25「おまけ〈ヤトリムさん家の事情〉」
※おまけ話です。めっちゃ暇なときに気が向いたら読むくらいの感じでお願いします。本編と関係はあまりない。
◆
仮眠から目覚めたヤトリムは、盲車蜘蛛に乗り、夜の林を駆け抜けていた。
くくりつけられた呪い子を挟んで反対にはメテウスという長命種(仮)の子供がおり、二人の子供に挟まれたヤトリムの心のうちは暗かった。
夜行性の獣とて盲車蜘蛛の気配に近づくわけもない。
昆虫とぶつかればけがをする速度なので、エーテルの原始的な操作(術式と呼ばれる)で風避けの壁をつくりつつ、ヤトリムは思考の海に沈んでいった。
──世界は広い。バロートはとんでもない土地だ。
こんな辺境に、呪い子もいれば、長命種じみたガキもいる。四等星冒険家の自分を殺せるような化け物がそこら中にいて、闘神に血を捧げるため戦争をしまくっている。
おとぎ話みたいだ、文明の光の届く場所では信じられないだろう。
「……なぁ」
ドーム状の風避けの中で、メテウスの言葉は簡単にヤトリムに届いた。
「……グノークスには気を許さないほうがいいぞ」
「恐ろしいガキだな……直感かなにかか?」
「いや、経験だ。あれは人間社会に紛れ込んだ〈巨人〉と同じ匂いがする。昔に見たことがある。小さな国を牛耳っていた〈巨人〉は、地下の神殿で子供を集めて食っていたんだと。グノークスは信用しないほうがいいぞ……」
「いい加減認めろぜったい長命種だろふざけんなよ……」
「おれはまだ無垢な子供だ」
ヤトリムは内心でうなずく。ぜったいこいつは長命種だし、グノークスは信用ならない。
グノークスの振る舞いはあまりに人の好意を誘うのだ。男も惚れるような笑みに、余裕のある言動、いっぱしの人物だと一目でわかる立ち姿。街では伊達男として名をあげるだろう。十五かそこらのガレアーンが憧れるのは自然なことだ。だが、人の命が容易に消え去る戦場では信頼よりも警戒心が先立つ。
──高位の貴族とは思えない。バロートの戦士とはいえ、高位の貴族の習性が変わるはずもあるまい。
街や都市を支配するだけの、平民の小さな権力者と変わらない低位貴族とならまだしも、貴族を支配するような高位の貴族が平民に優しい場合は、無能な阿呆か、とんでもない腹黒のケースが多い。
これは並以下の家に生まれ、実力だけで一代爵位を得て栄えある近衛になりあがったヤトリムの個人的なやっかみ混じりだが、貴族というものはとにかく平民を人間だと考えていない。
たとえるなら、貴族にとって平民は、平民にとっての乞食と同じようなものだ。
街に居座って不快な悪臭をまき散らす乞食を、多くの人はどうみるだろうか?
その目がすべての答えだ。蛆虫のようなものだと考える。
さらに、そういった貴族を支配する貴族の中の貴族は?
そこまで遠くなると、もはや同じ種族だという感覚すらなくなる。
何万という人間を支配する高位の貴族は、平民を命ある人間だとは考えない。
街を這いずり回って日銭のために必死で働く、名前をつけられる意味もないドブネズミのようなものだと考えるようになっている。
どんなに努力しても数代でなくなるような財産しか築けぬ、下等な血を継いだ生き物。
虚無から自然発生するネズミのように勝手に生まれては死ぬ。知恵もなく、なまけもので、簡単に野合して子供をつくり、家も名誉もあったものではない畜生に近い存在だと考えている。
表面的には誰だって否定するが、本音のところでは――貴族はそういった階級意識を共有していて、貴族以外を人間として考えていない。それが長く高位の貴族と接してきたヤトリムの実感だ。
それはあまりに露悪的な考えだろうか?
酒飲みの父親が小銭で買い与えたパンを巡って兄弟で殴り合ったヤトリムが、銀の匙を持って生まれた人間を好きになることなど不可能だという、ヤトリムの個人的な印象だろうか?
たぶんそうなのだろう。公平にいえば、金に困った貧民よりも飢えたことのない貴族のほうが確実におおらかで人が良く優しい人柄をしていて知的だ。
だが、ヤトリムはどうも高位貴族を色眼鏡でみてしまう。
小金持ちになってさえ、ヤトリムの性根は汚水の流れるドブ川沿いに建てられた掘っ立て小屋で、酒飲みの親父に殴られて育った頃から変わっていない。
貧民を人間だと考えない貴族を殺したいから、どうしても彼らが邪悪で殺しても罪悪感の沸かないクズであってほしいという願望があるのかもしれない。
だが……それがいい加減、妄念であることを理解できてしまうほどに年を重ねてしまった。
ヤトリムが出仕したばかりの若い頃、高位の貴族たちがひた隠しにする本音を察してしまう程度には貴族のふりがうまくなったころには、嫌悪感を抑えきれなかった。
だが、それは貴族に想像力がなかったり、悪人だからというわけでは決してないということにも気づいた。
たとえば盗みを働いて手を切り落とされた子供が、自分の子供と同じ生き物にみえたら、夢見はよくないだろう。
たとえば晒し首になってハエの集る罪人たちが、赤子のころから悪人ではなかったと考えてしまったら、その運命の罪に理不尽を感じずにはいられないだろう。
たとえば路地に座り込む乞食たちを見かけ、骨のみえた腕に蛆を集らせた老婆が、自分と同じ痛みや恐怖を持っていると考えてしまえば、人生は闇の中に沈むだろう。だから彼らは人間であってはならないし、その境遇に応じた罪人や無能や邪悪でなければならない。
罪人が処刑されるのをみた人間が無邪気に喜ぶように、もしも彼らが不幸の底にいる同じ人間だと考えてしまえば、悪人の処刑を喜べなくなる。悪人は石を投げて嬉しくなるような存在であってほしいのだ。
いわば、貴族にとって平民は常に罪人のように罰を受けて日銭仕事を行う哀れな存在だ。
貴族にとって平民とはそういう存在なのだ。
貴族の本音は、哀れな平民が同じ人間だと考えると不都合があるという、むしろ善性の心が生み出す防御反応に近い。
平民を同じ人間だとは考えない貴族は、人としてまともなのだ。
一方、ヤトリムのような流民に優しく話しかけるグノークスのような貴族は、化け物にしか見えない。世を知らない、経験の浅い若者ならば、偉い人間に評価されたことを嬉しく思うとわかるだけに、なおさら罠としか思えない。あのような人間のいう言葉を信じたら命がいくらあっても足りない。
ヘドロのような目をした長命種疑いのある少年みたいなのは絶対に少数派だ。
ヤトリムの頭は逃げ出すことでいっぱいだった。
ガレアーンという少女や、ヘジケーという戦士は、ヤトリムが死んだら血の通った人間が死んだと考えてくれる気配があった。
ロワットラという女将軍さえ、まだ感情があった。
メテウスという長命種にだって、四捨五入すれば人間だという感じがある。
グノークスからはそれを感じ取れない。仮面の裏側にある人間性がわからない。
作戦を裏で差配しているのはグノークスだということは明白で、ヤトリムたちの処遇も彼の頭の中にあることはわかりきっていた。
……この作戦が終わったら、自分はどうなるだろう?
生きて帰れる目は、サイコロ博打を何度も勝ち抜けるような幸運が必要となるだろう。
――自然と女の姿が思い浮かんだ。
◆
故郷で不始末をしでかして、とんでもない僻地まで逃げてきてしまった。
ほとぼりを冷ますあいだ、女やもめを捕まえて、片田舎の街に落ち着いたのが運のツキだ。
淡い赤毛を綺麗にくしけずった、手の荒れた女の薄い笑みが頭から離れない。
夫に先立たれたジャルシクという女は、幸薄い線の細い顔立ちをしていた。
なのに、隣町の市場にいくたび、乞食に小銭を恵んでいた。
それが徳になって、子供たちのためになると彼女は信じていた。
親から継いだパン屋を、小さな子供二人を連れて懸命にきりもりするジャルシクの素朴な人の良さが、逃亡生活で荒んだヤトリムの心を癒した。
売春や薬物と縁なく、生まれ育った片田舎にいる女など、ほとんどはじめてみる人種だ。不幸と困窮につきまとわれているにもかかわらず、人の良さを捨てていない女のことを、はじめは小ばかにしていたが、やがてヤトリムはその善性を信じるようになった。
男手のないパン屋など潰れるのを待つばかりだったから、力仕事をこなせるヤトリムは救世主として働いた。
暗いうちに街を出て、隣街の小さな市場へムール芋を買い付けにいく。
バロートで唯一主食たりうるムール芋は、種芋を埋めるだけで勝手に育つものだから値段が安い。荷馬車に山盛りになったムール芋を、青目犬に曳かせて帰途につくと太陽がのぼりはじめる。
エーテル使いのヤトリムと違って夜道を避ける農民たちは、寝ぼけ眼でぽつぽつ道にではじめ、いつもと同じ文句でヤトリムと挨拶を交わす。エーテル使いがすぐに戦争に行ってしまうバロートでは、若くて健康でそこそこ強いヤトリムは頼りになる顔だった。とくにジャルシクの財産を狙って嫌がらせをしていた土地のヤクザ者を締めてからは、流れ者ながら土地の人間に認められているという実感があった。
顔見知りばかりの田舎だ。
ツノをつつき合わせるような会話などあるはずもなく、笑いあうための会話を交わし、家に帰る……。
都会にいたころ、ヤトリムは年配の人間が好む世間話など嫌いだった。
才能も目標もない人間が、互いに興味もないことを話し合う、よくわからない儀式。動物が互いに敵ではないと確認しあうような、下等な風習にしかみえなかった。もちろん表面上ではニコニコと話に付き合う。だが、飽きもせず毎日繰り返す無意味な会話に頭が痛くなる。やがてヤトリムはそんな輪の中で生きることに意味を感じなくなり、出世すればこんな風習から抜け出せるのかともくろんだ──。・
なのに、この街では世間話が楽しかった。
子供のころ、なんの気負いもなく近所の子供と遊んでいたころを思い出すのだ。
そして、自分が見下げていた人々は、こんな心地よさの中で生きていたのかと思うと、悔恨のようなものが湧くこともあった。
オヤジやお袋のようなつまらない人間にはなりたくなかった、そんな若い頃にはわからなかった、人生の味があって、それは思っていたよりも色も濃さも様々だった……。
世間話を終えて歩くと、やがて家にたどりつく。
納屋に芋を置いて店舗に入ると、ジャルシクが仕事の下準備をしていて、朝飯を用意している。
寝ぼけ眼で起きてくる子供たちの服を着せてやっているジャルシクはとくに美しくみえた。子供の世話をしている若い女には、なにか神聖なものがあるんじゃないかと見るたびにハッとする。
普段食っていた飯がよほど粗末で味覚がとぼしいのか、ジャルシクの料理はあまりうまくないので、そこだけは改善してほしいとヤトリムは毎日願っている。下手にヤトリムがうまい飯をつくってしまうと、機嫌を損ねるから、願うだけで直接口にはだせない。ひそかに願うだけだ。
──ジャルシクの旦那はこの味に耐えていたのだろうか?
前の旦那のことは興味もないので聞いていない。
もちろん子供など、ヤトリムは欲しくもない。
ヤトリムが家に居座りはじめたころ、二人のチビ──シジとネリア──は、筋張った日焼けだらけの体をしていて、警戒の目でヤトリムを見つめ、けっして同じ部屋にいようとはしなかった。わずかな銭のために、わざわざ小作人として頭を下げて雇ってもらい農作業にでていた。女やもめが大過なく生きていけるほど慈悲のある田舎町だが、やはり貧しかったのだ。
いまは違う。
ヤトリムの腰を気軽に叩き、甘いものをねだり、わがままを言うようになった。はじめはこんな愛想もへったくれもないクソガキどもに餌をやりたくないと憎々しく思っていたヤトリムだったが、警戒心を解いたチビたちは無性に可愛かったから、無理に父親役をするつもりもないのに、いつのまにか父親の椅子に収まってしまった。情が湧いて、私塾に通わせて文字まで学ばせている始末だ。子供なんぞ動物と同じだから殴って教えるものと考えていたのに、どんな悪戯をされてもいまだに一度も殴っていない。
──なにか途方もない間違いをしているんじゃないかと、ときどき不安になる。
住居で子供とじゃれながらタバコをやって一服したあと、作業場に戻る。
ブラムに煙草の匂いを吸わせるわけにはいかない。自分で思っているよりもヤトリムは真面目で、地道な仕事を楽しむ才能があった。
バロートで主食とされるムール芋は、そのままでは食えないほど味がよくない。
だから芋を練って焼いたブラムという芋パンを売る需要が生まれる。
ヤトリムは芋を大鍋で煮たあとの皮むきをチビたちに任せる。小綺麗な服を着せた男の子と女の子が、手伝えばお小遣いを貰えるということではりきって芋の皮を剥く光景……。
一度潰した芋を腐らないうちに日光に晒すか暖炉の隅に置いて半乾燥させ、種を加えて練り、発酵させると生地ができる。
昨日に仕込んで発酵させたパンを練って、秘伝の香草やら柑橘汁を混ぜて竈にいれる。街人がぽつぽつと買いにくる。世間話をしながら焼きあがるのを待つ老人に、子供たちが相手してもらって笑っている光景……。
昨日と同じ今日に、淡い喜びがずっとある。幸福とはこのことをいうのだろう。
こいつらを養って、飯を食わせているという満足感まで生まれてしまうのを、ヤトリムは必至で抑える。
芋を練るのに集中する。
汗をかく仕事というのは、無心になれるから心身を健康にしてしまう。
頭を働かせないから、余計なことも考えてしまう。
毒を飲まなければヤトリムはヤトリムでなくなってしまうという考えが頭をぐるぐると回る。
大口の注文が入る。
汗をかいてブラムを練る。
愛想よく商売人のように返事をするのに、はじめは抵抗があったが、いまでは慣れたものだ。
一生、ここで生きていきたい気持ちがフッと湧いてしまう。
エーテルを扱えるヤトリムは氷を作り出すことができるから、生地の発酵熱を抑えられて、他の店より味がすこしだけ良い。ほんのすこし……。
そのほんのすこしの味の良さが、客を増やしてくれる。こんなバカみたいに簡単な工夫でも評判になり、食っていける金になるほど、田舎なのだ。百年前と同じ生活をしている人間ばかりの土地。
子供が真剣に仕事をこなして、褒めてほしそうにしているのを、さも今気づいた、感心したというふうに大げさに褒めてやる。
はにかんだり、不機嫌になったふりをする子供たちが、内心ではヤトリムの仕事の役に立っているということを心底よろこび、誇りに思っていることがわかる。
心が繋がっているように感じてしまって、苦い気持ちになる。
ジャルシクが、ヤトリムと子供が遊ぶのをみて心底うれしそうにしている。
不幸の気配が抜け始めた女の横顔が、とてもいとおしいものにみえてしまう。
冷たいものが胸に垂れる。
──どうせほとぼりが冷めたら捨てる女だ──
──だいたい、他人の子供だから可愛いのだ。自分の子供だと思うと、この世に無垢な子供を放り出してやがて大人になるなどと考えると、不安で眠れなくなる。だから他人の子供だと、ヤトリムは何度も自分に言い聞かせた。
もうすこし経ったら、こんな呪われたような田舎から都会に戻る予定だ。
こいつらは、そのうち捨てることになるかもしれない。
自分の種でもない子供に、もう若くなくなる女だ。
金のある自分にはいくらでも未来がある。
こんな家族ごっこ、捨てられるはずだ。
──そうだ。若くて高貴な処女の女をいくらでも妾にして抱ける身分だ。こんな片田舎でくすぶってどうする。いつか故郷に戻って、一族の名誉を取り戻さなければならない。それが俺の人生じゃないか。
未来を考えると、いつもヤトリムの顔は苦悶で歪んだ。
ジャルシクと子供たち。捨てられるはずだ──だが、捨てられないかもしれない。
情が日に日に増しているのを自覚しているから、逃げ時だという実感がある。
なのにずるずる先延ばしにしてしまっていて、きっかけがなければ、このおだやかな生活──ヤトリムの野心を殺してしまう煉獄──から逃げ出せる気配はない。
そもヤトリムがバロートの片田舎に落ち着いたのは、魅力あふれる蜘蛛の魔獣が近くにいるという情報を得てのことだった。
森奥で人や獣を喰らい、静かに暮らす盲車蜘蛛を見つけ、魔獣調教師に伝わる術式や薬物を用い、根気強く手懐けた。
調教した魔獣がそのまま自分の力になる魔獣調教師としては、過去の自分を超えているという実感がある。
準備は整ったし、ほとぼりも覚めているのだ。
──なのに。
──本当はすぐにでも消えるべきだ。。なのに、でていけない。自分が消えたとき、残された三人がどういう顔をするのか、それが気になってしかたがない。俺はこんなに弱い人間ではなかったはずなのに。
間違った選択をしているというう確信が、ヤトリムを弱くする。
やがて、その不穏な気配は現実となってヤトリムを襲った。
街が軍隊に襲われたとき、見捨てることもできずに女と子供を連れてきてしまった……
金がいる。
「畜生……いくら故郷に帰る金がいるからって……どうしてこんな仕事を……それも長命種のガキと一緒に……」
「長命種ではないが……。故郷に帰るのにそんな大金がいるなんて、アンタどこの出なんだ?」
「言ってわかるわけねえ。地の底にいる魔獣の影響で頻繁に地形が変わるから、国も生まれては消える悲惨な土地があってよ、そこの出身だ。大陸を半分くらいグルリと東にいって──」
「ああ、極東小国家群か!いやあ懐かしい、おれも昔住んでたぞ!」
「おいッ!!いくらなんでもそれは通らねえぞ!片道だけでも一年はかかる距離だ、ぜったい長命種じゃねえか!ついにボロを出しやがったな!」
「長命種ではないし昔ちょっと行ったことがあるだけだが……。おまえはなんでこんなとこに来たんだ?」
「……まあ、隠すようなことでもないが。ちょっと不始末やらかした。もぐりから買った青目犬が人を食ってしまったんだ。儀式をしてなかったんだろうな。」
「それって不始末っていうより殺人で捕まるよな?」
「胸から首あたりを失ったお方には気の毒な話だが、魔獣が暴走したら、魔獣調教師はだいたい死刑だ。謝罪や金で解決しようがないから逃げるしかなかった」
「そりゃ逃げるよな……国をうっちゃっても追手が来るってことは、火でも放ったのか?」
「俺はもともと宮仕えなんだよ。いまじゃ冒険家なんてやってるが、四年前は小さな国とはいえ王族の近衛だったんだぞ?」
「へぇ……エリートじゃん」
「まあその王族が、俺のいないところで青目犬をいじめて蹴ってたら、首を噛まれて死んだんだが……」
「うける」
「おまえ笑うな!!」
◆




