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精霊ピエロと迷宮な日々  作者: なお☆プリン
カウントアップ:3
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市役所地下での出迎え(真昼)

「ふぅ……。」


市役所の地下駐車場。俺は車中でため息をつく。

市長からの突然の電話には驚いたが、車の時計を確認すると現在の時刻は丁度14:00になったところ。指定の時間までまだ2時間近くある。いつもギリギリに時間を指定してくる市長にしては珍しい気もするが、まあ事前に連絡を貰えるのはありがたいし、文句を言う必要性もないだろう。

市役所の中に入る前にここに来る途中で買ったコンビニの弁当でも食べようか。そう思って袋からまだ温かい弁当を取り出した時だった。誰かが運転席の窓をノックしてきた。


俺は驚いて何も考えずに音のしたほうを見た。が、そこに立っていた人物は市長……驚かせないでほしい。

俺はドアを開けて外に出る。


「ずいぶん早く来てくれたんですね。」


市長の呑気な声を聞いて思わず、

……あんたがいつも時間を言うのがギリギリなお蔭でな!

とぶつけたくなったが、そんなことをしたらせっかく築いた信頼関係が揺らぎかねないので飲み込んでおく。


「まあ、早めに行動して困ることもないですから。」

「その心がけ、さすが真昼くんだ。」


市長は笑顔でたたえてきたが、さてそれは本心なんだか。もちろんそんなこと俺に分かるわけでもないが。


「ところでなぜ市長がここに?まだ約束の時間まで結構ありますし、私は昼食を取ろうとしていたのですが……」


車の中で半分袋から出ている弁当箱の方を見ながら言ってみた。俺の視線に合わせて市長も車の中を覗き込む。


「あぁ……すまないね。いや……出来るなら今すぐ行こうかな~と思ったんたが……。」

「予定を早めるということですか?」

「……うん。まあ、そうしたいな~と思ってたんだけど……。」


……結局こうなるのか。

俺が内心であきれていると、仕事を終えた職員達が何人か駐車場に入ってきた。


「……分かりました。どこに行けば……」

「あぁ!でも、真昼くんがお昼を食べてないんだったらそれからでもいいから!お昼食べ終わったら市長室に来て貰える?」

「は、はい。分かりました。」


思わずたじろいでしまった。市長が融通をきかせてくれるとは……。時間を変更しようとしたのは向こうなので普段からそのぐらいはしてもらいたいものだが。


「じゃ!よろしくね!」


そう言うと市長は駐車場を出ていった。

……なんだかいつもと違って今日の市長は気味が悪いな……これから何が待ってるっていうんだ?

俺は軽く身震いをして車内に戻った。

……運転席に置きっぱなしだった弁当はすっかり冷めてしまっている。


「はぁ……。」


俺はまた1つため息をついたのだった。

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