3名の偽精霊ー3(進)
私としては少し嫌な予感がしたが、そんな話をしているうちに学校に着いた。
……校門の前に誰かいるな。
「誰だ?あれ。」
「誰だろう、あれ。」
「あれって呼ぶのやめてよ……私の後輩だからさ。」
校門の前では露季がウロウロしていた。大きな白いウサギを抱えている。
「ウサギ?」
「ウサギかな。」
「ウサギだね。」
私達3人の考えは意外と揃っていた。それしかないから当然といえばそうだけど。
「おーい。露季?なにしてんのー。」
私は呼んでみた。
すると、露季も気づいたみたい……だけど、近づいてこない。
……戸惑っているのか、この2人に。
私達の方から近寄っていった。
私が2人を紹介しようとしたら、それより先に2人が動いていた。
「私は玉、進の友達です。よろしくね。握手。」
「私は栞っていって、進と友達以上の関係を築いている者だ。握手。」
露季は2人に突然握手を求められ、戸惑ってこそいたが、1人ずつ握手をした。
……しかし、それだけでは足りなかったのかなんなのか、
「かわいいなぁ!この子!」
「とってもかわいらしいね。もらっていこうか。」
2人して露季の頭を撫で回し始めた。
「あ、あわわ……。」
「うりうりうり~!」
「ほれほれほれ~。!」
「……度が過ぎると……我の闇が黙ってないぞ!」
「うり……!?」
「ほれ~。!?」
おっと。
「いつものテンションに戻ったか。」
私はフォローしておく。
「すまない、やりすぎた。」
「ごめんね~。」
2人の謝っている気持ちが伝わったのか、露季も落ち着いたようで、
「分かってもらえればいい。我は路野江に会いに来たんだ。」
「あー、先生か……。邪魔しちゃったねごめん。」
私からも謝っておく。友達がしたことだしね。
「いや、大丈夫だ。気持ちを整理させていたところだったから、こっちもちょうどよかった……かもしれない。じゃあまた。」
そう言い残すと、露季は学校の中に入っていった。
なんというか……面倒なことにならなくてよかった。
「私達も中に入ろうか。」
私は2人に声をかけた。
でも、玉も栞も表情が曇っていた。
玉はまだしも栞まで……?
どうしたんだろ。




