5話
妹はFPSゲーム【ガンソルジャー▪エイリアン▪キルズ】略して【GEK】として呼ばれるオープンワールドのゲームに熱中して遊んでいるしてる。
バトルフィールドでは基本1人称視点、三人称視点も出来るけど狙いがズレやすい仕様らしい。
拠点となる施設を作成する、自由度の高いクリエイトスペースがあり、それだけ目的で遊ぶ人もいるとか。
某アニメの街並み再現する人のツイートを妹に見せられた時は驚いたものだ。
だからハマるのは分かるが熱中しすぎて時々乱暴な言葉が部屋から聞こえて来るは心臓に悪いから止めて欲しいこの頃。
「このタイトルだとGAKになると思うのだけど誤植かしら?」
「えぇと確か日本人のプレイヤー間でゲームの内容的にこっちがあってるとかだったかな?
日本限定プレイだったのが人気になって世界中でプレイされると世界中のプレイヤーにも広間った略語みたいですね。」
オランダ語でクレイジーというから来た由来みたいだ。
まぁ画像見せれた時は納得してしまったが。
GAK通り、最初の通りは魔術によってゲーム内の乗り物、アイテムの再現者が多く、そこそこ賑わっていた。
二つ目の通りは書籍系統で同人誌が多い彼女が言ってたように先程みた通りより人が少なかったとはいえ道幅か広い事も加味するとコミケとだいたい同じくらいだろうか?
「あっあそこ見たいですね。」
「あら?店員は女性なのね、それにのぼり旗も可愛らしキャラだわ。」
可愛いかそうだよね可愛いキャラもいるにはいるんだよ。
目的のサークルに近づきのぼり旗で両側からは見ずらかった同人誌の表紙があらわになると彼女は俄然とした。
「なにこの狂喜を感じさせる表紙は、ホラーじゃない。」
「いらっしゃいませぇー、この子は私のバディーの“マッスニー“逞しくて可愛いでしょ、略してタクカワ~。良かったら買って。」
表紙には可愛いマスコットなデザインのウサギの顔。
そしてその身体は劇画タッチのマッスルボディーがランチャーを担いでい血がベッタリついている………とても狂っています。
そう……GEKは化け……人工生命体ホムンクルスと共に拠点を作り、エイリアンを討伐したり他プレイヤーと共闘や物資を掛けたバトル、略奪も出来る。
ここまでは良い。
くせ者なのが可愛い顔ほどホムンクルスが賢い行動をして肉体は動物やマスコット等を選べるが、人間ベースで鍛えられた身体程ステータスが高くなる。
だからガチ勢は狂気のキャラ構築でゲームを楽しむ狂ってる設定なのだ。
「えぇと3、4巻と小ネタブックのキーホルダー付きをお願いします。」
「お兄さん私のファンと友達?」
メモを見ながら中途半端な巻数を言ったからか代理で買いに来てるのが分かったようだ。
「妹が好きみたいで買って来るよう頼まれまして。」
「ほぉ………」
お金を財布から取り出し渡そうと女の子をみると、目をキラキラして此方見る女の子はサラサラとメモを書き本に挟むと渡して来た。
「私のファンなら分かる暗号化したパスワードを書いた、ぜひフレンドにって妹さんに伝えて。」
「ちょっと待った!この人の妹は魔術を知らない一般人よ。安易に仲良くなりたいと思ってるなら止めておきなさい。」
コテン首を傾げ女の子は少し考えると納得した様子だ
「大丈夫ゲームの話しがしたいだけだから、コミケもマジコミも同人誌買ってく人99%男性だから同性でマッスニーの良さが分かる人とのチャットに餓えている。ちなみにマジコミでの売上は今までに2人だけ。」
タクかわなのに何故だろ?と呟く女の子に此方の方が何故と言いたい。
「納得してるなら…良いわ。」
「うん、妹にはちゃんと伝えておきます。」
他の店はちゃんと少ないが女性客はいる。
だが表紙の絵はカッコイイものや可愛いものが多い、つまりそういう事だ。
((玄人向け過ぎるからだよ))
「お兄さんにはこっちのフィギュアがオススメ、魔力を込めると動くマッスニー。」
「切れのあるポーズだけどいらないかなー。」
「買っても表の世界だと魔力の放出は使用許可された施設か、特別な装置を設置した場所でしか魔道具は使えないわよ?他では使用禁止よ。」
「「えぇぇ……」」
マジか~マッスニーはともかく動く本やフィギュアは欲しかったのになぁ。
「ちなみにその特別な装置のお値段は?」
「一番小さいので有効半径30センチで500万くらいね。それも魔術師認定されてから1年後から使用の申請が出来るわ。あと戸渡君はまだ魔術師ではないからどのみち無理ね。」
魔術師になる予定は無いから実質無理だと分かり肩を落としていると女の子が俺に声かけてきた。
「残念、でも貴方ならきっと魔術師になれる。」
「励ましありがとうございます?」
何故かやる気に満ちた瞳で俺を見る女の子。
「マッスニーは貴方を待ってる、それまでキープしておくね。」
「違うけど!?」
何勘違いしてんだこの子は、びっくりして思わず声をあらげてしまった。
女の子は分かってますよと言いたげな表情でうんうん頷いている。
凛音さんも変なもの見た顔しないで違うから!
「いや本当に違うからな。」
「うん分かってる。ちなみに私は土屋 晴香という、お兄さんは?」
「あ、ちょ「戸渡 清仁て言うけど?」
小坂さんが何か言いかけた時には名前を言い終わってた。
何か不味かっただろうか?
「はぁ…魔術師の間ではフルネームを教え合うのは信頼し合ってるって意味があるから名字だけ名乗るか、貴方なら戸渡家の清仁って名乗らないと善意で面倒事に巻き込まれるわよ。」
小坂さんが指差す方をみる土屋が淡く光る彫刻刀でフィギアの足裏に文字彫っていた。
いや~な予感が間違いであって欲しい……。
「ふぅこれでこのマッスニーは貴方専用マッスニーになった。」
「何をしてんのこの子!?ちゃんと聞いてくれ、俺は動くフィギアに興味があっただけでマッスニーを買うお金なんて無いからな。」
土屋は分かったと頷いてにっこり笑った。
「お金払って欲しくなるくらい気に入ったの分かる。貴方は始めて切れのある動きと賞賛してくれた始めての人だから。」
「あっ……。」
確かに言ったこの子はその言葉が嬉しくて──
「どうする?私なら登録解除できるけどする?」
「………いえ大丈夫です。土屋さん魔術師なるかは分からないけどまぁ成ったら買いに来るよ。」
「うん待ってる。でもお金いらないよ魔術師になったお祝いのプレゼントだから。」
土屋さん変な子だけど根は良い人なんだな。
土屋さんに再会の約束をして歩きだした。
「時間的には次が最後ね。もう決めてある?」
「はい、MGO〖マジックグランドオーダー〗のサークルに行こうと思ってます。」
大変だろうけど魔術師なっても良いかもなと思い最後に土屋さんのサークルに目を向けた。
丁度土屋さんがマッスニーのフィギアを箱に納めて後ろの荷物置き場のシートを捲ったのだが………
「えぇぇ……。」
「………沢山あったのね、あの人形。」
ずらりと並べられた箱に入ったマッスニーを前に土屋さんは俺の名が彫られたマッスニーと大量のマッスニーフィギアを見比べていた。
何をする気だ?
何やら思案した後、彫刻刀を握りふんすと気合い入れる土屋さん。
俺は暴挙を阻止する為全力で走ったのだった。
新たなキャラ登場です、どうでしたか?
これからも増えるのでお楽しみ。




