486話 コンテストの季節
10月1日、火曜日。この世界の住民のほとんどがここにいる。
「今年も学食コンテストを開催します…司会の銀水です」
「同じく司会の茅野です」
「今年は穏やかに、優しく行きましょうか。どうせ…実況と解説がやかましいので」
「そうですね。それでは学校紹介と料理の紹介です!前方のモニターをご覧ください!」
モニターには発表順に学校名とメニューの紹介が映し出され、紹介映像と共に進んでいく。
「さて、このあとは調理です!観客の皆さまはライブビューイングでご覧ください!」
ライブビューイングではそれぞれの学校が調理を始めている。もちろん最初に発表する学校と最後に発表する学校との間には時間が空くので、時間差で調理が始まる。この仕組みは初めての取り組みであり、実行委員のアイデアだった。
「最初の学校、宗高大学はこのあと11:30!さてここで審査員のご紹介です!」
モニターには審査員の登場映像とスローガンが映し出され、ステージに登壇するときにはかっこいい演出がついている。
「さて、ここまで盛り上げておいてなんだけどさ…審査の時は私が司会を務めるから…」
「そうなの!?」
「…葉子からのご指名でさ…あ、どうも。審査員長の白梅千織と申します。以後お見知り置きを」
「次に…ってうわぁ!」
「はーい、仲良しごっこはおしまい!」
「げ、現実を…みましょう?」
「…昨日さ、君たち話してたよね?これ以上事を荒立てるようなら…公開処刑になるけど大丈夫?」
「はい?うちはそんなの関係ないんだけど?」
「やめなって…」
「…やめなって言ってるの、友だちでしょ」
「だから関係ないって、用があるのはお前なんだよ!神崎飛翔!お前ほんとうっぜぇな!」
「…」
「黙ってないで喋れよw夢は何wねぇもう一度言ってよ!思いっきり笑ってあげる!」
「…飛翔、気持ち悪い。女の子にモテない。ずっと独り身。だから嫌い」
「…公開処刑のコーナーってある?ないよね?」
「…あと10分です!」
「そうか…君たちは僕を見つけたら壊さないといけない呪いにでもかかってるのか?」
「いやぁ?ただ飛翔って目障りなんだよねw」
「飛翔と手を繋ぐぐらいなら、ゴキブリ100匹食べる方がいい」
「…イカワタクマ、サトウユウト、アサカワコウヘイ…」
「私の元彼…どうして全員…?」
「こいつ、浮気性だからすぐ別れては復縁するの、浅ましいでしょ!パッとしなさそうな男子はすぐにクラスにデマな噂を流して孤立させようとするんだよ!この性悪女の名前が知りたいか!」
「はぁ?」
「も…もうやめようよ…私が生きていけない…」
「トモハシナコ、マトイエミ、今すぐ降りろ。さもなければ次はない」
「…みんな、こいつはパッとしない陰の子なの!こんな話は信じないで!」
「まずは空気を読んで、ステージから降りろ!」




