スー先輩は知っている。(進)
「とりあえず……寒いしさ、家入ってよ。話はそれからってことで。」
ドアを開けて、薫が言った。
「あ、あぁ。すまない。」
私は短く答えた。
よく考えたら今は冬、寒いはずだ。
私達は再び薫の家に入った。
「ストーブつけたから、こっちの部屋来て。」
薫の声が聞こえる。
私はそちらに向かった。
茶の間……というのだろうか。真ん中にはいわゆるちゃぶ台がある。
薫とその家族はここでくつろいでいるのだろう。
とにかく私は部屋に入り、扉を閉めた。
そしたら、ゼリーが無言で少し扉を開けた。
「ミッペイすると……キケンだとか。」
「あ、そっか。ありがと。」
私はゼリーにお礼をして、座る。
隣には栞が座っている。気を取り戻して、少し落ち着いてくれたみたいだ。
「……で、まずその女の子のことなんだけど。」
まず薫が質問をしてきた。
「何者なの?」
「ワレもしりたい。」
だよね。2人とも死にかけてるわけだし……。
でも、それについては本人から……
「それについては、私から。まず、ごめんなさい。」
「アヤマレばすむとデモおもっているのか?カオリはセイレイのカゴがなかったらしんでいたかもしれないんだぞ。」
「精霊の加護……ね。もし彼女が契約者じゃなければ、私は襲ってないわ。」
「……ドウイウコトだ?」
「それも含めて、」
そういうと、栞は立ち上がって、
「改めて。私は栞。偽精霊よ。」
「フェ……ふぇいく?」
「偽精霊……?スー先輩が言ってた……。」
ゼリーはそもそもなんのことか分かっていない様子で、
薫は、私が昨日言ったことを思い出したみたいだった。
栞は話を続ける。
「薫ちゃん……よね。知ってるのかしら?」
「昨日、スー先輩……進さんに聞きました。」
「……そっか。進はどこまで話したの?」
栞が私に訊いてくる。
「私が失敗作だと……それだけは。」
「そ。なら私が他のこと話したげる。進はそれでいい?」
私は頷いた。説明役は私より栞や玉の方が適任だろう。
栞は話し出した、私達のことを。




