451話 青い春
「…って、会長どころか…会員のほとんどが知らずに秘密裏に動いていた…ってこと!」
「逆にすごい…けど、いやですわね…」
「…親、起きたみたいだ。説明してもらおうか」
「第3支部、西園佳奈です。現在仮で部長をしております」
「同じく仮の副部長、宇田川遥希です」
「第3支部の本拠地は今のところ中町、もしくは青春という場所を候補にしております」
青春というのは、青春が叶う場所…というわけではなくそういう地名だ。どんぐりを辿ればつきそうだが、神楽阪からバスに乗っても乗り継ぎが必要だ。
「森の小さなレストランがあった場所だね…あと第1支部の方からもメンバーが来ているようですよ」
「第3支部に所属を替えました、本宮夏希です…みどり様、すみません…」
「同じく所属を替えました保東宗次郎と言います…」
「二人とも心配したんだからね!?」
「すみません…そして…第3支部の方の管理をお願いしたいのですが…」
「…佳奈、遥希。やるならちゃんと許可を得てからやりなさい。初音様、私が代わりに叱りますので会の進行は任せましたよ。さぁ、第3支部の事をゆっくりお話ししましょう」
春日原魅華子、彼女は本部のやり手天使だ。副部長から教育担当に役職を変わったものの、いまだに影響力と権力と威圧感は変わらない。
「…支部が増えることについてはどう思うの?」
「正直寂しい気分だ。ましてや育てた私たちから離れる気がして…そう思うとなぁ…言葉が出ない」
「半分謀反のようなものでしょう…」
用意したごはんとお茶をみんなでたしなみつつ、時間はのんびりと過ぎていった。そうして、第3支部も合流し、公式的な見解を決める段階へとなった。
「正直、私たちはこれを認証したい気持ちにはなれない。私たちに黙って支部を作ったから。そして、君たちがまともに活動できるとは思えないからだ」
「そんな…」
「相談してほしかったんだ。それと、君たちは責任感があるとは思えない」
「それは…そうだけど…」
「…夢月と真礼はどう?」
「…私はいいと思うんだよ。やってみればいいじゃないか…先代の天使長もきっと褒めてくれるよ」
「夢月様が言うなら、私も賛成。紗千香も柴乃も、それと…きっと…たっくんも賛成するよ…」
「たっくんって?」
「内匠隆真、二郎の店主だよ」
「そうだったんだ…」
「知らなかったでしょ。いやぁ、いつもは無口で裏で用意してたから気づかなかったでしょ。どうも内匠隆真です」
「久しぶりだね。悟志の修業はどうなんだい?」
「悪くない。あの子は仕上がってるよ」
「…飛翔は修行させないのかい?」
「あの子には合わない。というか、修行させちゃいけない。飛翔には学食があるじゃないか。ラーメン屋の修業とは全く違う世界なんだ…だからいいんだよ。その代わり、ちゃんと美味しく食べてくれ!」
「それならいいんだよ」
こうして第3支部の創設は仮で認可した。




