17話
マジコミの地下の一部にある違法区画【ゾォル】
魔術の名家、魔術統制機関が存在を知りながらも"奥深くまで潜られるよりましだ”と違法組織を密かに管理している半ば無法化している場所だ。
隠蔽が得意なウロボロスがゾォルに入り込んでは管理など不可能だ、放置などできん。
前から不快だったので区画にいた者達は憂さ晴らしにあば──こほん……捕縛し部下に任せて先に進んだ。
そして最奥のエリアに隠されたエレベーターシャフトを通りベイスの本拠地に突入した訳だが。
私は周りを見渡し焦げた魔物達だけしか居ない事に落胆を隠せない。
「むぅ……見事に物家の空だな。」
「いやいや殺りすぎだろ、見ろよ資料や設備も消し炭してどうするよ。」
相変わらず失敬な男だ、私がそんなぽかするわけないだろ。
『ちょっとまってね〜。ん〜と、消失した跡には熱源反応がないから事前に証拠隠滅したみたいだね。トールさんは相変わらず派手な魔術の使い方だから僕も間違えそうになったよ。雷の探知魔術だけで魔物が感電死ってトールさん張り切り過ぎでしょ。』
不思議な程軟弱過ぎる魔物も混ざっておったなそういえば。
「そんでクソガキ、開発中の魔道ドローンまで持ち出して俺らを追って来た理由はなんだ?この状況の説明の為か?」
『流石はリ家だね、ホーエンハイム家が秘密りに開発中のドローンを知ってるなんて後で情報の出所教えてね。』
「ホーエンハイム、魔道ドローンはサンダルス家との共同開発だ!何を勝手に持ち出している!!」
しかしついて来るなと言ったにも関わらずホーエンハイムはドローンでついて来おってからにお前が動くと後始末が大変なのだぞ!
マジコミ内は外との電波、魔力波が遮断され、有線か使い魔でのみ外部と連絡出来る環境は秘匿したい技術の開発に持って来いだ。
軍事産業大手のサンダルス家と魔道具作成大手ホーエンハイム家が合同開発したそれを勝手に持ち出し追って!!
鉄拳制裁しなければきがおさまらん!!
───ッバチ!バリン!
自然と身体から稲妻がほとばしり辺りを破壊してしまったイカンイカン。
「あっぶねぇなトールさんよ。言っとくが家のファンシャン婆さんがあんたのサンダース爺さんから聞いたから知ってるだけだぞ。」
「おのれぇあのクソ祖父めぇ!!」
『ストーーーップ!こんな事してる間に狐坂さん達がピンチになりそうなの!本命は通路通ってもうすぐ戦闘に入るからこっちも急がないといけないでしょ!!』
その通りッダ……怒りで爆発しそうだったがなんと……カァァァァッ!!…………。
「すうぅぅっふうぅぅ……ホーエンハイム、我々は隠された通路を進むか地上から狐坂の援護に行くか決めるという事か?」
『ほ、本来ならそうだね。だけど考えてみてよ今まで捕まえれなかった賢眼のベイスが僕達の行動を前から予測してそなえていた場合をさ。』
「文献から【賢眼】はその瞳で視た人物と自分が関わるだろう無数の可能性が見えるってのが分かってるからな。っと成ればだ、在り来たりな行動は予測済みな訳だ。」
ホーエンハイムの報告で現在ベイスは予測出来ない状態……我々が本来たどっただろう未来……。
「ホーエンハイム隠された通路は何処にあるか分かるか?」
『通路から行くき?きっとトラップがわんさかあるよ、僕としては天井をぶち抜いてのショートカットで狐坂さん助けた方が良くない?』
「トールなら出来るけどよぉ損害額半端ねぇ事になるぞ。悪いが狐坂家には囮になって貰ってベイスの行く方を慎重に探す方が得策だ。」
ホーエンハイムの案は論外、タオの案はベイスをここで逃がすよりましだか。
「両方を採用して一気にやる案だ、リ▪タオそしてアドム▪ホーエンハイム、全力で隠し通路を全て掌握し狐坂には私がタオはマジコミ外への脱出ルートを押さえろ。」
「そんな簡単にでき──。」
私は胸元からペンダントを取り出し見せるとタオは押し黙った、ホーエンハイムのドローンからは行きを飲む音がしたがしかないな。
『えっマジコミを更地にする気?それトールさんが長年溜め込んだ超高密度の魔力が宿ってる【雷魔結晶】でしょ?』
「トール何をやらか………まさか婆さん達の会わせ技やるとかいわねぇよな?」
フフフ、流石タオだ私の言いたい事がわかったようだな。
「私とタオの技量が有れば出来る、更に制御はホーエンハイムの精霊に助力願おうではないか。」
ホーエンハイムの契約精霊は電子制御に精通してる、ならば私の契約精霊とも相性が良いはずだ。
ドローンに私達が視線を向け。
『え?やだ。』
……………。
「やったぁ〜と言ったか?では」
「言ってねぇな……嫌がるって事は魔力同調して精霊としての本質を秘匿したいじゃねぇか?どうなんだそこんとこ。」
『………契約だから出来ないとしか言えないんだよね。それに今アドはジェロームの援護に、……レアはマジコミ全体を捜査中で手が離せないんだ。僕は動けないしねぇ~。』
調査には各家の隠密を出したよなぁぁ!ジェロームにも部隊を追加し更にはマジコミの境界線外側は一斉停電の影響で厳戒態勢を魔術統制機関が行っている!!
ホーエンハイム貴様に待機を命じたのはこういう事態の時に直ぐ動ける人員確保の為になのだぞぉぉ!!
怒りが爆発しそうな私の肩をタオが掴み諦めろと言わんばかりに首を振るが怒りはおさまらん!
「ホーエンハイムは当てにしねぇで、とっととやろうぜ……。事態は刻一刻と変わってる訳だしよぉ。疲労で倒れたら後宜しくな。」
「ぐっ!ホーエンハイム事が片付いたら説教だ!行くぞタオ!」
私とタオは魔力を同調させ魔術を唱え疾走し駆け抜ける。
そして通路突入前に私達は契約精霊を呼び出した。
「道をつくれ【サンラウド】!」
『応ぅさ!!』
「合わせるぜ!【メイクシャンシィ】」
『やれやれ雷は疲れるがやるか。』
「“雷竜帝の軌跡“」
「五行陰陽”制“」
私の魔術により雷が東洋龍を象り、タオの仙術により陰陽玉が更に龍の姿を強固な存在に御し私達は龍の中に入り込む。
通路を埋め尽くす雷雲を導線に私達は龍と成り罠等は粉砕しながら突き進んだ。




