469話 目覚めの朝
「7月9日、月曜日の朝です」
天使たちは朝から重い雰囲気だった。教育係の再教育も終わり、入院していた天使たちも目を覚ましたという報告はあったが…
「どうして捕まらない…!」
「どうしてでしょうか…」
疑わしきは罰せず…とよく言っているが、状況的に怪しい天使が一人…しかし、まだ来ていない。追いかけて二日、天使は少し疲れていた。
「なるほどな。あそこに行くしかないな…私は府馬神社に行ってくる。各自怪しいと思った場所を捜索するように!」
初音は外に出た。そして来ていた天使たちも一人、また一人と外に出ていった。その中で一人…それは教育係の彼女の一言だった。
「やっぱり。何か起こすと思った」
「真礼…知ってたの?」
「私、人を見る目には自信があるの。飛翔も本当は反対だったんでしょ?」
「そうだね。出会った時からどこか距離感というか…雰囲気がおかしいと思ったんだ」
「そうだったんだ…てっきり私ははっきりし体験を言ういい子かなって思ってたの」
「真冬はお人好しなのか…」
「私だけじゃなくて、真礼さん以外はみんなそう思ってましたよ」
話しているうちに、天使たちが次々と戻ってくる。そして、最後に戻った初音と隆真が抱えていたのは探していた天使の隆平だった。
「…痛いじゃないですか。どうしてそんなことをするのですか?」
「いい加減吐いてくれるかな?どうして花ちゃんたちが入院してるんだ?」
「だから、飛翔さんが作った料理の毒で…」
「馬鹿言うな!どうして殴られた痕残ってるんだよ!どうして意識を失って搬送させられてんだよ!」
「飛翔さんのせい」
「だからほかの人のせいにしないで。飛翔がどうやって殴って気絶させるんだよ!」
「それが?僕がやったという証拠もないですよね?じゃあ飛翔さんがやったじゃない」
「飛翔がやったっていう証拠はあるの?」
「このハンカチ、飛翔さんのですよね?…はい、何も言えないということはあいつがやったんだ!はい論破!」
場は一気に凍った。あまりにもちんぷんかんぷんな理論で飛翔に罪を着せる隆平の姿と、一触即発にもなりかねない雰囲気を感じたから。そこで、さらなる一言と行動がその雰囲気を溶かして地獄へと変化した。
「飛翔さん、よかったですね。お望み通り解雇になりましたよ…クビってことです!」
そういい放ちながら飛翔に唾をかけると、罵詈雑言の応酬だった。
「いい加減にやめないか!飛翔の何が不満なんだ!」
「不満はないです。ただ、仲良くなりたい…」
「ごめん、みんな離れて…隆平、いい加減にしろ?やったの知ってんだよ。なぁ、どうせ俺が解雇されると思ってたんだろ?」
「まぁ…」
「解雇はお前だ。とっとと正直に話せ」
「まぁ、殴ったのも貶めたのも自分ですけど…解雇ってあんまりじゃないですか?」




