8話
落ち着きを取り戻した俺は何故ケモ耳が生えたのかの説明を受けてまだ不安は有るけど、とりあえずは納得しておいた。
まぁ元々の目的だった疑似英雄化でケモ耳は解錠出来ると聞かされたのも大きいけどね。
リヴァス像の有る部屋を抜けるとそこからは原作に登場した召還ルームへと続く通路に変わり奥の扉前着くと扉は左右にスライドに中に入る。
「ここが召還儀式の間別名〖アヴァルラ▪ゲート〗魔術要素を組み込んであるから少し原作とは違うのは目をつぶってね。」
「いやいや、ここまで再現してたら十分ですよ、近いなんて文字のような紋様が追加されたくらいじゃないですか。」
アヴァルラの内部は壁や天井はSFに出できそうな明滅するラインが縦横無尽に走っている、原作とは違うのは追加で魔方陣が刻印されているくらいだろう。
床は風化した大理石に中央に向かう道の脇にはホタルのように淡くエメラルドグリーンに光る水路、そして原作とは違うのは、水路の光からはアニメでみるような魔術文字が現れては消えていく幻想的な風景で綺麗だ。
改めて異世界にきたかのような光景に気落ちしていた気持ちが高ぶってきた。
部屋の中央部は円形にせりあがった広場になっていた。
広場にはMGOに登場する各クラスの像が配置されていた。
MGOは【セイバー】【ランサー】【アーチャ】【ライダー】【アサシン】【キャスター】【コマンダー】の六つのクラスが存在している。
「今回のサークルは大盛況で今空いてるクラスは【キャスター】だけなの。そこからランダムに疑似英雄化出来るよ。」
「あー確かに外にいた人達はキャスターとコマンダーのクラスはあまりいなかったですね。」
アーサー王やジークフリートになって見たかったけど人気だからしょうがないか。
キャスターとコマンダーが人気ないのはなんでだろ?
「アーチャーのクラスが空いてるなら私も参加しても良いと思ってたけどしょうがないわね。流石に称賛されていた先祖達の誰かになるのは複雑な気持ちになるし。」
「先祖の誰か?それはどういう事ですか?」
「何度テストして調整してもキャスタークラスは英雄か英雄との関わりがあった御先祖の誰かになっちゃうんだよねぇ。テストしてわかったのはシナリオと同じで英雄に関わりの有る触媒があるとお目当ての英雄を引き当てやすい事かな。」
触媒……アプリのゲームでサーバントの詳細開いてたらワンチャンあるか?
「私も去年のマジコミで検証試験に参加したけど曾祖母の姿になって驚いたわ。検証の結果魔術師は自身が触媒なってしまうのが原因ってわかった訳なのよ。」
「なんかキャパオーバーして再現出来ないから有り合わせで間に合わせた感じですね。」
「んん?……言われみれば確かに。なんで気付かなかったんだろ!細かい再現を省けば以外にキャスタークラスもいけるかも!」
香穂さんは興奮気味に俺の手を握って不覚にもドキッとした。
「ありがとう!これで来年はもっとサークルを盛り上げれるよ!!」
「や、役に立てたなら良かったデェス。」
「いつまでも喜んでないで戸渡君の疑似英雄化しないと記念撮影に間に合わないんじゃない?」
照れてると小坂さんは呆れ気味に俺と香穂さんに聞いて来た。
べっ別によっ喜んでないよ?
「おっとそうだったね。そんじゃ戸渡君は中央に画かれた魔方陣の中心立ってね。ち~な~み~にぃ~電子機器のデータは触媒にならないからあしからず~。」
「あはは…お見通しでしたか、魔方陣の中心にいれば良いんですね。」
やっぱり試すよね、残念だけど諦めて魔方陣の中心に立つと魔方陣は輝き出した。
「戸渡君、今から空中投影される呪文を唱えると疑似英雄化が始まるわ。それと動画撮ってデータ送ってあげれるけどどうする?」
「マジですか!それじゃお願いします。」
自分がサーバントになる様子を撮る事まで考えてなかったから後で見れるは嬉しい提案だ。
空中に投影され始めたので演唱を始める。
「
“素は星の欠片、幾重に重なる歴重““魔術の祖リヴァスは託す““降り立つ暗闇に灯を“ “十四に別たれたる本流、いしは流転し、紡がれる“
“託し みたせ“ 託し みたせ“ 託し みたせ“
“託し みたせ“ 託し みたせ“
“繰り返すつどに五度“満たされし意志は座に到る“
“告げる“
“汝の道は我が元に、我が道は次代へと紡がれる“
“均衡の寄る辺に従い、この意、この理を受託するならば応じよ“
“誓いを此処に“
“我は連なる常世総ての乱れを鎮める者“
“我は連なる常世総ての乱れを滅す者“
“汝五つの誓約を束ね守護する七天“
“解脱の輪より、来たれ十四世界の守り手よ!“
」
演唱が終わると魔方陣は激しく光を放ち視界がホワイトアウトしいよいよかと鼓動が高鳴った。
ドクン――
音が消えた?
『驚いた………まさか私と波長が合う者が自らコンタクトしてくるとはね。――うん、余計な縁もない。』
ドクン――
真っ白な視界に誰かがいる男性の声だ。
ドクン――
『面白い、私の友人になるかい?』
原作にはない演出だな、オリジナルの演出だろうか?
誰かが手を差しだしたのを、朧気ながら感じて応えるように俺は手を握った。
『ありがとう、それじゃ…………ん?』
あれ?何だ身体がゾワゾワする。
ドクン!
『ぼくの寝床だぞ!!出てけぇぇ!!』
「はぁ?!」
ピシ――――
俺の胸元から何かが叫びながら飛び出すと空間が歪みだした何だこれ?気持ち悪い。
『痛っ、こら止めなさい!此処ままだと大変な事に──。』
『寝床は守るんだ!!母様と約束したんだ!!』
空間に亀裂が入り上下が反転し始めた、えっ?これ演出じゃない?なら此処は何処なんだ?
『仕方ない!"天狐の幼体"、少年!強引に契約させて貰うよ!!』
誰かは俺とモフッとしたを抱き寄せた時、足元が砕けちり落ちたと思った瞬間意識がぷつりと途絶えた。




