図書室に3人―4(ユウ)
学校からの帰り道。
「……」
「……」
「……」
3人とも何もしゃべらない。
「……なぁ。」
鳥越くんが口を開く。
「なんだろうな、あれ。」
「……明後日になれば……分かるかも……。」
「3人なら大丈夫だよね。」
僕は自分に言い聞かせるのも含めて、2人に言った。
「あぁ。」
「……だね。」
「あ、俺ここで曲がるから。」
鳥越くんが立ち止まって言う。
「……バイバイ……」
「じゃあね、鳥越くん。また明後日。」
僕と石町さんは手を振る。
「じゃあな~。」
僕達は鳥越くんと別れて、また歩きだした。
「……ねぇ、水森くん?」
「ん?」
「……ん……図書室での……こと……。」
石町さんが訊いてくる。
……あれか。
「どうしたの?」
「……あのね……ん……えっとぉ……」
石町さんがもごもごと言う。
「……あのさ……水森くんは……露季ちゃんのこと……好きなの……?」
えっ……
「なっ、なにを急に……。」
石町さんは顔を赤らめる。
「……あ……や……そのぉ……」
どうしよう。この空気をどうしよう。
さすがに図書室のこともあるし、言わないわけには……
「……露季のことは好きだよ。あくまで、幼なじみとしてね。」
僕は答える。
「……そ……そっか……」
石町さんは寂しそうな反応をした。
「……ねぇ……水森くん。……大切なものは手放しちゃ……ダメだよ……。」
どういうことだろう?
「う、うん。」
僕はとりあえず頷く。
「……あ……私もここでお別れだね。……バイバイ。」
石町さんが手を振ってきた。
「じゃあ、また明後日。」
僕も振りかえす。石町さんが去っていく。
僕も帰ろう……
とりあえず明後日。
なにが起きたとしてもそれは明後日のこと。
あの本棚になにがあるのかも分からない。
楽しみだけどちょっと怖いな。
……タルト達は大丈夫かな。




