壊れた体育倉庫の中で(進)
うー……
口に砂入ってる……。
私はとりあえず立ち上がった。この体のおかげで怪我は……かすったくらいですんだみたいだ。
「あが……痛たたた……。」
「ん!玉、大丈夫だった?」
私は、先程まで私の下にいた玉に声をかけた。
「んーっと……私はどうしちゃってたの……?」
「……暴走してた。」
「あ……止めてくれたの?」
「ん。」
私は玉の問いかけに対して首を縦に振った。
「……ありがと。」
玉は聞こえるか聞こえないかギリギリの大きさで、私にそう言った。
「おい!大丈夫か!?」
外から栞の声がした。
……と思った矢先、栞が倉庫の中に入ってきた。
「大丈夫。ちょっと痛いけど。」
「ごめんね……。」
「2人が無事ならいいんだけど……。」
栞は玉に手を伸ばし、玉を起き上がらせた。
「……そうだ!さっきの子は……?」
「あぁ、あの子ならさっき女の……先生かな?に連れてかれてた。たぶん職員室か保健室じゃないかな?」
そう栞が言い終わるか言い終わらないか、というタイミングで、
「ンフっ!お2人ともご無事でしたか。」
という声がした。
そちらを見ると……あぁ、教頭先生か。
「誰?」
「誰だこの人。」
「失礼、この鬼見配慮が足らず。初めましてではないかもしれませんがご挨拶っ!」
そういって教頭は横に1回転すると、
「そう!我こそは!なんてやるガラじゃないですが。この学校の校長……失礼、冗談。教頭です。」
というか、いまだに学校名出てないのな。
「この鬼見、あなた方3名を職員室にお連れします。お話……聞かせていただかないとね。」
教頭は不気味に笑った。
……大事にならないといいけど。
いや、もうなってるな。




