情報通な2人―2(薫)
「スー先輩が……精霊?」
どういうことなのか分からなかった。
「うん、ま、そうなるよね。」
でも、とりあえず色々訊くことにした。
「てことは、スー先輩には契約主がいるの?」
先輩は首を横に振る。
……どういうこと?
「正確には私はクレープ達とは違って、精霊によって作られた精霊なの。」
……わ、わけがわからん。
「ほら、人造人間っているでしょ?あれの精霊バージョンよ。確か……偽精霊とか呼ばれてたよ。」
「じゃあ、スー先輩はめっちゃ強いの?」
また、先輩が首を横に振る。
「私は……能力を持ってないの。だから、契約ができない。作られた目的はちゃんとあるんだけど、今はそれを果たせないんだよね……」
……こういうのはあまり深くつっこむと傷つけてしまう。
ウチは「そういうもの」として話を続けてもらう。
「でも、なんで突然こんなことを話したの?しかもウチに。」
先輩はこっちを見つめて……
「精霊達今日来たでしょ。だから信頼できる子に話しとこうと思って。」
……話がよめない。精霊が来たから?スー先輩はタルトやクレープとはなにか違うの?
「まさか、精霊界が同じことやらかすとは思ってなかったけど。」
先輩が小声で呟いた。
私は聞き返そうとしたが、先輩の言葉に遮られる。
「そんで、私はその中でも失敗作なワケ。たぶん精霊界は私の存在すら忘れてんだろーね。」
……うぅん?
「えっとスー先輩。ウチ、ちょっと整理したいから今日は帰ってもいい?」
「いいよ。休みどうせ長いし、暗いからね。私、基本学校にいるから。何かあったら来な。」
「じゃ、じゃあバイバイ……。」
どういうこと?
先輩が作られた精霊で失敗作?
突然情報が入りすぎて、頭が混乱している。
とりあえず帰ろう……
ウチは学校を出た。
「……帰ろう……。」
誰も聞いていない、独り言。




