15話
私と狐幻、朧狐それぞれの部隊は物陰に隠れようすをうかがっていた。
「そろそろ更新時間だけど、潜入中の彼の位置は?」
『凛音様の予測通り貨物コンテナ置き場の地下に反応かが到達しました…当たって欲しく無い予想が当たってしまいましたが……。』
マジコミの統括を担う五家は最低限の部隊本部に残し、外部への出入口を封鎖し終えた本来なら地下へと各入口から突入す予定だった。
けどトール▪サンダルスとタオ達の二部隊のみ行う事に変更して貰ったのには理由がある。
清仁君に成りすまして潜入している彼のビーコンが想定された地下空間の範囲を超えて反応が移動し始めたのは私や狐幻部隊も困惑した。
彼が隙を見て脱出したにせよ、こちらが把握出来てないルートが有るならそれは何処に通じているのか?
下手すればベイスの組織に逃走を許す事になりかねない事態だったから狐坂家が万が一に備えてビーコンの反応を追跡する事になった。
「貨物コンテナが有るエリアはマジコミが始まる前に魔術師統制機関が地上から三千メートルまで把握していない空間がないか調査して問題なしとしてるからあり得ない……筈だったんだけどね。」
『賢眼のベイス……大家の情報網を掻い潜り続け暗闘していただけありますな……。厳重な契約による情報漏洩を禁じている魔術統制機関にも伸びているとは。』
事が片付け終わっても大規模な組織改革が待ってるなんてどんな皮肉なんだか、ウロボロスは”密かに影響力を伸ばしている”と囁かれてた事がここで立証されるんたがら。
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あれから何時間経ったのか緊張し続けて時間の曖昧になったす。ベイスの部下達は皆喋らずに歩み続けて疲弊してるっすね無理もないっすけど。
「お前、地図を渡すこの先の行き止まりに到着したら書かれた通りに作動されろ。」
「なっ?!ち、違う俺は裏切り者じゃなっ───。」
バクン
下から聞こえる咀嚼音に冷や汗が出て来るっす。
「ウロボロスは裏切ってないな、ベイスを裏切ってたがな。」
「ジブィス様、こいつはザロ様の配下見たいですね。」
怪しく輝くランプの火は紫色に変色し揺らめいてるっす。
あのランプどうやら死んだらウロボロス内の誰の部下なのか分かるみたいっすね。
「ザロ様は俺達が隠してる固有魔術の人体パーツが目的だろうがな。お前ら怪しい動きするなよ間違って選んじまうからな。」
そういうとジブィスは俺っちが乗せられているキメラに近づき指示をだしたっす。
「補充は十分だな、ブラッド素体を出せ。」
『グルゥ』
キメラは口から一人分の血液を出すとジブィスはホルスターから試験管を取り出し一滴たらしたっす……またあの気味の悪いヤツすか。
コボ──ゴボボボ
『ア、アアァァーーオオォォォ!』
血液が最初泡立った後ヒト型を型どる様に膨張し咆哮を上げたっす。
咆哮を上げた後、変化が止まって姿が狼男になってジブィスに膝をついたっす。
「まぁまぁだ、行け。」
『グルゥ!』
速いっすね……血液が必要だと言っても命を惜しまない手駒は協力な戦力っす。
狐坂家には似た事が出来る凛音様が要るからどれ程の脅威かは狐幻での模擬戦で痛い程分からされたっす。
狼男が多数有る別れ道の一つに飛び込んで行くとジブィスは天井を見上げたっす。
何か有るっすかね?
「俺が立つ石畳と同じ列両端の石畳を剥がしそこに書かれた陣に魔力を流せ。」
陣は特殊塗料で書かれた術式の起動キーすね、外気に触れなければ100年は保つ上に魔道具みたいに魔力を発しないっすから隠蔽されると見付けるのは難しいっす。
ジブィスの側近が指示通りに陣に魔力を流すと壁のレンガが徐々に動きだし新たたな道が出来たっす。
「上は貨物コンテナ置き場の擬装したコンテナ2段と4列分の広さの空間だ。そこで協力者にマジコミの外にコンテナに入った俺らを運んで貰う………予定だったが待ち伏せしたホーエンハイム家が待ち伏せしてる可能性が有る、即時戦えるようにしろ。」
一瞬ざわめいたっすがジブィスが見渡すと全員が全身に魔力循環させ身体強化したり呪文の完全演唱しての発動待機状態にしてるっす。
不味いすよこれは!慎重に魔力循環させた身体強化は即時身体強化した時の約1.5倍の強度っすし完全演唱も同じ倍率っす。
魔術の発動待機は魔力と集中力がいるっすから実戦では殆どしないっすし、本当にホーエンハイム家が奇襲するつもりみたいっすけどこれは逆奇襲される事になってしまったっす!
どうするす?俺っちなら、私、俺ならどうすると怪しまれず自然に狐坂家に伝えれるすか?
俺っちは意を決してジブィスに声をかけるっす。
どうか無事に戻れますよう祈りながら。




