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第17話 「初めての猫耳」

あれから2ヶ月、俺は妹たちと毎日寝ている。

寝ているの意味を勘違いするなよ?

本当にただ一緒に寝ているだけだ。


セリカは寝るときに俺の匂いを嗅ぐと落ち着くのか俺に抱きつきながら、絶対すんすん言いながら寝る。


エリナは甘えたがりなのか、それともそういう時期なのか、俺にギューッと抱きついて寝る。


ミラは俺が妹たちと寝る前は毎日起こしに来てもらってたんだが、セリカに来なくていい!と言われ泣きそうな顔でしぶしぶ引き下がっていた。


俺は必ず夜にミラの部屋に行くようにしてるんだが、その反動のせいなのかいつも以上に俺を求めてくる。


正直、縋るように俺を求めてくるミラを見ているとグッとくるものがあるからこれで良かったのかもしれない。


うーん…ハッピーハーレムも捨てがたいが、こういうドロドロな感じも悪くないな…。


刺されても死なないように回復魔法極めておくか…?

うん、それがいいそうしよう!


こうして俺は回復魔法を極める決意をした。




今は目の前でミラが赤い顔でもじもじしながらこちらを見ている。


「アルス様…私、もっとほしいです…」


「仕方ないな…。今日はこれで最後だからな?」


「はい…。 んっ」


こいつ一丁前に切なそうな顔しやがって…。

俺が精通したら覚えとけよ。



「それじゃ、俺はあいつらと寝てくるから」


「…分かりました。お休みなさいませ、アルス様」


「あぁ、お休み。ミラ」


俺は妹たちの部屋に向かった。


(あのまだ少し物足りないって顔がたまんねぇよ、ミラ。

俺こんな性癖だったか?

だいぶドSになってる気がするが…

前世では色々自分を抑えたり、趣味を隠したりしてたからな…。

今の俺が本当の俺ってわけか。

皮肉なもんだな。

転生したら本当の自分が分かるなんてよ)


と久しぶりに真面目に考え事をしていたら、妹たちの部屋についた。


ガチャ


「ただいま。セリカ、エレナ」


「ふぁ〜、お兄ちゃんおかえり。今日も遅かったね?」


「あぁ。エレナはもう寝ちゃったか。すまん、俺としたことが魔法を覚えるのに少し手こずってな」


妹たちには魔法の勉強で遅くなると通してある。


「お兄ちゃんでもそういう時ってあるんだね〜。安心したよ〜。私なんてお兄ちゃんに教えてもらってもあんまり上達しないからね〜」


「お前は才能がある方だぞセリカ。

水、風、雷、光の4属性も適正があるんだからな。

普通の人間なら多くても3属性で、普通なら2属性だ」


「お兄ちゃんなんて闇以外の6属性も適正じゃん!魔法の勉強もサボらないし、やっぱりカッコいいなぁ」キラキラ


「お、おう。ありがとうな、セリカ」なでなで


少し罪悪感を感じるが、仕方ない。

これもハーレムのためだ。


「んふふ、お兄ちゃんに撫でてもらうととっても安心する〜。今日はずっとこうしてて?」


「仕方ないな。大サービスだぞ?」


「えへへ、ありが…と。おにい…ちゃん」すぅすぅ


寝ちゃったか。

まぁまだセリカも3歳だしな。

やっぱり成長したら反抗期とか来るんだろうか…。


ちょっと兄貴!くさいから近寄らないでよね!とか言われるのか!?

想像するだけでおぞましい。

もしそんなこと言われたら俺1年は寝込む自信があるぜ…。


寒気がしてきた…違うことを考えるか。


そういえば、お忍びの城下町巡りだが…冒険者ギルドとかあるみたいだし、6歳だからってなめられないように魔法ももっと覚えて、剣術も鍛えようと思い直した。


父さんに剣術を鍛えたいと言ったら、また先生を呼んでくれた。

女で美人らしい。

さすがは父さん、俺のことをよく分かってるぜ。

父さんに教えてもらうという案もあったが、父さんはあれでも忙しい人なんだ。


「ふぁ〜」


そろそろ眠くなってきたな。

俺も寝るか。

明日からの剣術の修行が楽しみだぜ。










そして翌日。


俺はバカでかい庭で準備運動をしている。


「ふぅー、よし!頑張るか!」


「アルス様頑張ってくださいね!喉が乾いたら私に言ってください! あ、タオルも用意しますよ!」


「ありがとなミラ。正直すげぇ助かるよ」


「いえそんな…メイドとして当然のことです!」


最近ミラの気配り、またはご奉仕が熱烈になっている気がする。

悪くはないから放置しているが。


そんなことを考えていると俺は突然後ろから話しかけられた。


「ねぇ僕、アルス・ヴァーミリオンって人知らない?この国の王子様らしいんだけど」


「ん?アルス・ヴァーミリオンなら俺のこと…」


そこには親しみやすそうで活発そうな、ピンク髪のとてつもなく顔が整った20代前半くらいの美人がいた。


(うぉ、すげぇ美人だな。

こんな美人を見たのはアリア先生以来だ。

あ、でもあの夢のエロ美人はさらにズバ抜けていたな)


「ん?君がアルスくん?」


「あぁ。俺がこの国の王子、アルス・ヴァーミリオンだ」


「そうだったんだね!確かに噂通りのすごいイケメンだ」


イメージ通り親しみやすそうだ。


「それで?あんたは誰なんだ?」


「傲慢な感じの口調も噂通りだね。

えっと、私はアルカディア王国から来たメイシアって言うんだ。

君の剣術を教えに来たんだよ?」


「あんたが先生だったのか。

…ん?アルカディア王国って言ったか?

ってことはあんたもしかして?」


「うん、そうだよ。私は獣人。猫種の獣人だよ。ほら、尻尾もあるし」


本当によく見てみるとふさふさの耳も頭からちょこんと生えていた。


「へぇー、メイシア先生獣人なのか!

獣人を見たのは初めてだなぁ。

獣人に会ったら絶対しようと思ってたんだが、そのふさふさの耳触っていいか?」


「セクハラだよアルスくん!?

女の獣人の耳は将来を誓い合った仲の男しか触らせない決まりがあるんだから!」


「固いこと言うなよ。父さんに言って給料減らすぞ?」


「ひ、ひどい!そんなのズルだよアルスくん!」


「なんでズルなんだ?俺は王子なんだからこれくらいのわがままは当たり前だろ」


まぁ本当はズルって分かってるが、どうしてもあの耳に触ってみたいんだ。


「ぐぐぐ…なんて子供なの…!

ち、ちなみにどれくらい減らすつもりなのかなぁ?」


「ん?そんなの半分以下に決まってるだろ」


「半分…以下!?

この人でなし!鬼畜王子!」


「なんとでも言え。

それで?メイシア先生はどうするんだ?

選択しろよ。

給料半分以下か、耳を少し触らせるだけか」


「むむむむむむ…。背に腹は変えられない…

わ、分かったよアルスくん。

思う存分私の耳を楽しみなさい!」


そうしてメイシア先生は芝生の上に女の子座りした。


(金の力は偉大なり)


「そうか。じゃあ遠慮なく」さわさわ


へぇ。本当に猫の耳を触ってるみたいだ。

しかもこれ猫より触り心地いいんじゃないか?

この感じ癖になるなぁ。


「あっ、んっ。ちょ、ちょっとアルスくん?いつまで触るつもり?」


「あともうちょっと」


「んっ、そろそろ、んっ、やめてほしいんだけど?」


「なんだ先生、もしかして感じてるのか?」


「そ、そんなわけないでしょ!?

それに感じてるって…君本当に6歳なの!?」


「見てわからないのか?どう見ても正真正銘6歳児だろ」


「そういうことじゃないよっ!」


この人ツッコミくれるから面白いな。


「あ、あの…んっ。ちょっと、んっ、本当にそろそろやめて…んっ」


「仕方ないな。寛大な心でそろそろ許してやるよ」


「や、やっと解放されたぁ!

どこが寛大な心なの!?

アルスくんがこんな鬼畜王子だったなんて…イケメンフェイスに騙されてたよ!」


「騙される方が悪いんじゃないか?はははは!また触らせてくれよ、メイシア先生?」


「もう絶対触らせないよ!!油断しなかったらアルスくんが近づいてきても絶対気づけるんだからね!」


そういえばこの人こう見えて剣の達人だったな。

それに加えて獣人だから気配にも敏感、か…。


おもしれぇ!耳を触るためにもこの剣の修行、本気でやってやるよ!


「ツンデレなのか?まぁ、すぐに触ってやるから安心しろよ。

俺は天才だからな。メイシア先生くらいすぐ追い抜いてやるよ」


「ツンデレじゃないよ!それになんて偉そうなの!王子って本当にこんな感じなの…?」


「俺をそこらの王子と一緒にしてほしくないもんだな。

そこらの王子は雑魚のくせに偉そうにしているんだ。

対して俺は、天才で、聡明で、本当に偉いんだよ」


「どうやら君は本当にナルシストみたいだね。分かったよ。その性格、力づくででも私が治してあげる!!」


こういう活発そうな美人の屈辱に染まった顔を見てみたくてあえていつもより傲慢っぽく演じてみたが…見事にノってくれたな。


分からせてやるよ。

俺が本物の天才だということを。

その顔が屈辱に塗れるのが楽しみだぜ!!



…俺、客観的に見たらただのクズ王子だな。








こうして俺の剣の修行は始まった。

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