表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
みぃちゃんと僕  作者: みどりちゃん
第一章 みぃちゃんとぼく
13/41

13話 みぃちゃんと台風

おまたせしました。やっと、できました。

 昨日から台風が続いていて、今日は学校も休みになった。僕はお家で一人、ポーカーをしていた。鏡を見ながらポーカーをしていた。ポーカーフェイスの修行中だ。ポーカーをやるなら、ポーカーフェイスもやらないとね。


 「お前はフランス人か!」

 突然、みぃちゃんが家に入ってきた。僕の心の声に突っ込みながら。えっと、みぃちゃんはテレパシーが使えるのかな。


 「おはよう、みぃちゃん。台風大丈夫だった?」

 僕がそう言うと、みぃちゃんは後ろに回していた右手を付きだして、開いて見せた。トマトがいた。ハムスターの。


 「台風のことはよく知らないわ。それより、ポーカーフェイスなら、この子を手本にしなさい。だいたいいつも、おんなじ顔してるから。」

みぃちゃんはそう言って、僕の手にトマトを乗せた。トマトは顔の毛繕いをしている。確かにポーカーフェイスだ。


 僕がトマトを見ていたら、みぃちゃんはトランプをやけに素早くシャッフルし始めた。

 それにしても、ハムスターをポーカーフェイスのお手本にするのは難しいな。口とひげと鼻がひくひく動いて、忙しいんだもの。


 だけど、なんでみぃちゃん、ハムスターを連れてきたのかな。もしかして、

 「友達いないの、みぃちゃん。」

みぃちゃんの手の動きが止まった。大丈夫だろうか。聞いてはいけないことを聞いてしまったのかな。


 「い、いるよ。トマトと、あんたが友達だよ。」

そう言うと、みぃちゃんはカードを配り始めた。トマトの分もある。 

 「そっか、トマトは友達なんだね。だから、今日も一緒に来たんだね。」

 「そうだよ、友達だから、色んな所に一緒に行くよ。お風呂とかトイレとか。友達だからね。学校には行かないけどね。」

そう言って、みぃちゃんはカードを置いて、トマトを撫でた。


 「図書館に行くといいらしいよ。」

配られたカードを見ながら僕が言うと、

 「えっ、なに、急に。」

と、みぃちゃんは手元のカードから顔を上げて僕を見る。

 「その、悲しいときは図書館に行けばいいんだって。そう言ってたんだよ、図書館の人が。学校の代わりに図書館においでって。ニュースになってたよ。」

みぃちゃんはカードを一枚交換した。

 「トマトを連れて行けないよ。」

 「昼はケージの中で寝てるからいいじゃん。」

 田中じゃんがピクッとした。


「そう、じゃあ、明日から図書館に行くよ。だから、あんたと遊ぶのは今日で終わり。ばーか。」

 そう言うと、みぃちゃんはカードを表に向けた。ハートのフラッシュだった。笑っている。


 告白だろうか、ツンデレはめんどくさい。

 「寂しいときは、僕も一緒に行くからさ。」

 「別に、寂しくないもん。」

そう言うと、みぃちゃんは僕をぎゅっと抱き締めたのだった。


よくわからないけど、みぃちゃんの心も台風なんだな、と僕は思ったのだ。

図書館は一人でゆっくりできて、いいですね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ