461話 三郎
「…おい、どうしてこうなったんだ」
6月26日、あの日から一夜明けた今日、話し合いが始まった。その際、喧嘩は禁止とした。
「…きっかけは隆平君です。グループワークの時に他の人の意見を否定し続けたからです」
「そう、間違いない?」
「いや、他の人の意見があまりにも…」
「口答えしない」
「…否定はしました」
「そう。でも否定するだけじゃこうはならないよね?何があったの?」
そのあとは言いたい放題好き放題に言っては言い合いになり、その都度初音や結花が止める。それを繰り返していくと、いつしか結論が出てきた。結論をまとめると次のようなことが起きたから今のような状況になったという。
「つまりこういうことか…」
研修初日のグループワークの際の隆平の態度は耳を疑う態度だったようだ。他の意見を否定し、自分の意見を通そうとしたが、その意見は何も筋が通っておらず、もはや支離滅裂だったそう。それを咎めた翡翠とひまりに対して隆平は強い言葉で言い負かせたけっか、2人が泣いてしまい、雰囲気が崩れた。そこから彼らは徐々に仲が悪くなった。そこから7日目、とうとう彼らは研修担当に牙を向けた。真礼と夢月に歯向かうと、花と隆平が殴り合いの喧嘩を始めた。さらに彩江と真冬も不満が爆発した。その結果、天使同士が不和になってしまった…それから毎日喧嘩と暴力の絶えない環境となった。そうなってから10日後、佳奈はトイレでうずくまっていた。自力で救急車を呼ぶことができたものの診断結果は胃潰瘍だったそう。しずくと沙由美が手をつないだ6月24日、初音が飛翔と隆真を呼び戻した。そして今に至るということだ。
「…遥希がここにいればな…」
「ここにいますよ…第3支部の本拠地は青春町のここです。最寄りは東町駅で…引っ越し作業は宗次郎に任せてきました…佳奈はどこに?」
「…佳奈は病院だ。胃をやられた…私の管理不足だ。ごめん」
「天使長が謝ることはないです。僕がもっと気にかけてやれば…ところで…飛翔君はどこ?」
「飛翔も少々けがをしてね…病院だよ」
「…そっか…なるほどね…」
遥希は怒りに震えた。そして、飛翔は手首に包帯を巻いて帰ってきた。
「…全治2週間、思ったよりまずかったです…」
「飛翔さん…!」
「…ごめん。本当にごめん…守れなくてごめん…辛い思いをさせてごめん…」
「事態は思ったより深刻だな…悟志に言われてきてみたが…とんでもないな…飛翔、その手首は料理できないだろ…」
「…そうだね~…いや~やらかしちゃった~」
「おいおい無理するな…初音さん、こいつら修行させた方がいいよな?」
「新人はやらせよう。採用担当者どもは…ここで選べ」
「わたくしはやりましょうかね…」
「結花と魅華子は休んでくれ…顔でわかるんだよ…その代わり、明日ラーメンを食べに来い。飛翔も連れて来い」




