9話
「────!」
「─────?!」
誰かが叫んでる……妹がゲームでエキサイトして叫んでるのか?
ぼんやりとしていた意識が次第にハッキリ始めると、何が会ったか思い出し慌てて起き上がる。
「「「大人しくしなさい!」」」
『やだやだやだ!!寝床盗られちゃう!!』
「……まだ夢見てる?凛音さんが3人いる???」
凛音さん達は白い毛並みの子狐を抑えていた。
俺が着けていたブレスレットは外されていて凛音さんが子ぎつねの額に当てて呪文を唱えいる。
そして離れた所で凛音さんが何処かに連絡をしているようだ。
「清仁君、大丈夫?体調悪かったり違和感とかあったら教えてね。」
後ろから声をかけられたので振り返ると香穂さん正座の体勢で心配そう顔をして聞いてきた。
「え?体調は今の所大丈夫そうです。でも何がどうなったんですか?」
あれ?香穂さんの体勢からしてもしかして膝枕して貰ってたのか俺?
「本来なら貴方様は香穂様の儀式であの子とは離れるはずでした。
ですがあの子は無理やり封じられていた”天狐”の力を使い貴方様の魂にしがみ付き儀式は乱れを起こしたのです。
今は凛音様の“影法師”があの子を抑え込み天狐の力の再封印を行っております。」
いつの間にか狐の顔をした着物の女性が近くに立っている。
よくわからない用語もあったがヤバそうなのは分かった。
というより。
「貴方はどなた?」
「これは失礼しました、私は凛音様の契約している”精霊獣”の コノハルと言います。以後お見知りおきを。」
コノハルさんは優雅に挨拶した後スッと動き俺の手を握っていた。
「………危険だった乱れていた心拍、霊拍は正常に戻ってますね。」
「コハるん、私が頑張って精神と魔力の高ぶりを落ち着かせたんだよ流石未来の名医だね!」
危険な状態って………今少しドキドキしてるのにそんなに酷い状態だったのか?
香穂さんは医学生だったのか全然そんなふうに見えないけど。
「香穂さんのお陰で体調大丈夫だったんですね。
ありがとうございます。」
「そう私のお陰なのです!でももしもがあるから、これ連絡先ね何か問題起きたら連絡してね。」
「魔術医学で名高い癒元家の香穂様が主治医なら申し分ありません。此度の騒動は狐坂家に責が有ります、修復費用は狐坂家がお支払いましょう。」
にっこりとコノハルさんは告げると香穂さんもにっこりと笑う……なんか怖いな。
「凛ちゃんと清仁君は親友だからクソ実家は関係無いよ。」
「ふふ、香穂ちゃんそんな事言ってたら家に軟禁されてしまいますよ。」
「コノハルは心配しすぎよ。香穂はもう独立したも同然なんだから癒元家が命令なんて出来ないわよ。強引な手段とるなら私や得意先が報復するしね。」
シ、シリアスな話してんるな御家騒動的な話し?
もしかして俺に関係あったり?
う~~ん???さっぱり分からんなぁ。
凛音さん達が居る方を見ると2人の凛音さんは丁度影に溶け込んでいく最中で残った本物の凛音さんはペットゲージを持って此方に歩いて来ていた。
『だせぇーー!!出さないとか母様と父様に言い付けてやるー!!』
ゲージはガタガタ揺れて凛音さんは疲れた顔をしてる。
「凛ちゃんおっ疲れー!!上手く行った?」
「ギリギリよ、ジョリモさんが強化修繕した【霊魔封印円環】がおチビの力を封じるだけで実体を閉じ込めれないんだから。」
「……由々しき事態ですね。外は此方を伺う賊共の捨て駒がわらわら居りますし。」
「ぞ、賊?!」
いやいや、賊っておかしいでしょ。この場合俺が狙われるって事だよな、何で?!
「コノハル……。」
「ッ……配慮不足でしたね清仁様不安にさせる物言い失礼しました。」
「コハるんは真面目さんだからねぇ。心配しないで清仁君、迷惑系配信者がアポ無しインタビューしようとしてるみたいなもんだからね。直ぐに警察が来て御用だよ。」
「そう……何ですか?」
そう言われると安心なのか?賊って聞いて拐われるのかと思ったけど成る程、俺みないた覚醒した人が珍しいから人気取りに利用しようって輩なのか。
「香穂が言った通りよ。私が今回覚醒者の案内役になったのも私の魔術が厄介者達を一網打尽に出来るからってのもあるのよ。」
「あの分身の術か。確かにあれならやれそうですね。ちなみに何人まで分身出来るんですか?」
忍者と言えば分身の術てくらい有名な術だよな。
面倒事ややりたい事が沢山ある時、分身できたらなと思った事あるし羨ましいなぁ。
「マジコミが開催中なら人気忍者アニメの印を結べば200人迄なら可能よ。コノハルのサポート有りなら姿を変えて動かせるわ。」
「マジコミだと凛ちゃん無敵だよ、特急魔術師もこの状態の凛ちゃんとは闘いたくないって言うくらいだからね。」
「すごっ!」
チートだよ凛音さんマジっぱないってばよ!
『うぅぅ……寝床ぉ……。母様ごめんなさい僕寝床を護れなかった。』
俺達が話してる内に大人しくなったゲージにを見ると中で子ぎつねが耳を伏せて落ち込んでいた。
「私が悪い用な言い方は止めなさい。おチビが清仁君を最初からちゃんと守っていたらこんな面倒にならかったんだから。」
『だって~~母様と父様と一緒いるみたいで安心出来る魔力だったんだもん。』
「狭逢様……。」
小野春さんは心苦しそう子きつねに呟いていた。
成る程子きつねの名前はキョウオウと言うのか。
俺は子きつねのゲージに近づこうとすると凛音は遮った。
「可哀想だからって助けようとか思っては駄目だからね。接触も禁止よ。」
「ちょっと話すだけなら良いでしょ?どちらかと言うと俺は怒ってるほうだし。」
「それくらいなら良いじゃないかな?
子ギツネちゃんも未練たらたらだと後で脱走しそうだし。
ガツンと清仁君に怒って貰っちゃおうよ。」
香穂さんはイタズラ気に笑って言うと凛音さんはコノハルさんに目線を送る。
コノハルさんは暫し瞑目する頷いた。
「はぁ~良いけど約束事は禁止、下手に契約扱いになって互いの縛りになる可能性が有るからね。先程も言ったけど接触もダメ、また身体と同化したら面倒だから駄目分かった?」
「分かった、約束はちょっとしたかったけどしょうがないか。」
幼い頃の記憶に有る、悪い事だと幼い俺が分かる様に説教してくれた母さんとの指切りは心に残ってる………子ギツネにもしてやりたかったけど仕方ないか。
俺はしゃがみ小ギツネに目線を合わせる。
「始めまして俺は清仁と言うとんだけど君は何故俺を寝床って言っているだ?」
『お母様が言ってたんだ、”お母様とお父様はとても安心する人に育てられて強くなった”って。』
「うんうんそれで?」
『僕がどのくらい安心したの?寝る時くらい?って聞いたら”狭逢とお父さんが一緒に寝床で笑った時くらい“って言ったんだ。
僕もいつか安心出来る人の寝床が欲しかったんだ。
お父様とお母様、悪い奴ら倒して直ぐに帰って来るって言ったのにイタズラしたら何時も直ぐに帰って来て叱ってくれるのに帰って…………来なかった……。』
……重い!重すぎて潰れそう何ですけど!!
これ両親共に死んじゃってるパターンだろ!
悲劇は物語の中だけにしてくれ、対応困るでしょうが!!
ポロポロと狭逢は泣いてるし寝床呼ばわりしたの叱って終わりの筈が何でこんなお涙頂戴の展開になんの?!
下手な慰めして懐かれても俺にはどうしようもない此処は心を鬼して言うか…。
「理由は分かった…けど君のお母様は例え話しをしただけで人を寝床扱いしろとは言ってない。君のお母様が聞いたら”自分達を寝床呼ばわりしてるのて同じだ反省しろ“って言うだろうな。」
『っ?!』
びっくりしたのか狭逢は目を見開く、驚いてる内にたたみかけよう我に変えて怒って騒がれるの嫌だし。
「君はお父様とお母様がもう帰って来ないかもとか内心思ってないか?
”自分が嫌いだから帰って来ないんだ“と勘違いして駄々をこねてるとしたら2人はがっかりするだろうな。
悪い奴らに捕まって意地悪されてるのをいつか立派になった我が子が助けに来てくれると希望を持って我慢してるかも知れないのになぁ。」
『……清仁は本当にそう思ったの?』
おっと冷静なったか猜疑心いっぱいの眼だな。
「あぁ勿論だ自分勝ってで他人の事を考えない奴だと両親が知ったら勘当もんだぞ。両親が戻って来る迄にちゃんと立派なひ……狐になったと言えるように成ることだな。」
……流石に両親は死んでるじゃね?なんて事までは言えない。
話しから遺体は見つかってなさそうだし、可能性は低いけど本当に生きてるかも知れないしな。
こんくらいの説教にしておこう。
流石に嫌われただろうから俺を寝床にしようとは思わないだろう。




