表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊ピエロと迷宮な日々  作者: なお☆プリン
カウントアップ:2
68/117

七不思議巡りー校長室……?(進)

校長室……なんだかただならぬオーラを感じるよね。扉開けてもいないのにさ。


「よーし、入るぜ!」

「せめてノックしましょう……。」

「よし、栞。せーので叩くぞ!」

「分かったよ、玉!」

「あぁ……進先輩……」

「あっはは……」


私は苦笑いしかできなかった。

この2人のテンションが上がった時に、私が止められた覚えがない。


――ゴンゴンゴンゴン――


「ちょっ、叩きすぎでしょ!」


私は2人のノックに突っ込んだけれど、やはり止められず。


――ガッ――


「あり?」

「開かないね。」


――ガッガガ、ドン!――


「そんなに蹴ったり叩いたりしたら、扉が壊れてしまいますから、鍵を開けましょう……。」


露季の提案を呑んだ私は、2人の手首をつかんで職員室に入った。


「と……松原せんせーい。あれ?」


職員室に私達以外の影はなかった。

おっかしーな……いるっつってたのに。


「鍵だけ借りちゃおっか。」

「それしかないかもね。」

「それはさすがに……いいんでしょうか?」

「うーん……まあ、扉壊すよりは……ね。」


私は露季のそう答えるしかなかった。

……あのまま放置してたら、2人が扉を蹴破りかねない。



今度は私が扉を――コンコン――2回ノックして、職員室に入った。

……あれ?明かりは点いてるのに……


「先生達が1人も見当たりませんね……。」


不思議そうに、露季も首をかしげている。


「とりあえず鍵、借りちゃおうか。すぐ返せば問題ない、はず。」


私は3人にそう言って、教頭の机の上にある、色んな教室の鍵が入っている箱を開けた。

この箱自体に鍵は掛かっていなかった。


……

…………


「んー、入ってないな……。」

「校長室の鍵が?」


栞が訊いてきたので、私は「うん」と頷いた。


確かに鍵ならいっぱい入っているのだけれど……

音楽室、保健室、理科室、家庭科室、体育館、美術室……

あと、色々な教室の鍵もね。


「なぁ、こっちのドアは?」


栞の声に反応して、みんながそちらの方を向いた。

栞が指差していたのは、職員室の角に存在する扉。

そっちって……


「あれ?そっちって校長室の方?」

「ですね。」


玉の問いかけには露季が答えてくれた。


「じゃあ行くしかないじゃんか!」


そう言うと、栞はすかさず扉の前に立ち、ドアノブに手を掛けた。


――ゴトン。


でも、実際に触ったのかは分からなかった。

だって、ノブは下に落ちたのだから。


「……うぇ?」

「うわー、壊しちゃったー。なにやってんだ栞は。」


玉が煽る。

栞は焦っているのか、口角がだんだん下がっていく。


「いや、あの、っと……」


栞の両手は……いや、全身が固まっていた。

どうやら本気(ガチ)で焦っているみたいで、それを玉も察したのか、


「いや、そんなにビビんなくても大丈夫じゃない?」

「……っえ?」

「いや、ほら。」


そう言って玉が扉に空いた穴を覗いた。


「やっぱり。ほらここ。」


玉が指を差した場所を3人で覗きこむ。

そこには何もないだけだった。


「なんもないけど?」

「真っ暗……」

「やっぱり私が、壊しちゃったんだ……」


栞は変わらずに落ち込んでるし。

すると、玉は大きく息を吐き出し、落ちていたノブを拾い上げると、私達3人の前に差し出した。


「ノブにはネジ穴があるのに、扉の方にはネジ穴どころか何もないなんておかしいでしょ?」


玉は半ば呆れたように、そう言いはなった。

……確かに。栞の力で壊れたとしても、その痕跡が何かしら残るか……。


「じゃあ一体誰が……」


露季の呟きは他の2人には聞こえていないようだった。



「なにはともあれ、とりあえず~」


玉は突然そう言ったかと思うと、2,3歩扉から離れて――


――ダッシュ――


したかと思ったら、肩から扉に体当たり。


バゴッ――っと鈍い音がした方を見ると、もう扉はなかった。


「あ……玉さん?えっと、やりすぎじゃあ……」

「……わぁ。」


栞も思わず敬語になってるし、露季もなんか素で声を漏らしてるし……。


「進、手伝って。」

「あ、うん。」


おそらく、校長室であろう部屋。

その中から突然、玉に呼ばれたから、私は思わず返事をした。


返事をした以上行かないわけにはいかず、声の元へ急いだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ