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超越者  作者: 茶飯


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第三話 超越者:ナイン

即席槍を握り直し、

そびえ立つ巨大な塔に足を踏み入れる。


内部は薄暗かった。


壁や床には淡く光る筋のような模様が走っているが、

周囲を照らすには心許ない。


左右の部屋からうめき声が聞こえた。


(左右の部屋は異形がいるだけで特に何もない…)


(Ability確保を優先して一気に五層まで潜る!)


理人は正面の通路に向かって走り出す。


ケヒッ!


その瞬間。


左右の部屋にいた、

小型の目玉異形が理人に気づき向かってくる。


「フンッ!」


即席の槍で薙ぎ払い、

真っ直ぐ突き進む。


ゴロゴロ……


さらに大量の目玉異形が部屋から飛び出し、

理人を追いかける。


(このまま中央の階段まで向かう!)


ケヒッ!ケヒッ!


正面からも目玉異形がなだれ込む。


「挟まれたか…」


リュックから酒瓶を取り出し火をつけ、

正面の目玉異形に投げつける。


ガシャァン!!


目の前で青白い炎が飛び散り、

異形が燃える。


グギャァァァ!!


床一面に広がったアルコールに炎が広がった。


キキキッ……


背後から迫る異形の動きが止まる。


「オラッ!」


理人は燃えている異形を蹴り飛ばす。


ピギッ!!


異形が後方の群れへ突っ込む。


「アッツ!!」


理人は炎が広がる床を一気に駆け抜けた。


(このまま一気に突っ込む!!)


そのまま中央に存在する階段に駆け込んだ。


上は吹き抜けになっていて、

夜空が見える。


後ろから異形の悲鳴が聞こえてきた。


「急ぐか…」


理人は螺旋階段を駆け降りる。


第二層到達――


今度は外側を目指す。


ケケケ…


通路の途中、

左右の部屋から小型二足歩行の異形が飛び出す。


「五体か…」


キィーー!!


異形が耳に響く高い声を上げた。


背後からも足音が迫る。


(立ち止まってられねぇな…)


即席槍を振り上げ、

異形をまとめて弾き飛ばす。


「オラッ!!」


グギャッ!!


異形の身体が通路を転がる。


「フンッ!!」


弾き損ねた異形を、

力いっぱい踏みつけながら進む。


(急げ…!)


開けた場所へ出る。


理人はそのまま下へ続く階段へ飛び込んだ。


第三層へ向かう途中――


「!!」


複数の黒い影が蠢いていた。


ガルルルル!!


「マジか…」


四足歩行の犬型異形が、

理人を睨みつける。


(引き返すか…?)


理人は一歩下がった。


背後から聞こえる異形の音が、

徐々に大きくなってくる。


逃げ場はない。


「行くしかねぇか…」


リュックを盾代わりに前へ構える。


「フッ!!」


異形の群れへ飛び込む。


キャンッ!!


「グッ!!」


ズザザザ…


理人はリュックごと階段を滑り落ちる。


(このまま無理やり三層まで…!)


体をできるだけ縮めて、

頭を庇う。


勢いを殺さないよう転げ落ちた。


ドンッ!!


「ウッ…」


理人は床へ転がり出た。


第三層到達――


「ハァ…早く行かないと…」


リュックを背負い直し、

急いで立ち上がって再び走り出す。


ガルルルル!!


後ろから犬型異形が駆け下りてくる音が響く。


再び中央に向かう最中、

左右の部屋に潜む肥満体の異形と目が合う。


卵や"ナニカ"を吐き出している。


(あれは後回しだ…!!)


ダダダダダッ!!


犬型異形が飛びかかる。


ドンッ!!


「ウッ!!」


理人は地面へ押し倒された。


ガブッ!


「グァッ!!」


鋭い牙が肩へ食い込み、

肉を抉る。


「クソガッ!」


体を捻り仰向けになり、

犬を抑える。


「ハァハァ…」


ガルルルル!!


その時、

もう一匹犬型異形が理人に飛びつく。


グサッ…


即席の槍で腹を突き刺す。


「オラッ!」


肩に噛みつく異形の脇腹へ、

肘を何度も叩き込んだ。


異形がもがき続ける。


「クッ!!」


即席槍で他の犬型異形を牽制。


もう一本、

予備の包丁を取り出す。


グサッ!!


腹へ包丁を突き立てる。


ギャッ!!


異形はようやく力尽きた。


(クソッ…右腕に力が入らなくなってきた…)


異形から目を離さず、

即席槍を向けながら立ち上がる。


ガルルルル……


理人の表情が引き攣った。


通路の奥。


さらに数匹の犬型異形が、

こちらへ向かってきていた。


「まともに相手してられないな…」


肩から血が流れ落ちる。


理人は踵を返した。


全力で中央へ向かって駆け出す。


ダダダダダッ!!


背後から犬型異形が追いかけてくる。


「フンッ!」


即席槍を振り、

一定の距離を保つ。


(ダメだ…引き離せねぇ!)


開けた場所へ出た。


中央には下層へ続く螺旋階段が見えた。


「クッ!!」


そのまま階段へ飛び込み、

四層へ駆け降りる。


第四層到達――


(ここさえ突破すれば…回復薬があるはずだ…)


外側の階段を目指して再び走り出す。


オエッ…オエッ…


奥の部屋から不気味な音が聞こえる。


「ハァ…ハァ…」


さらに息が荒くなる。


その時。


ガルルルル!!


犬型異形がなだれ込んでくる。


「クソッ…」


理人は即席槍を振るう。


ガッ!!


先頭の一匹が吹き飛んだ。


左右の部屋から、

小型の目玉異形が飛び出す。


「こんな時にッ!!」


ケヒッ!!


グサッ!!


飛び掛かってきた目玉異形を、

即席槍で貫いた。


「フンッ!」


目玉異形を後ろに蹴り飛ばし、

犬型異形にぶつける。


キャンッ!!


犬型異形が一瞬足を止めた。


(このまま突っ切る!!)


グシャッ…


目玉異形を踏みつぶす。


ギャッ!!


即席槍を振り回し、

薙ぎ払う。


(あと少し…!!)


開けた場所が見えた。


下層へと続く階段。


「見えた!!」


理人は全力で駆け出す。


ガルルルル!!


背後から犬型異形が迫る。


「クッ!!」


そのまま階段へ飛び込んだ。


第五層到達――


「ハァ…ハァ…」


理人は息を切らしながら顔を上げる。


階層中心に存在する棚。


(やっと着いた…!)


中心に向かって走り出す。


だが。


グラッ…


「ッ!!」


(出血がひどすぎたか…早く回復薬を…)


ダダダダダッ!!


犬型異形と目玉異形が、

階段からなだれ込んでくる。


「チッ……!」


即席槍を構える。


しかし、

異形の動きが一斉に止まる。


まるで何かに怯えているような…


「……?なんだ?」


次の瞬間。


ギギャァァァ!!


キキキッ!!


慌てて異形が上の階層へ走り出す。


「なんなんだ…?」


異形が去り静まり返った階層に、

男の声が響いた。


「やぁ……」


「!!」


反射的に振り向く。


即席槍を突き出した。


しかし。


ピタッ――


突き出した槍は指で止められてしまう。


「危ないじゃないか…」


そこには髪が長く、

女のような顔立ちの男がいた。


「クッ!!」


(ビクともしねぇ…!!コイツまさか…)


目の前の存在は、

理人に笑いかけてくる。


「私は君に危害を加えるつもりはないから安心しなよ」


カランッ!!


手から力が抜け、

即席槍が地面に落ちた。


「まずは、その傷を治してからだね」


小瓶を手渡してくる。


(これは…回復薬…!!)


「変なものは入ってないから早くのみなよ」


「まぁ、ちょっとドロッとしてて白くてあれなんだけどね」


ハハハハハ!


男は笑いながら話す。


(なんなんだ…コイツ…)


小瓶の蓋を開け、

一気に流し込む。


「ハァ…すまないねぇ、私はこういうしょうもないのが大好きなんだ」


(マジでなんなんだよコイツ…)


傷が少しづつ再生し、

痛みが引き始める。


「どうだい…?少しは楽になっただろう?」


「えぇ…まぁ…何とか…」


ゆっくりと立ち上がろうとする。


「手…貸そうか?」


「いえ…大丈夫です」


理人は男の手を振り払い、

自分の力で立ち上がった。


「まずは自己紹介かな…私はナイン…好きに呼んでかまわないよ~」


男は軽い調子で笑った。


(やっぱり…こいつがナイン!!超越者か!!)


フフフ…


相変わらず男は笑っている。


(こいつには色々聞きたいことがある…)


(何が目的なんだ…?)


(超越者は人類を支援し、助けてくれる存在だってタケさんが言っていた…)


(それなのに、なぜ未来では姿を消したんだ…?)


(それとも、超越者ですらどうにもできない何かがあったのか…)


(今はまだ分からない…)


(こいつが本当に味方かわからない以上、下手に未来から来たことを話すのは危険かもしれないな…)


(慎重に探るしかないか…)


ガサガサ……


「ん?」


ナインは棚を漁り始めた。


「色々聞きたいことがあるだろうけど…私は忙しくてねぇ」


棚に入っているスクロールを四種類取り出し、

理人に手渡す。


「先にAbilityについて説明してあげるよ」


理人は渡されたスクロールへ視線を落とした。


スクロールには文字?と図形が描かれている。


・뱌몬 교갼

・뱌몬 냡가

・앋켸 냦쵀

・쟈뇾냗 유댯


「これを試しに使ってごらん…」


・뱌몬 냡가


四枚あるスクロールを一枚引き抜き、

指を指す。



一瞬の沈黙。

言葉を選んで話す。


「使うって…どうやって?」


「そうだねぇ…いくつかやり方があるけど、まずは――」


男は理人のリュックに手を伸ばし、

ライターを取り出した。


次の瞬間。

뱌몬 냡가スクロールに火をつける。


「しっかり握ってなよ~」


炎がスクロールへ広がり、

灰となって崩れ落ちた。


それと同時に強烈な圧迫感。

視界が真っ白に染まる。


「グッ!」


理人は思わず目を閉じた。


(この感じ……)


目をゆっくりと開ける。


「……ッ!?」


暗かったはずの階層が、

はっきり見えた。


棚。


壁。


天井。


全てが淡く発光しているように見える。


そして――


ナインを包むように、

光が漏れ出ていた。


「今使ったのは…魔力を視覚・触覚情報に落とし込むAbilityだよ」


ナインは手を差し出す。


「見えるだろう?これが魔力ってやつさ…」


手から淡い光が零れ落ち、

光は空気中へ溶け込むように消えていった。


「あの…魔力って何ですか?」


理人は周囲を見渡した。


「ん~、難しいこと聞くねぇ」


「簡単に言うなら電気に近いけど電気じゃない」


「まぁ、不思議エネルギーだと思っとけばいいよ」


ナインは理人に渡したスクロールの束から、

一枚を指差した。


「次はこれだね」


・뱌몬 교갼


「ほら…今度は自分でやってみな」


ライターを理人に手渡し、

使うよう促す。


理人は뱌몬 교갼スクロールに火をつける。


炎が文字を飲み込み、

ゆっくりと灰へ変わっていく。


「…!」


周囲の魔力が揺らぐ。


空気中の魔力が理人のもとへ引き寄せられる。


(これは!!)


自身の右手に魔力を集中。


微量の魔力が集まり、

淡く光を放つ。


「飲み込みが早いねぇ…」


「何となく分かったとは思うけど、今使ったのは魔力を操作するAbilityだよ」


ナインは理人の右手を握り、

少量の魔力を渡す。


「できるだけ自分の体に留めてごらん…」


渡された魔力を右手に留めようと、

力を込める。


「クッ!」


手から淡い光が零れ落ちていく。


(ダメだ…うまく留められない)


「最初は上手く扱えないだろうけど…」


「使ってるうちに上手く扱えるようになるよ」


力が抜け、

留めていた魔力が空気中に拡散した。


「ハァ…」


(体に留めることすらまともにできないのか…)


理人が持っているスクロールをそれぞれ指差す。


「残りは身体強化と収納 Abilityだね」


・앋켸 냦쵀 (身体強化Ability)

・쟈뇾냗 유댯 (収納Ability)


「あと、人によってAbilityの枠数が決まってるから」


「適当に埋めないほうがいいよ…」


ナインは理人を見つめる。


「君の場合…最大七枠ってところだね…」


(見るだけでわかるのか…!!)


フフフ…


ナインは面白そうに目を細めた。


「先天的に持ってるAbilityが一つ」


「さっき習得した二つを合わせて、三枠埋まってるね」


(枠があるのは知ってたが…自分が何枠習得できるかまでは知らなかったな…)


理人は無意識に手元のスクロールへ視線を落とした。


「あとAbilityによって消費する枠数が違うんだ」


「ちなみに収納Abilityは二枠消費するよ」


쟈뇾냗 유댯スクロールを広げ観察する。

他のスクロールより二倍くらい長い。


「もしかして…長さが関係してるんですか?」


「その理解で問題ないよ、正確には少し違うんだけどね~」


(正確には違うのか?まぁ詳しく知る必要はないか…)


「Abilityの説明はこんなところかな…後は何とかなるでしょ」


そう言うと突然、

ナインの右手に目玉異形の塊が現れた。


「!!」


理人は咄嗟に身構える。



――身剣合一(しんけんごういつ)



メキメキ……


異形の身体が潰れ、

ゆっくりと形を変えていく。


「驚かせてすまない…」


「何かまともな武器があった方がいいと思ってねぇ」


やがて異形は、

二本のロングソードへと姿を変えた。


(なんなんだ…今の……)


(化け物が……剣になった?)



「それは…Abilityですか?」


理人は思わず口にする。


「ん?」


ナインは首を傾げた。


「あぁ…これかい?魔力操作の延長線だよ」


「君も頑張ればこのくらいできるようになるさ…」


一本ロングソードを理人へ差し出した。


「それをまともに振れるようになれば…多分生きて出られるよ」


理人は恐る恐る柄を握る。


ガンッ!


「クッ!!」


剣身が床に落ち、

静かな空間に金属音が響いた。


「重っ!!」


予想以上の重さに、

腕が悲鳴を上げる。


まともに扱えそうにない。


「一応言っておくけど…」


「Abilityは魔力を流し込んでも取得できるから…」


「欲しいのがあれば試してみるといい」


ナインは棚へ視線を向けた。


「それじゃあ、そろそろ私は行くね…」


そう言うと、

もう一本のロングソードを地面へ突き刺す。


「待ってください!!」


(超越者にまた会える保証はない……)


(今のうちに聞けることを聞いておかないと……)


未来から来たことを悟られないよう、

理人は慎重に言葉を選んだ。


「この世界で……何が起きているんですか?」


ナインは少しだけ目を細める。


「難しい質問だねぇ……」



数秒の沈黙。


「二、三日したらまた会うことになる…」


「その時に話そうじゃないか…」


「!!」


次の瞬間には、

目の前から姿が消えていた。


まるで最初から、

そこに誰もいなかったかのように。


「ハァ…」


理人は崩れるように、

その場に座り込んだ。


(まさか…いきなり会うとは思わなかった…)


超越者。


未来では何度か耳にした存在。


直接会ったことはなかったが、

その力を受け継いだ人間なら知っている。


天魔の弟子。


タケさんの部下だった男。


(あの人と接触できれば、何か分かるかもしれない…)


理人は小さく息を吐いた。


「今は考えても仕方ないか…」


手元に残された二枚のスクロールへ視線を落とした。


・앋켸 냦쵀

・쟈뇾냗 유댯


「まずは……」


周囲の魔力を拳に集め、

スクロールに流す。


ゆっくりとスクロールが灰に変わる。


(これでAbilityは確保した……次は……)


理人は棚へ近づいた。


上の段には大量のスクロール、下の段には回復薬の小瓶が並んでいる。


小瓶を手に取り、

肩の傷へ回復薬をかける。


バシャッ……


乳白色の液体が傷へ染み込む。


(さっきのとは違うな…普通の回復薬じゃなかったのか?)


回復薬を口へ運びつつ、

リュックからクリアファイルを取り出し、

ペンで文字を書いていく。


魔力知覚 x 4枚


魔力操作 x 4枚


身体強化 x 1枚


回復薬 29本


(収納Abilityは一枚だけだったのか…)


(習得する前に写真でも撮っておけばよかったな…)


理人はリュックの中を覗く。


「食料はそこそこある……」


「ある程度Abilityを使えるようになるまで鍛えるか…」


まずは魔力操作。


周囲の魔力を集め、

体内へ取り込む。


ゆっくりと血液へ溶かし込み、

全身へ巡らせていく。


しかし――


フッ……


少し意識が逸れただけで、

魔力は空気中へ霧散した。


「フゥ…」


もう一度。


魔力を集める。


これを何度も繰り返す。


やがて。


体内に留められる魔力が、

少しずつ増えていった。


「よし……」


ある程度魔力を体に留められるようになったら。


体内に押し込んだ魔力を右手表面に漏らす。


その魔力を右手に集め、

できる限り圧縮し固める。



――護身剛気(ごしんごうき)



右拳に荒く魔力が揺れた。


(まだまともに使えるレベルじゃないな…)


魔力を集めては散らし、

集めては散らす。


丸一日、ひたすら繰り返した。


全身に魔力が満ちる。


(まだ薄いけど全身を護身剛気(ごしんごうき)で守れるくらいにはなった…)


(一部に限れば拳銃くらいなら防げるかもな)


そして――


次の日。


理人は再び上層へ向かう。


――身体強化 ×1.5


全身へ魔力を巡らせる。


以前より体は軽い。


だが。


ロングソードを振る動きは、

まだぎこちなかった。


(化け物で体を慣らしながら行こう)


キャンッ…!!


犬型異形をロングソードで薙ぎ払い。


ギギッ!!


ブチブチ…


飛びかかってきた目玉異形を左手で握りつぶす。


「このくらいなら問題ないな…」


第一層到着――


ブー…ブー…


スマホが震える。


理人はポケットから取り出した。


――――――――――――――――――――



いや…大人しく待ってろよ~

一週間したら自衛隊の人がそっちに行くって

言ってたよ~



――――――――――――――――――――




――――――――――――――


マジでこっちに来てるの?

出歩くなって言ってたじゃん…


――――――――――――――




――――――――――――――――――――――――



死んでないよね?

さすがに丸一日なんの反応もないと心配なんだけど…



――――――――――――――――――――――――


「ひまり…」


自然と目が潤む。


――――――――――――――――


生きてるよ


ごめん、色々あって遅くなったけど

必ずそっちに行くから待ってて


――――――――――――――――


メッセージを送信。


しばらくひまりからのメッセージを見つめる。


「早く…会いたいな…ひまり…」


理人は小さく笑った。


ロングソードを握り直し、

出口へ向かって歩き出した。

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