430話 ん、そんな作品はない
「11時30分!みんな、今日は何のために来たか覚えてる!?」
「もちろん。覆面水着団の良さを語る会ですよね!?」
「飛翔…その作品を知ってるのはひよりだけ…そしてその子はまだ来てないんだよ!」
「…まだ全員揃ってないの!?」
「今回は近況報告だよね?…京子と雪はどうして来てないの…」
「京子さんでしたら先ほどから気張ってますよ?」
「…これ以上責めるのはやめておくわね。雪はどこなの?」
「もうすぐ来るよ…てか、残りの全員がいっぺんに来たらいいのに…」
その瞬間、喫茶店のドアが開いた。
「… クロエ、わたぼう、おはよう。」
「実は、交差点で100円拾って交番に届けてました!」
「走れ正直者の世界!?…ごめん、今日は私がつっこんでばかりだね。」
「沙恵ぐらいしかいないわ…ここまでテンポ良くつっこめる人材は…」
「…ところで、2人は集合時間はいつだと思ってたの?」
「…12時?」
「本当は10時なの…伝え忘れてごめんなさい。」
「だからみんないないのね…あれ?きらりんはまだなの?」
「もう来てるわよ!」
「一緒じゃないからびっくりしちゃったわ。」
「今日は別々なんですよ…ところで…わぁ!」
また扉が開いた。わたぼうは座ってなかったので驚いていた。
「ごめんね!12時だと思ってた!」
「全く同じだ…あれ?違うのか?」
「壮、恵斗、10時集合と伝えればよかったかしら?」
「…本当にすまない!」
「…それと、お久しぶりです…あかり先輩…」
「…そうだね〜」
「何か2人の間に…」
「恵斗が元ヤンなことは前話した気がするんだけど…実はその時傷つけちゃった人の1人らしいの。」
「…今は恵斗の過去にあまり触れないほうがいい。彼なりに贖罪してる最中なんだ。そうだ、頼むものがあったら私に言ってほしい。私が伝えておこう。」
「ありがとう。」
12時の鐘が鳴った。少しずつだが、頼んでいたものが厨房に通り始めた。
「…もしかして遅刻ですか!?」
「ひより、沙織、早苗、そして駿平も12時だと思ったんでしょう…集合時間10時だったな。ごめんなさい。私が奢るから。」
「葉子さん…大丈夫ですよ…」
「そこまで気にされては困る…!」
「…まだ来てない人いるよね?僕が連絡しようか?」
「…ごめん、今来た!」
「雪はどうして…あれ?怪我してるじゃない!」
「ちょっと道端で猫抱いてたら引っ掻かれちゃった!」
「…それはいいんだけど、他にも来てない人を確認するよ…桜子とかさくらちゃんは大丈夫なの?」
「それなら私の後ろで隠れてる。」
「葵ちゃんは?」
「葵かぁ…忘れてた!」
「明日海は今日休みだって。前日から体調不良らしいよ。」
「それなら始めましょう…と言っても、近況報告とやることの目標決めぐらいだけど。」
「よし、じゃあ注文を打ち切るねぇ〜」




