ざまぁ神は女神です。~罰ではなくてざまぁです~
婚約者である彼ロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォに暴言を吐かれたうえ婚約破棄を告げられた――その日の晩、私の前に一人の女神が舞い降りた。
『わたしはざまぁ神。あなたを傷つけた者にこの手でざまぁを与えましょう。あとはあなたが頷くだけ。あなたがここで頷けば、彼は間もなくざまぁの刑に処されるのです』
女神はそう言った。
なので私は小さく頷いた。
『よいでしょう。では彼にざまぁを与えてきます。その者の名はロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォで間違いありませんね』
「あ……は、はい。そうです。ロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォ、です」
『よろしい。ではわたしの手でロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォを痛い目に遭わせます。あなたは心穏やかな状態で待っていてください』
「本当に……特定の人に罰を与えるなんて、できるのですか」
『罰ではありません、ざまぁです』
「すみません……」
『素直でよろしい。気に入りました。ロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォに徹底的にざまぁを与えましょう。偉大なるざまぁを』
「……はい、ありがとうございます」
翌日、ロスンマンスの実家に小さい隕石らしき物体が落ち、それによってロスンマンスの家族は皆落命してしまった。
また、家を爆破したのはロスンマンスであると近所の人に思い込まれてしまい、それによって彼は家族殺しの男として逮捕されることとなってしまった。
彼は家も家族も失った。
それだけでもかなりすさまじい悲劇なのに。
さらに罪までも押し付けられて。
ロスンマンスは牢屋で地獄の日々を生きることとなってしまったようだ。
『ロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォにざまぁを与えてきました』
「まさかあそこまでのことができるなんて……思いませんでした」
『家、家族、思い出、そして名誉。ロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォはそのすべてを失いましたよ。それがわたしのざまぁです。わたしがロスンマンス・ディアヴォヴォヴォ・ディ・ヴォッヴォッヴォヴォへ与えた最も重いざまぁですよ』
「……ありがとうございました」
『では最後に。あなたに飴を贈りましょう』
「飴?」
『どうぞ』
手渡されたのは美しい青をした宝石のような飴だった。
「これは……何か、特別な飴ですか?」
『お菓子屋さんで買いました』
「え?」
『ここから徒歩一分の辺りにお菓子屋さんがあるでしょう?』
「確かにありますけど……」
『そこで買ってきた飴ですよ。受け取ってください』
「は、はぁ……そうでしたか、ありがとうございました」
……特別な飴じゃないんかーい!
『ではさようなら』
「あ、はい。色々ありがとうございました。さようなら」
◆終わり◆




