415話 マジの大脱走!?
「私は森山梨穂、沙恵の友達で仲間なの。近永さん、どうしてそんなことをするの?」
「私にかまってくれたのは彼女だけ…彼女は私の全てなの…そうだ吉乃ちゃん。」
「なんでしょうか?」
「…名前、覚えちゃった。美景ちゃんとの再会はしたい?ねぇ、したいよね?彼女…とっても怒ってるみたいだよ?」
「彼女が怒る理由はないはず…でも、どうして怒っているの?」
「さぁね?わっかんないや。沙恵ちゃんをこっちにくれれば美景ちゃんをプレゼントするからさ!」
一方そのころ飛翔は、外への連絡をしていた。
「つむぎちゃん、ごめんね。」
「謝るなら結花さんの方が先ではないでしょうか?」
「おかけになった電話番号は電波の届かない場所にあるみたいだからさ…」
「わかりました…ところで誘拐されたと聞きましたが…いったいどこにいるのかわかりますか?」
「全くわからないわよ!でも…主犯の名前が分かったの。近永さんって子…」
「近永…近永乙葉さんですか?」
「もしかして…知ってるの?」
「はい。浄水公園の近くのホームセンターで見張りをしてましたので。」
「そうだったんだ…元から知ってたの?」
「はい。宋高大学に行った同級生から聞いたことがあるんです。彼女に話しかける人がいない理由も含めて…」
「知らなかった…もし場所が特定できるのなら…待って、ちょっと外出るわ。」
「え!?監禁されているんじゃないのですか?」
「波音と僕はノーマークだ。誰も見ていないし警備も薄い。おまけに佐治木君は寝てる。今のうちに脱出するよ。」
「そうでしたか…どうかご武運を…」
「…電話が終わったよ。ところで…」
「うん、もう外だね。ここってどこなんだろう。」
「…一緒に探検しようか。森を抜け出して、大きな道に出て、それで…」
「大きな道、あったよ。しかも…看板が見えるよ。」
「…つむぎちゃん…あの子ならここがどんな場所か分かるよ。」
「どうしてですか?」
「それは…」
「…この場所、私のバイト先の近くですので。」
「つむぎちゃん…それと…」
「俺たちも来たぞ。」
「省吾さんと結花さんまで!」
「よかったですわ!無事に帰ってこられて!」
「泣くのは家に着いてからにしろ…つむぎ、だいたいの場所はわかっただろ。」
「はい、あとは警察を呼んで…それで…」
「そのあとは任せるんだよ。しっかし…災難だったな。しかも、まだ残ってるしな…」
「…明日海ちゃん、大丈夫かな?」
「そうだね…」
「明日海さんと真音さんは先に脱獄してますよ。買い出ししてくると言ったらしいです。今うちで宿泊してますよ。」
「それなら問題ない。」
飛翔と波音は逃げ出せた。一方、誘拐現場では…
「もういい加減にして。私のために争わないで。」
「…沙恵、ちょっと疲れたわね…ところで物資は…!?」
「あれ?なんで逃げられちゃったの…」




