約束の明後日(ユウ)
目が覚めた。
時計を見ると8時を指している。
集合はお昼の約束だからまだ余裕はあるね。
体を起き上がらせずに回転させて僕の横で寝ているタルトを見ると、まだ寝息を立てていた。
僕はタルトを起こさないように布団から抜け出し、リビングに向かった。
リビングではコウお姉ちゃんがソファに座ってテレビを観ていた。が、僕がリビングへ繋がるドアを開けたとき、音で気づいたみたいでこっちに視線を移していた。
「おはよう。」
「おはよー。もうお父さんもお母さんも出たよ。」
もう、叔母さんも叔父さんも行ったのか……はやいなぁ。
僕も持っていくものを準備しないと。
といっても、準備するものなんて限られてるけどね。
僕はとりあえず自分の部屋に戻り、背中に斜めでかけるタイプのバックに懐中電灯を入れた。
そこから何を入れようか迷っていると、タルトが起きて
「オハヨー、ユウくん……」
「おはよ。」
と交わした後、
「あれ?ユウくん、コレは?」
といいながら先日の端末を見せてきた。
電源を落としていたのか画面が真っ暗で、僕はそれを受け取ってボタンを押した。すると一転して画面が真っ白になり少し経ってから画面の真ん中に「SUPICA」という黄色い文字が浮かび上がった。
どうやらこの端末スピカっていうらしい。
僕は画面の方に向けていた視線をタルトに戻し
「ありがと、タルト。」
と伝えた。タルトも
「ドーイタシマシテ!」
と元気よく返してくれた。
とりあえずその「SUPICA」もバックにしまい、それを持って今度はタルトと一緒にリビングに向かった。
「お、おはようタルトちゃん。」
「オハヨ……えっと……」
「あ、まだ呼び方言ってなかったっけ?」
「ウン……」
そういえば昨日タルトとコウお姉ちゃん、昨日ほとんど喋ってないっけ。
昨日僕達が帰ってから、お姉ちゃんはしばらく部屋にいたのでタルトと話してない。
「じゃあ私のことは『コウちゃん』でいいよ!これからは私も『タルト』って呼ぶからね。」
「ワカッタ!コウちゃん!」
気づけば2人はそんな感じで解決していた。
なんというか適応するのが早いな……。
「ああ、それとユウ。」
「なに?」
「私、もう出るから2人が出る時に鍵かけてってね。」
「あ、うん。気をつけてね。」
「イッテラッシャーイ。」
「はーい、いってきまーす。」
そう言ってお姉ちゃんは出かけていった。
さて、
「とりあえず朝御飯にしよっか、タルトはあっちに座ってて。」
「ウン!」
僕はキッチンに行き、オーブントースターにロールパンを4つ入れてツマミを回した。大体2分くらいかな?
やがて2分経ち、そのことを告げる音が鳴った。
それを聞いて中のパンをお皿の上に取り出して、冷蔵庫からバターを取り出し、お皿と一緒にタルトの待つダイニングへ持っていった。
2人でそれをたいらげ、歯を磨き、寝癖を直し……
そんなことしているうちに11時になった。
「少し早めに着いた方がいいし……タルト、そろそろ行こっか。」
「ワカッタケド……はやくナイ?」
「でもほら、何かあるかもだし……ね?」
「ウン……?」
タルトは首をかしげていた。
……正直僕もいいカンジの理由をだせなかった。
そのせいか僕も首をかしげていた。
最後の確認を終わらせ、2人で家を出た。
そのまま学校に向かって出発。
「……ネェ、ユウくん。」
「ん?」
「コレでレンラクできたんジャ……?」
「……確かに……」




