3名の偽精霊ー2(進)
「……で、どういうことなのさ。」
改めて栞が疑問を投げつける。
私も知りたい。
それを受けて、玉が話しだす。
「私達は偽精霊というのは0から作り上げられたモノと考えていたんです。」
「うん。」
「そうだよね。」
しかーし!
と、玉が遮る。
「実は1から作られていたんですよ!」
「?」
「?」
訳がわからない。
つまり、何がいいたいのだろうか。
「はぁ……なんで分からないんですか……。」
「いや、あのさ、一応私はずっと人間界にいたのよね。進も。」
栞がフォローをしてくれる。
「とはいえ……もういいですよ。わかりました。」
玉の方が折れたみたい。
「精霊は人々の願いから産み出されました。このことは知ってますか?」
「知ってるよ……それぐらいは。さっきもそれ教えてきたとこだし。」
「そうですか。なら話が早い。」
玉は一呼吸おいて、
「最初はタマゴみたいな状態なんです。そこから、精霊の姿になるの。そうなるまでの時間については個体差があるけど。」
「へぇ。」
「私達みたいな偽精霊は、そのタマゴの状態を『心臓』……?にしてるそうです。」
「じゃあ、機械みたいなものか?」
「うーん……分類がまだよくわかってないの。自分達のことなのですがね。」
これ以上は話が進まなそうなので、気になったことを訊こうと思った。
「じゃあ、さっき玉が言ってた能力がどうのこうのっていうのは?」
「あ、あれはですね。つまり!精霊、及びその能力が『願い』から産まれたモノ……ですから、タマゴとして産まれた、その時点で能力を持っているんです。」
「だから私には能力があると……?でも産み出されてからかなり経つよ?」
「ええ、それが分からないところでして。」
玉と私が一通りの話を終えたところで栞が疑問をぶつけてきた。
「……能力が消されることはないのか?」
「それはない。」
即座に否定が入る。
そして玉が続ける。
「『願いは消えず、重ならない。』だそうです。それ以上のことは残ってなかった。」
「重ならない……同じ能力は生まれないってことかな?」
私は半分、独り言のように呟いた。
「もしかしたら……強力すぎて能力が発現するのを遅らされてる……とかかもね、なんちゃって。」
栞は冗談めいてそう言ったが、私としては自分を含めて少し嫌な予感がした。




