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最後のハイエルフは甘いものがお好き  作者: ほむら


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28 ハイエルフは引き篭る

風邪を引きました。

マスクをしていても咳をするとこのご時世なので視線が辛かったですね。




あらすじ:リーシャのために行動を開始したオルソン。しかしリーシャはあまりよく分かってない模様。

オルソンが出て行ってからリーシャは放ったらかしにしてしまっていたイエレナの様子を見る事にした。


リーシャのベッドで眠るイエレナ。

上位精霊マララガンと契約する為に魔力を限界まで枯渇して意識を失ったのだが、規則正しい呼吸をしているし苦しそうな様子も無い。


こそこそとリーシャの影から出て来た闇の精霊シェイド。

さっき無視されたのでそぉーっと部屋から出て行こうとしたのだ。


『おい!』


火の上位精霊サラがシェイドの頭を鷲掴みにした。

その名の通りサラの指からメラメラと炎が上がりシェイドの頭を焦がしている。


『アチチチチッ』

『黒坊主てめぇこのまま無傷で帰れると思ってんのか』


不敵に笑うサラ。

いつの間にか風の上位精霊シルフィと水の上位精霊ディーネにも囲まれていた。

いや、シェイドの足下にはノーミードもいた。


シェイドの目も口も半月で笑っている様に見えるが、元々表情が変わらないだけで滅茶苦茶焦っていた。


「サラ、みんなも赦してやっておくれ。わたしが考え無しだったんだから叱られるべきならわたしの方だよ」


気まずそうに笑うリーシャに精霊達は頬を膨らませたり眉に皺を寄せたりと不満顔だが、リーシャ大好きなので渋々従う姿勢をみせた。

シェイドはホッと胸を撫で下ろした。


「本当に感情を司る精霊の力がこんなにも強いとは思わなかった。精霊に敏感なわたしでさえ気付けないなんて予想もしていなかった。シュナが居たら笑われてしまうな」

『リーシャちゃん...』

『リーシャ』

『リーシャ様』

『...』


四大精霊がふわふわとリーシャの周りに集まって寄り添う。

リーシャは少し気まずそうに笑った。


「シェイド、見事だった。わたしも未熟さに気付けてよかったよ。また会おう」


シェイドはニヤリと笑みを浮かべた。


『フフ、待タナ』


シェイドはシュッとテーブルの影に消えた。

四大精霊達はシェイドが消えた影を睨み付けていた。

ふとシルフィがリーシャの肩に乗ってその頬に触れた。


『ねえ、リーシャちゃん。里を出てから体調があまり良くないんじゃない?』


シルフィは少し前からリーシャの体調面が気になっていた。

今回シェイドの術に呆気なくかかった事もハイエルフの里から出たリーシャの不調も関係している気がしていた。

その意見にノーミードもサラもディーネも同意した。


「主はもっと食べなきゃダメじゃないにゃ?」


ペロは食が細いリーシャが心配であった。

ハイエルフの里では月に数度の薬湯を飲むだけの生活をしていた、とリーシャから聞いてはいた。

ハイエルフは魔力を直接体内に取り入れ栄養に変換していたという。


ペロは仮説を立てた。


おそらくハイエルフの里は純度の高い魔力が充ちた精霊界に近い場所だった。

通常、普通の森や山に漂う魔力は純度は低く取り入れても変換率が低いのではないか。

ましてや王都では更に魔力の純度は低いだろう。


ハイエルフに近いエルフ族であっても魔力だけを取り入れて生きる事は出来ない。

生きるために食事が必要なのだ。

おそらくはリーシャも食事できちんと栄養を取らねばいけないのだろう。


まあ簡単に言えば今リーシャは常に腹ペコ状態の栄養不足だ。


「そうか。わたしはお腹が空いているか」


リーシャはお腹をさすりながら妙に納得出来た。


「よし!今日からたくさん食べることにしよう」


グッと拳を握り締めて四大精霊達とうんうん、と頷き合った。



この後意気込んだリーシャは昼食でパンケーキを2人前注文した。

食の細いリーシャはもちろん1人前しか食べ切れずペロに手伝ってもらった。


夕食時も同じであった。

リーシャはもう自分の分は1人前しか頼まないと決めたのだった。




翌日、目が覚めたイエレナがリーシャのベッドを占拠してしまったことを平謝りした。

オルソンも朝から訪ねてきた。


「リーシャさん、ちょっと噂が広まっていて面倒かも知れません」


オルソンは昨日各所で情報を集めていたのだ。

元々【疾風迅雷】では情報収集もしているので彼の得意分野だった。


王城では聖剣を抜いたエルフ族の美少女について王立騎士団が調べているらしい。

さらに神殿でも女神の遣いと見られるエルフ族の美少女の噂が飛び交っていた。


リーシャは聖剣は分かるが女神の遣いとやらには全く覚えが無かったので首を捻るしかなかった。


しかしオルソンは確実にリーシャの事だろうと思っている。


とにかく今リーシャは王立騎士団と神殿という二大組織から捜索されている状態なのだ。


アーサーに、アーサーの子孫に逢いに行くと云う約束があるリーシャだが、時間指定もある訳でも無いし急ぎでも無い。

リーシャは聖剣に抜く際にアーサーの魔力の残滓に触れ、懐かしさと少しだけ満足もしていた。


それに人族よりも遥かに長い時を生きるリーシャは、もう逢えるのはアーサー本人でもないので別に()の子孫でなくても良いのだ。

騒がれた状態は何だか面倒くさいと思った。


そこでオルソンはリーシャに2つの提案を出した。


1つはしばらく外には出ずに様子を見て噂の終息を待つ事。

もう1つは王都から離れて噂の無い別の街か国へ行く事。


オルソンはどちらにしても協力すると約束してくれた。

イエレナも協力を約束してくれた。


リーシャは特に迷うこと無く10日程引き篭る事にした。


10日間きちんと3食食べてゴロゴロして体調を整えてから冒険者ギルドの依頼でも受けながら何処かへ行くのもいいかと考えたのだ。



子熊の蜂蜜亭に居る事が知られたら面倒だが、リーシャに恩を感じているプラウドはとても協力的だった。


犯罪者という訳では無いので騎士団や神殿でも強引に家探しなどはされないだろう。

プラウドはもし捜索に来た場合にはリーシャは既に宿を出た事にして宿帳も本日付で偽名にした。


食事もマリーが部屋まで届けることとなった。


こうしてかなり荒い居留守計画が実行された。



オルソンとイエレナは【疾風迅雷】のメンバーに詳細を話し、交代で冒険者ギルドの簡単な依頼をこなしながら状況を見極めていた。


さり気なくリーシャとは違う人物像を噂に交えて情報操作したり、ギルマスにリーシャの事を訊かれても誤魔化したりしていた。


それでも聖剣を抜いたのはエルフ族の美少女がリーシャではないか、女神の遣いらしき美少女もリーシャそっくりだと冒険者の間でも噂は拡がっていた。


そしてリーシャが【疾風迅雷】と一緒に街に来た事もイエレナが依頼を受けた事も特に隠してはいなかったので知れ渡る事となり、騎士団や神殿関係者に後を着けられる様になり、【疾風迅雷】もリーシャとの接触が難しくなってしまった。









そんな中リーシャはのんびりと毎日3食あらゆるパンケーキを食べ続け、ペロを心ゆくまでモフモフし、精霊樹の種に魔力を注ぎ、ベッドでゴロゴロして体調を整えた。



ーーーーーそして10日後











リーシャはちょっぴり太った。



お読みいただきありがとうございます♪



ブクマ、評価して貰えると作者はニヤニヤします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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