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『アステリズム・オンライン 〜世界で唯一ゲームをラストクリアした俺、現実世界で正体を隠して無双する〜』  作者: かいばーく


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第十一章・第六話「幹部の証言」



 本条のカフェの奥、閉店後の店内で、クロウと本条は捕らえられた幹部から得られた供述をまとめていた。


「それで、何か新しい情報は出たのか」


 クロウが尋ねると、本条が資料を差し出した。


「末端よりは、いくつか有用な話が聞けたよ。まず、黒鴉の資金源。表向きは何社かの小さな企業を隠れ蓑にしてるらしい」


「企業、か。追えそうか?」


「今、伝手を辿って調べてる。それと――もう一つ、気になる話があった」


 本条が声のトーンを落として続けた。


「総帥は、定期的に構成員の中から『見どころのある人材』を直接スカウトしてるらしい。まるで、ゲーム時代のクラン運営でもしてるみたいにな」


 クロウが眉をひそめる。


「ますます、ゲーム時代の組織運営経験がある人物、って線が濃厚になってきたな」


「ああ。それに、スカウトの基準が『実力』だけじゃなく、『思想への共感度』も重視されてるって話だ」


「思想、か。あの『強い者が世界を作り替える』ってやつだな」


「そうだ。末端の連中の中にも、その思想に心酔してる奴が、思ったより多い」


 二人はしばらく黙り込んだ。組織の根の深さが、想像していた以上であることを、改めて突きつけられた形だった。


「厄介だな、こりゃ」


「ああ。だが、逆に言えば――思想に共感してる連中を辿れば、総帥に近づける可能性もある」


 本条の言葉に、クロウは小さく頷いた。


「引き続き、その線で調べてみるか」


「そうだな。時間はかかるだろうが、着実に進めよう」


 二人の間に、静かな決意が満ちていった。


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