462話 ※このラーメンは何系ですか?
6月27日土曜日、午後1時ごろ。研修施設と化した天使会本部。
「飛翔さん、まだ痛いですよね…痛み止めを取ってきましょうか?」
「いや、大丈夫だよ。しかし…まさか皮膚が裂けてしまうとは…」
「そうですよね…傷跡が痛く見えますもの…」
「骨折じゃないから料理はできるけど…でもやめた方がいいな。悪化する予感しかしないから」
「そうですわね…そうだ、お昼のオムレツなんですけど…食べさせますわ!あーん!」
オムレツは美味しかった。しかし、部屋の惨状はまだ直っていない。
「業者に伝えたら、今日の夜に直すと言われたんだ…私たちはいない方がいいよね…」
「そうですわね…」
「そうだな…っと。こんにちは」
「悟志さんでしたか。こんにちは」
「あぁ、飛翔のけがはな…ヒーラーの力で解決できない?骨折じゃなければいけるはずなんだけど…」
「わたくしが回復!?」
「いやなの!?夫婦だよね!?」
「そういうことじゃないんですよ…飛翔さんのけがのタイプだとわたくしより適任な方がいると判断しただけです」
「皮膚が裂けてるもんね…」
「なるほど、血液出てくる系だときついってことか…」
「この弱点は克服できますか?」
「どうにかなるでしょ!」
そういうと、結花は飛翔に対して回復の秘術を施した。術は上手く効き、手首の傷が治ったのを感じた。
「よし、これで気兼ねなくラーメン屋に行ける!」
「でも師匠は18時以降に来てほしいって言ってたな…」
「そしたら…僕の新しい家を探しましょう…」
「あ、それはダメです。魔王様もダメと言ってましたので」
「…ところで悟志さんって第1支部でしたっけ?どうしてこのような感じになったと思いますか?」
「おそらく師匠ならわかるはず…!」
こうして4人は業者が来るまで待った。そして業者が来たので家を出た。歩いているときによぎっていたのは不安か希望かわからなかったが、話す声は聞こえなかった。
「店の前についたけど…」
「珍しく並んでないですわね…」
「4名様か。今日は貸し切りだ。店にどうぞ~」
店の中はせこせこ働く天使たちがいた。まるで教育というより、軍隊のような感じがした。店主の隆真も厳しく指導する。
「悟志ごめんな、俺はしばらくここを研修センターとして使うことにした…塩崎さんの所のラーメン屋か幸崎さんの所のフレンチがあるんだが…」
「あとは浜大の学食もありますよ」
「お、それじゃあ学食に行く!でも僕亀川大学OBなんだけど…」
「大丈夫でしょ。さてラーメンを一口…」
「…これはな、新人たちが作ったやつなんだ…あんまり厳しいことは言わないでほしい。だが、正直な感想も欲しいんだ…難しいことかもしれないが…頼む」
「…僕はもういいかな」
「飛翔さん!?」
「いくらなんでも厳しくないか!?」
突然箸を止めた飛翔の考えとは…




