梨乃さんはお留守番になります。(梨乃)
暇だなぁ……。
梨乃だって精霊来てほしかったなぁ……。
なんて考えてもしかたないか。
私は自分の部屋を出た。もうお昼を過ぎている。
とはいえ、家に誰かいるわけではない。
両親は仕事だし、兄弟姉妹はそもそもいないし。
「お腹すいたな……」
ホットケーキミックスを見つけた。作り方も袋に載っている。
材料は……あった。
「ホットケーキ作るか。」
私はちょっと遅いお昼ご飯をホットケーキにすることにした。
「ん~、我ながらおいひいな~!」
思わず声を上げてしまった。おいしいんだからいいじゃん。
でも……なんか静かなのは苦手だな……。
いつも放課後にみんなで集まって、ワイワイしてたの楽しかったんだけどな……。
「はぁ。」
おっと。ため息はいけないよね。
とはいえ、ホットケーキを食べ終えてしまった今、することがない。
お皿をキッチンに持っていく時、冷蔵庫に張り紙が貼られているのを見つけた。
『今日はお父さんもお母さんも帰りが遅くなります。』
またか……。
もはや両親の帰りが遅いのには慣れた。
自分がいわゆる男の娘になったのは、お母さんの趣味だったんだけど、私がハマり出した時にお母さんはそういうのから興味失ってて、私のこと変な目でみるようになったんだよね。
お父さんは元からそういうの興味無かったっぽいし。
そんなわけで、なんだか両親からは避けられてるのかもね。
「夜ご飯どうしよっかな……。」
冷蔵庫にはメモと一緒に2000円挟んであった。
おそらくこれでなんか買って食えってことなのだろう。
といっても、私はお弁当とか買わないよ?
私、自分でご飯作るんだから。
自分で作れば2000円もかからないし、余ったぶんお小遣いにできちゃうしね。
「そうと決まれば。」
私は買い出しに行く準備を始めた。




