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精霊ピエロと迷宮な日々  作者: なお☆プリン
カウントアップ:3
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校門を抜けて(ユウ)

学校に到着。

それと同時に時計を確認する。

11時27分。約束の30分前、だいたい想像通りだった。


「トーチャク、ダネ!」

「うん!」


タルトも僕もテンションが少し上がっていた。

いったい何が待っているんだろう。


胸を高鳴らせながら校門をくぐっ──


「そこのキミ。」


たら、背後から声をかけられた。

振り向いたところ、門の影にたたずむ誰かがいた。


「……」

「あのー?」


なぜか喋らない。

タルトもその誰かを恐れて、僕の背中に隠れていた。


「あのさ。」


突然その人が口を開く。


「手短に話させてもらうけど、まずあなたが水森ユウくん?」

「そ、そうですけど。」


僕の返答を聞いてか、その人は門の方を向いた。


「よかった、記憶のとおりね。」

「え?」

「こっちの話。」


そう言いながら、顔だけこちらに向けてきた。


「私の名前は(しおり)、君がよく知る原田(はらだ) (すすむ)の同期……って感じ。」

(すすむ)先輩の……?」


タルトはもはやなんのことか分かっていないみたいで、僕の背中から動いてもいなかった。

それに関しては一切触れず(しおり)さんは続ける。


「例えとか下手くそなんだけどさ。キミ、蓋がされてる鍋に、ビーフシチューとカレーのどっちが入ってるか……見ただけで分かる?」

「……は?」


つい、素で聞き返してしまった。

何を言いたいのか分からない。

困惑していたら


「あぁあ!もう!やっぱこういうの私のキャラじゃない!」


突然、(しおり)さんが叫んだ。

かと思うと、


「キミさ、露季ちゃんっていう子、友達でいるでしょう?」

「え、はい。」


なんで知っているのか。

そう訊く間もなく


「その子のこと、大事にしなよ。」


そう言い残して(しおり)さんは校舎の方へ行ってしまった。

その時の声のトーンはとても低かった。


「ユウくん。だれ?アノヒト。」

「分かんない。今日初めて会った。」


僕は、タルトの質問にも首をかしげながら答えていた。

……なんだろうあの人。

疑問がいくつかできたけど、僕はとりあえずここで鳥越君と石町さんを待つことにした。

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