用語集
そろそろ次の自治区の話がまとまりそうなので、色々と書き散らした専門用語の解説を挟みます。
たぶん抜けがたくさんある。気付いたらシレッと追加しているかもしれません。
何か色々書いてありますが、へーふーんそーなんだー、と参考程度に流していただいて大丈夫です。
尚、作者はその瞬間のフィーリングで文章を書いているので、たまに本編で無視してるかもしれません。
特におまけの部分はなんとなーくで書いてます。
【世界】
・エルーセ・ウルナ
舞台の大枠。
かつては一つの巨大大陸から成っていたが、争いを憂いた神によって粉々に砕かれ、小規模な島が散らばる世界となった。
基本は一つの島が一つの国である。
・カタルシア
物語の舞台となる国。
魔法工学が大きく発展し、高い魔道具技術がある。
五つの自治区からなる国であり、それぞれの代表が話し合って国の方針を決める。王はいない。
・ラントリイ
主人公であるリィンの出身国。
超ド田舎の小国で、魔法技術全般がまったく普及していない。代わりに魔獣や精霊との距離が近く、彼ら彼女らにお願いすることで困り事は解決している。
大体の事が自己責任になる雑なお国柄。
【用語】
・魔力
命あるものもないものも、エルーセ・ウルナに在る全てが持つエネルギー。
生物からすると第二の血液で、自らの中で生み出し消費する。枯渇すると命に関わる。
自然界に流れ廻る魔力はエルーセ・ウルナそのものが生み出している。
・属性
魔力を構成する要素。赤、青、緑、茶、黄、白、黒から成る。
自然界においては、魔脈から生まれたばかりの何者でもない魔力が白で、そこから環境に応じて赤青緑茶黄に分化する。
生物においては、種族や個体ごとに属性の割合が決まっている。
そして、魔道具や魔法に属性が使用されたり、状態の変化などが起きると、須らく黒となって排出される。
ようは二酸化炭素や灰のようなもの。
やがて黒は魔脈に還り、時間をかけて白として生まれ直す。
尚、魔獣や精霊などが持つ生物的な意味の属性は、その生物が持つ魔力の要素がどの属性に傾いているかを示す指標として扱われる。
・魔脈
国ごともしくは地域ごとに存在する目に見えない魔力の川。呼び方が国ごとに違っている。
例えるなら国という生き物に張り巡らされた血管。
カタルシアの魔脈は一本の太い大元から四本の流れに分かれて東西南北の自治区へと向かい、そこから更に細かく枝分かれしている形である。
発生時にエルーセ・ウルナから不可逆的に魔力が供給され、魔脈からその影響範囲内に魔力が供給される。
その後は属性の循環を通して魔脈の内と外の間で魔力がやり取りされる。
尚、エルーセ・ウルナからの魔力供給は常ではなく数百年数千年単位とされており、故に魔脈内の魔力は有限であると考えるのが一般的。
・魔法
魔力に意味や方向性や形を与え、結果引き起こされる現象の総称。
・魔力エネルギー
赤、青、緑、茶、黄の属性を故意に消費させ、黒に変化させる時に生じるエネルギーのこと。
エルーセ・ウルナ全域でメジャーなエネルギー源。
・魔法式
魔力に意味や方向性や形を与える為に必要な設計図。
目に見えるものではないが、あえて形に収めるなら文字と数式と図形をごちゃ混ぜにしたような複雑怪奇なもの。
それでも、何故だか見ると理解が出来るし、自分の母国語のようにスラスラと書き記すことも出来る。不思議。
同じ魔法なら式はすべての生き物共通とされているが、魔獣と精霊に式がどう見えているのかを人間が知るすべはないだろう。
・演算領域
魔法式を描くための脳のスペース。イメージとしては魔法式専用の紙で、紙に描くためのペンのインクは魔力。
なので複雑な魔法式を描くほど魔力を消費する。
・魔法回路
魔法式を魔法として組み立てる器官。
魔法式と必要魔力をセットでここに通すと魔法として世界に顕現する。
演算領域と魔法回路の二つが揃わなければ魔法は使えない。
・魔獣
人以外の生物のうち、魔法が使えるほどの魔力と賢さを持つ生き物の総称。
魔力に属性を持ち、演算領域と魔法回路を持つ。
・精霊
体の90%以上が魔力で出来ている神秘生命体。体の中に器官はないのに動物や魔獣と同じように呼吸はするし病気にもなるし血も出る不思議。
魔力に属性を持ち、演算領域と魔法回路をもつ。
・魔植物
植物のうち、一定以上の魔力を持つものの総称。薬や毒の材料になる。意思を持ち魔法が使えるレベルになると魔獣に分類される。
・人間
演算領域は持つが魔法回路を持たず、故に魔法の使えない生き物。
代わりに演算領域が非常に発達しており、どんなに複雑な魔法式でも描くことが出来る。つまり、既存の魔法式を組み合わせたり、まったく新しい魔法式を組み立てることが可能。
これを構築魔法と呼び、専門の学問も存在する。
ただし、物凄く魔力を消費する上、魔石への魔法式の定着が遅い。
人間の魔力には属性がないが、どうやら出身国ごとに特性があるようだ。ラントリイ人にも、そしてきっと、カタルシア人にも…
・契約
人間と魔獣、もしくは人間と精霊の間で結ばれる特殊なパス。
基本は契約を執り行う側が優位となり、魔力のやり取りと、魔法式の譲渡が可能。
契約紋と呼ばれるパスの入り口に魔石を食わせる事で魔法式が相手に送られる仕組みだが、何故そうなるのかは解明されていない。
契約そのものがエルーセ・ウルナという世界のシステムの一つなので。
・魔石
単一の属性で構成された特殊な石。小さなサイズなら、エルーセ・ウルナでは道端の小石の如くどこにでも落ちている。中に魔法式を入れる事が可能。
ただし、通常魔法式の定着には時間がかかる。
・魔道具
魔法回路がなくても魔法が使えるようにと人間によって作られた道具。
内部に擬似的な魔法回路と魔法式が組み込まれており、魔力を流せば組み込まれた通りの魔法が発動する。
機械という旧時代の技術がベース。
・魔道武具
特殊な鍛冶の方法により、武器や防具そのものに魔法回路と魔法式を練り込んだ物。要は武器や防具版の魔道具だが、作り方が大きく違うので呼び方が区別されている。
・魔法薬
魔植物の実や魔獣の角や爪や精霊の涙などを使い、その魔力を上手く混ぜ合わせ、様々な化学薬品と反応させる事で特殊な現象…擬似的な魔法効果を生み出した薬。実は世界が意図していないバグ技に近い。
必ず決まった魔力の配合と薬品の配合が必要となるため、開発にも作成にも相当な根気と知識が必要。
・冒険者
平たく言うと何でも屋。
ギルドを拠点に依頼を引き受けてこなす職業。
依頼は様々だが、人気があるのはやはりダンジョン関連。
時として魔獣や精霊の討伐依頼や、魔法薬や魔道具に必要な爪などの部位採集依頼もあるが、依頼以上の数は買い取りしないし報酬の上乗せもない。無闇な殺生は禁止。
また、指名手配犯や闇ギルドの捕縛・討伐にも報酬が出る。
・環境調査官
カタルシア独自の職業。
環境調査、魔獣や精霊の生態調査を主な活動としている。
個人への依頼というよりは所属ギルド単位での依頼がほとんど。
暴れている魔獣や精霊の原因究明を任されたり、異常が発生した環境に赴いて泊まり込みで調査したり、ダンジョン内の調査のために冒険者に付き添う事も多々あるため、相応の実力が必要。
・ダンジョン
エルーセ・ウルナのどこにでも発生する別時空。
内部と外の時間の流れが異なる事が多々ある。
魔力の濃度が高いため、対策なしで長時間滞在すると魔力中毒を起こして死ぬ。
出現に法則性は無いが、魔力が不安定な場所に発生しやすい。発生の阻止は不可能。最奥にある核を壊せば消える。
ダンジョンごとにルールやギミックが様々で、内部の環境も様々。
魔植物の群生や魔法鉱石の鉱脈などを含む有益な採集ダンジョンもあれば、倒した魔物が素材をドロップする素材ダンジョンもあり、宝箱がランダムで出現するダンジョンもあるとかないとか。
また、時としてその土地の記憶を元にしている場合もあるとされている。
とにかく不明な点が多すぎる為、それぞれの国が研究に励んでいる。
・魔物
ダンジョンに出現する敵。必ず襲い掛かってくる。
実在する魔獣や精霊をコピーしただけで、生き物ではない。そのため、倒すと砕けて何も残らない。
ただし、特殊なダンジョンではモデルにちなんだ素材を落とす事もあるとか。
姿が真っ黒なので細かい種族の判別が難しく、見たままの形でオオカミ型やヘビ型と呼ぶ事が多い。ただし、生態や性質、能力はコピー元の生き物に依存するので、同じ見た目でも同じ攻撃や動きをするとは限らない。
道中の雑魚魔物は魔法を使えないが、ダンジョンボスなどの魔物はいわゆる"完全コピー"であり、モデルとなった魔獣や精霊と同じ魔法を使ってくる。
・蝕魔塊
カタルシアの魔脈を蝕む病巣。目に見えるものではない。
イメージとしては血管に出来た悪性腫瘍。
黒属性魔力に反応して蝕化魔力を発生させる。
フィオーレではこれが地底の魔脈に存在していた。
・蝕化魔力
生物に非常に有害な魔力。根底にあるのは黒属性魔力だが、完全に変質しているので区別している。
これは正常な魔力を蝕み、同じ蝕化魔力に変えてしまう。
蝕化魔力となった魔力は魔法に使うどころか生命活動に関与する事も出来なくなるため、結果として生き物は死に至る。
また、変質化の際特殊な有毒物質を発生させる事が分かっており、深刻な中毒症状を引き起こす。
一般の解毒剤や魔法薬、魔法では対処不可能。
触れない事近づかない事が第一である。
・蝕魔
蝕化魔力に汚染された状態の事。病名であり、デバフ名。
・蝕化魔力汚染度
環境に対して使う用語。
その土地の魔力がどれほど蝕化魔力に汚染されているか、置き換わっているかを測る目安。
・侵蝕区域
蝕化魔力汚染度が最高に達した場合をこう呼ぶ。
正常な魔力がほぼ存在しない状態であり、生身でいれば無事では済まない。
・中和薬
ベルセルが作り出した蝕化魔力に対する唯一の対抗策。
ただしこれは蝕化魔力を直接消すのではなく、蝕化魔力が発生させる有毒物質を拮抗作用で一時的に打ち消し、その隙に魔力排出を促す事で蝕化魔力を体外に出すという作用機序。ベルセル曰く、蝕化魔力と正常な魔力では蝕化魔力の方が先に排出されるらしい。
つまり、予防として使っている場合でも一度は体に蝕化魔力が侵入している。故に過信は厳禁。
正常な魔力を侵されすぎた場合は排出による魔力枯渇を引き起こすため使えない。
おまけ
【魔法と物理法則】
この世界には魔法による事象と物理化学法則の両方が、明確な別物として存在します。
例えば魔法で起こした火は赤属性魔力そのものが火に転じたものですが、火打ち石で起こした火は可燃物と酸素とエネルギーによる現象です。
分かりやすく言うと、魔法の火の根元には魔力という薪があり、火打ち石の火の根元には可燃物という薪がある状態です。
魔法の火は薪が魔力なので、魔力を遮断すると消えてしまいます。
火打ち石の火の薪は魔力を遮断されても消えませんが、物理的に薪が取られたら消えてしまいます。
ただしどちらも"火"ではあるので、燃え続けるには酸素を消費します。
Q,水とか岩とかを魔法で作ったら残るの?
A,残りますが、魔力が消えたら消えます。本物の水が蒸発するのと同じです。本物の岩が風化するのと同じです。ただ、当然魔力の方がすぐに霧散するので、頑張っても持つのは一日か二日でしょう。




