↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
91/102

482話 ホームレス飛翔


9月16日、月曜日。今日から飛翔は完全に家無し生活を送ることになる。


「…飛翔さん、お久しぶりです。私のこと、覚えてますか?」

「誰だ…いや、つむぎちゃんだ!お久しぶりだよ」

「実は飛翔さん、あなたにお伝えしないといけないことがあります…」

「それはなんでしょうか?」


つむぎがお伝えしたのは、今命を狙われていること、犯人は既にお察しの通りであること、そして…


「その結末は、私たちの想像の斜め上に行くかもしれません…ですが、飛翔さんには私がいますので安心してください!」


その自信はどこからだ…と考えているうちに、気がつけば道に迷っていた。


「飛翔、元気だったか?」

「浩介さん…それに…慎一郎さんたちも…!」

「お久しぶりです…ところで、飛翔さんはどちらに?」

「ちょっと家探して来ます…」

「はぁ!?みんなの広場はどうしたんだ!」

「色々とありまして…」

「そうだぞ。浩介、ご無沙汰してるな」

「初音か…つまりそういうことか…まさか…信じられないな…」

「私は事態が読み込めてないのですが…!?」


そんな慎一郎にもわかりやすく噛み砕いて解説すると、その場にいた浩義は状況を察知して、警察にも相談した。


「とりあえず家が見つかるといいな…」


そう言い残して、飛翔は街を出た。バスに揺られ、海へと向かう。夜見川からさらに乗り継いで、今日は新保に泊まる。新保の海岸に荷物を置くと、先客に声をかけられた。


「…君は誰?」

「神崎飛翔。学食レビュアーだ…今は家を探してる」

「私は冬岡学院の学院長、徳重杏奈だ…海荷となるから話は聞いた…君には才能があるじゃないか…それもなかなかいい感じのな…」

「それほどでもないです…ただ、たまたまなだけで」

「…時に神崎くんは、どんな人が強いと思う?」

「誰にでも優しく、誰にでも丁寧な人ですね」

「そうだな…だが、現実はなんでも力で決まってしまう。発信力、影響力、体力…なんだってそうだ。そして優しくて力が弱い人から順々に倒されて、優しくない世の中が完成してしまうんだ」

「…そんな子を救いたいと思って…学校を…?」

「そうだ。前の魔王には何回も反対をされたが、今の魔王と話し合って、今年の春にやっとできたんだ…私はな、優しくて力の弱い…いわゆるハンデのある子を救いたいんだ」

「それまた…どうして?」

「…転生前の私が守れなかったんだ…」


杏奈は転生前、カウンセラーを行っていた。しかし、相談を受けた子が自ら命を絶って以降は自分を責めた。その心労から、気がついたら転生していたという。


「ここはいいな。心地よい居場所があるから…」

「僕は家を追い出されました…」


飛翔が事情を話すと、彼女は痛く共感した。


「…無事に家が見つかるといいな…そうだ、学食コンテストもよろしくな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。