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第十章・第十三話「澪の決意」
気まずい空気が続く中、澪は自室で一人、スマホの画面を見つめていた。
(このままじゃ、駄目だ)
蒼との間にできた溝を、どう埋めればいいのか分からない。ただ謝られても、素直に受け入れられる自信がなかった。
(お兄ちゃんに、信じてもらいたい)
その一心で、澪はある考えに行き着いていた。守られるだけの存在ではなく、自分にも何かできることがあるはずだ、と。
(黒鴉のこと、何か調べられないかな)
澪の中に芽生えたその思いは、危うさをはらんでいた。だが、この時の澪には、その危うさを冷静に判断するだけの余裕がなかった。
スマホを操作し、莉世宛てにメッセージを送る。
『莉世さん、亜衣さん。相談したいことがあります』
既読はすぐについた。少しの間の後、莉世からの返信が届く。
『どうしたの?』
少し迷ってから、澪は思い切って本題を切り出した。
『黒鴉のこと、私も何か協力できないかなって。お兄ちゃんばっかりに頼らせるの、嫌なんです』
その一文を送信した後、スマホを握りしめたまま、返信を待ち続けた。
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