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『スキル【時代】で領地開拓:追放された俺の開拓が原始から未来へ』  作者: あつ2
第2章「縄文時代」

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42/42

042...役割

 カイが来てから。


 囲いの中が少し騒がしくなった。

 木の上から実を落とす。

 細い隙間を通る。

 誰より先に物音へ気づく。



 小さい。

 軽い。

 だからできる動きだった。


 そして。


 よく食う。



「なくなる!!」

 俺が叫ぶ。



 カイは木の実を抱えながら反論した。



「腹減るんだよ!」

「全員減ってるわ!!」



 ミナが笑う。

 ジンは火の番をしながら呆れていた。


 でも。


 少し空気が変わった。

 前より“群れ”っぽい。


【《縄文》適応率 38%】

【“群れに役割を与えたくなる”】


 その時。

 俺は自然に考えていた。

 誰が何をするか。


 ミナは『感覚』が鋭い。

 痕跡探し。

 食料探し。


 ジンは『力』が強い。

 囲い。

 火。

 見張り。


 カイは『動作』が早い。

 探索。

 木の実。

木登り。


 そして。


 俺は。


 ……作ってる。


『器用』?


 壁。

 燻製。

 土器。

 囲い。



 その時。



 少しだけゾッとした。

 俺。



 最近ずっと、  “住むこと”ばっか考えてる。

 その瞬間。



【《縄文》適応率 40%】

【“拠点への執着 微上昇”】



 胸がザワつく。

 囲いの外を見る。

 壊されたくない。

 火を消されたくない。

 取られたくない。



 その感覚が、  前よりかなり強い。

 その時だった。

 カイが急に木の上を見た。



「……鳥」

「ん?」


「変」


 次の瞬間。


 森から鳥が一斉に飛び立った。


 バサァッ!!


 空気が変わる。


 静か。

 風。

 木の軋み。




 そして。


 重い足音。



 ズシ。

 ズシ。



 ジンの顔が険しくなる。



「デカいぞ」



 ミナも槍を握る。

 カイは木へ登った。



 その時。

 囲いの外。


 木々を押しのけながら、  巨大な影が現れた。



 ブラックウルフ。

 ……じゃない。



 もっと大きい。

 牙。

 茶色い毛。

 泥だらけの巨体。



「……猪?」



 だが。

 普通じゃない。

 デカすぎる。


 そして。


 真っ直ぐ、  囲いを見ていた。

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