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『アステリズム・オンライン 〜世界で唯一ゲームをラストクリアした俺、現実世界で正体を隠して無双する〜』  作者: かいばーく


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第六章・第八話「亜衣の見ていたもの」



 自室に戻った亜衣は、莉世に送ったメッセージへの短い返信を眺めながら、小さく息をついた。


『うん、また今度』


(莉世、絶対何か考えてるな……)


 今日一日の莉世の様子を思い出す。あの夜のフードの男を探し続けていた莉世が、ようやくその正体を知った瞬間。驚いていたのは間違いないが、それ以上に、何か落ち着かない空気を纏っていたのを、亜衣は見逃さなかった。


(莉世があんな顔するの、珍しいんだよなぁ)


 昔から、莉世は誰に対しても一定の距離を保つタイプだった。愛想がいいわけではないが、冷たいわけでもない。ちょうどいい距離感を、いつも崩さない子だった。


 その莉世が、蒼のことになると、いつもと違う顔を見せる。亜衣はそれを、どこか微笑ましく思っていた。


(悠斗くんも、今日は色々ありがとうって感じだったな)


 昔からの付き合いである悠斗の、あっけらかんとした人柄を思い出す。蒼の正体を聞いても、まったく動じずに受け入れていた様子は、見ていて気持ちが良かった。


(あの二人、いいコンビだよね)


 亜衣はそんなことを考えながら、スマホを手に取り、悠斗とのトーク画面を開いた。


 少し迷ってから、亜衣はメッセージを打ち込んだ。


『ねえ、莉世のことなんだけど――』


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