【101話】切り札殺し(エースキラー) 3
「満月の電槍!」
望月紫月が投げたのは錬想術でつくった雷の槍。
それをミユキとミサキは、
「「ルミナバーリヤ!」」
満月型の盾で防御。
当たると同時に槍と盾の両方が光の粒子になって消滅した。
「記憶と能力をコピーしてるってのは嘘じゃないみたいね」
「うゆ。厄介なやつなのです」
ふたりは紫月をにらみつけた。
「おふたりも早くミヅキになってください。切り札殺し――エースキラーをしてこそ、一流の殺し屋ですので」
紫月がにこやかに笑う。
「ミサキ、やるわよ」
「うゆ」
手と手を握って、ルミナスタッチ。
ふたりはミヅキに合体変身すると、
「はあぁっ!」
夜風を裂いて、紫月に躍りかかった。
* * * * *
戦場はすぐに歩道から業堕丘公園へ移り変わった。
「「満月の光線!」」
ぶつかり、そして弾けあう光線。
ふたりの強さは互角だった。
パワー、スピード、技の種類に破壊力。
そのすべてが等しく、戦いは五分と五分の状況がつづいた。
「おふたりがミヅキでいられるのは2分30秒。けど、わたしに制限時間はありません」
「くっ……」
「でも安心を。それまでに仕留めますから」
その直後に、
「満月の断頭波!」
紫月が光の斬撃波を発射。
それをミヅキは光の壁で防御。
だが、それが紫月の狙いだった。
「かかりましたね」
紫月は錬想術でミヅキの頭上に〇のかたちの足場をつくり、それに飛び移った。
「覚悟!」
〇を蹴り、紫月はミヅキに垂直落下。
そして、
「満月の餅つき!」
かかと落としでミヅキの頭を割ろうとした。
* * * * *
頭が割られる寸前――。
「覚悟するのは、どっちかしら?」
光に包まれ、ミヅキはミユキとミサキに分離。攻撃を回避した。
「なにっ!?」
空を切る、かかと落とし。
紫月の顔に、はじめて焦りが走る。
「くそっ」
紫月はすぐにつぎの一手を打とうとした。
が、それよりも速く、
「はあっ!」
ミユキの回し蹴りが紫月のろっ骨を粉砕。
つづけてミサキの、
「うゆぅぅぅ!」
渾身の正拳突きが腹部に炸裂。
高らかな粉砕音とともに、紫月のからだは鏡の破片となって砕け散った。
(つづく)
【あとがき】
更新は毎日おこなう予定です。




