467話 七夕の奇跡?
「笹の葉さらさら〜って曲があるじゃないですか」
7月7日、七夕の今日は友達と過ごそうと考えていた飛翔、そして太陽の会でそうめんを食べに行く…はずだった。しかし、問題が起きてしまった。
「…はぁ…はぁ…大変なことが起きた…信じられない…」
隆真がラーメン屋から急いでここに来ると、時を同じくして初音と悟志、さらには他の天使たちも次々に駆け込んできた。
「今から急いで、病院に行くぞ!」
準備もできずに車に飛び込み、病院まで急行すると何台も救急車が前を通った。
「おいおい嘘だろ…」
「宗次郎さん、辛いですが…」
医者に事情を説明して病室に急ぐと、傷ついた天使たちがいた。
「花…朝陽…ひまり…翡翠…彩江…そんな…そんな!」
ベッドにいたのは、目を覚まさない天使たち。医者曰く、頭を強く打ったようだ。また、身体のいたるところに傷跡があったようだ。意識は戻ると思われるが、いつになるのかはわからないそうだ。
「…隆平はどこだ」
「隆平さんですか?そういえば逃げたって聞きましたよ」
「…私と魅華子で追おう!」
「俺も行く。宗次郎も飛翔も行けるよな?」
「行けるよ。あぁ…行ける」
「…ごめんなさい。ちょっとお話を」
話しかけてきたのは、顔なじみの医者の山岡佳澄。今日は七夕だったためか、用事があったそうだ。
「申し訳ないけど、飛翔とお話ししたいの」
「佳澄がそういうなら仕方ない。結花、代わりに行こう」
「わかりましたわ!」
こうして天使たちは、隆平を追いかけて外に出た…ある一人を除いて
「今日は七夕だな…実は来月の末の話をしようと思ってな…」
「小春さんの事ですね…」
「実は、記憶が戻せるかわからないんだ…!」
「え…」
小春というのは昔の飛翔の同級生で…今は永い眠りから覚めたものの記憶喪失の状態だ。
「戻せないとなると…嫌だよ!そんなの!」
「…気持ちはわかった。外に出よう」
外に出てから電話をかける。雪と椎奈はすぐに来た。宮子も急いで駆け付けた。
「…詳しい話は聞いたよね…信じられないと思うけど…」
「記憶が戻らない…いや、戻して見せる!」
「そうは言ってもね…記憶喪失は奇跡を起こさないと戻せな」
「うちらがやるしかないっしょ」
「え…?」
「だから!うちらがやるしかないっしょ!」
「記憶喪失は身体的な死と違って戻らないんだよ?」
「雪、私たちならできると思うんだ」
「みーちゃんが言うなら僕も信じる。しーちゃんは既にやり方探してるし」
「そうだね…やってみよう」
飛翔たちは文献を読んだり佳澄に聞いたりしていたものの、結局答えは見つからなかった。そんな中、真音からの電話で呼び出され、西町の駅に行くと…大きな笹があった。
「短冊、書こうよ」
願いを込めた短冊を笹に飾ると、彼らは七夕パーティーへと向かっていった。




