↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『アステリズム・オンライン 〜世界で唯一ゲームをラストクリアした俺、現実世界で正体を隠して無双する〜』  作者: かいばーく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/106

第十四章・第三話「甘い休日」



 重苦しい空気が続く中でも、日常は確かに動いていた。


 交際を始めてから初めての休日、俺は莉世と二人で出かける約束をしていた。待ち合わせ場所に現れた莉世は、以前のデートの時よりも、どこか柔らかい雰囲気の私服姿だった。


「待った?」


「いや、今来たところだ」


 以前と同じようなやり取りを交わしながらも、二人の間に流れる空気は、明らかにあの頃とは違っていた。手を繋ぐことも、自然な流れでできるようになっている。


「今日、どこ行くの?」


「莉世が決めていいぞ」


「えー、蒼くんが決めてよ」


 そんな他愛のない押し付け合いの末、結局は近くのショッピングモールをぶらぶらと歩くことになった。特別なことをしているわけではない。だが、莉世と過ごすその時間は、これまでにないほど満たされたものに感じられた。


「ねえ、蒼くん」


 カフェで休憩していると、莉世がふと真剣な顔を見せた。


「黒鴉のこと、何か進展あった?」


「……正直、あまり芳しくない」


 俺は、クロウたちの調査が行き詰まっていることを、簡単に話した。莉世は神妙な顔で耳を傾けた後、静かに言った。


「大丈夫、きっと見つかるよ」


「そうだといいんだけどな」


「うん。だから、今日くらいは、そのこと忘れて楽しもう」


 莉世はそう言うと、努めて明るい笑顔を見せた。その気遣いに、俺は心の底から救われる思いがした。


「ああ、そうだな」


 俺たちはそれから、他愛のない話をしながら、ゆっくりと休日の時間を過ごした。羽鳥との対立、黒鴉の脅威――それらの重さは、消えることなく確かにそこにある。だが、こうして莉世と過ごす時間が、俺にとって、何物にも代えがたい支えになっていることを、俺は改めて実感していた。


 帰り際、莉世が俺の手をぎゅっと握りしめた。


「何があっても、ちゃんと帰ってきてね」


「ああ、約束する」


 夕暮れの空の下、交わしたその約束の重みを、俺はしっかりと胸に刻み込んでいた。


【作者からのお願い】

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!

「アステリズム・オンラインの続きが気になる!」

「蒼のこれからの無双に期待!」

と少しでも思っていただけたら、画面下部にある

【ブックマーク登録】 と 【評価(☆☆☆☆☆を★★★★★に!)】

で応援していただけると、執筆のモチベーションが劇的に上がります!

皆様のポチッと一押しが、この物語の何よりの支えになります。よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。