夕暮れ時の芽妹の家(芽妹)
「おーい、メイー。」
かーすかに声が聞こえてきた。
これは……ムースの声……?
「メイ!ねちゃったんデスノ?」
「うぇぁ……え?お、起きてる起きてる。」
ホントは寝てたけど。
ふと外を見るとほんのりオレンジ色に染まっていた。
「ねてましたワ。ゼッタイねてましたワ。」
「うぅ……ごめん……気づいたら寝ちゃってたんだ。」
バレてた……。
ごまかす必要もなかったかな?
なんて。
「あの……メイ。おハナシがあるデスノ。」
「ん、なぁに?」
「メイって、すきなかたがいらっしゃるのデスカ?」
「な、なんだよ突然。」
ムースからの突然の問いかけに俺は戸惑ってしまった。
そんなことお構いなしにムースは続ける。
「だって……ネゴト……オナマエですわヨネ?」
「いや……寝てたから分かんないよ。」
夢ならみていたけど……。
梨乃と2人で……いやいや、夢のことなんてどうでもいいんだよ!
俺が心の中でノリツッコミしていたら、
「いってましたワ、『リノ……リノ……』って。」
「ー!?」
「ズボシ、デスワネ?」
ムースに核心を突かれた。
……そうだったのか。
「ソコで、コンド3人でどこかいきませんカ?ソノ……『リノ』サマと『ユウエンチ』とか。」
そんな事を言われて、俺はドキッとしてしまった。
そんな……突然……。
「ダメなのデスカ?」
ムースが俺の顔を覗きこみながら言う。
「うぅ……でも……。」
きっとムースなりに役にたとうとしてくれているのだろう。
でも……。
「……ツッコミすぎてしまいましタワ。」
ムースがしゅんとする。
「ジブンのペースがありますモノネ……。」
ムースはさらに落ち込む。
「いや、今度行こう、遊園地。イイ案だよ。」
気づいたらそんな言葉を口にしていた。
それを聞いてか、ムースの顔はパッと明るく……笑顔になった。
「デワ、コンドいきまショ!」
「だね!」
3人だったら……デートにはならないよね?
自分から、逃げてるだけなのかな。




