第六話 殺意 希望
来る日も来る日も来る日も来る日も…
魔物は生きている。
大群で襲いかかることは決してなく、
いつも騎士道の如く一騎打ちを強いられ、大量の血を流しながら、骨で自らを貫きながら、今までで一番強かったと感じていたのは
「ルバ…なんだっけ。」
「だぁれもいない。あーそうだ誰もいない。俺は独りぼっち。いつも魔物だけが僕を励ましてくれる。魔物は愉快だ。オレを退屈にさせない。こんなへんぴな場所で、何もない場所で、満足していられるのはコイツらのおかげだ!
ハハッ!あー楽しいなぁ!」
誰とも関われない。
一生孤独でも生きられるなどといきがる人間がいるが、嘘だ。
独り言は増え自分が何を話しているのか、そもそも言葉とは?モノってなんだ?
「あぁ相変わらず可愛いねぇビーちゃん」
魔物の肉と自身の骨で作り上げたチグハグで
無骨なぬいぐるみ名前を付け、一生の友と愉快な冒険をしているのだ。
ズサァ…
「チッ」
無機質であり人工的でもある見た目を宿した龍はまっすぐソレを見つめていた。
『ネェネェあの子も寂しいンダヨ?遊ぼうよトシ』
「そうだね!遊ぼう遊ぼう!」
白骨が全身にびっしりと張り巡らされ、
肘、膝、指先、あらゆる打撃点に生やし、白のマントは一見すればただの布に見えるが、繊維レベルまで細くなった骨を格子状にしている。
皮の部分はなく、外骨格を作り出されたその姿は、まさに白銀の騎士。
「ドラゴンさん、遊びましょッ!」
地面に手をつくと、地面が揺らぎ出す。
察した龍はすぐさま飛び立つが、龍のいた地面から剣山のような白い針が飛び出す。
「やっぱ避けるよねぇ!そうだよねぇ!」
針がヒビを入れながら力強く龍目掛けてうねりながら伸びて刺しにかかる。
巨大に似つかわしくない身のこなしで攻撃を避けながら次々と針を粉々にして行く
「ダミーだよぉドラゴンさぁん」
トシが立っていた場所、まだ白骨の鎧はあるが後ろが破けるように広がっている。
殻破りのように脱皮のように。
龍よりも高い位置て羽ばたく白い物体。骨を無理矢理伸ばし広げ、羽として作り上げていた。
「ばいばーい」
全身を一本の槍のようにして猛突進
避けることのできないほどの速さで龍の脳天目掛け一閃をお見舞いした。
金属残される音が空に響き、地面は酷く砕けた
ピロッ
「んぁ?なんだぁ今の音…」
「録画完了。データ破損箇所アリ。転送」
聞き慣れた音声。あの時まで俺が触れていたであろうシステムの音。
それがなんで今、この地獄に?
「誰だテメェ!」
激怒し龍、もといカラクリを粉微塵になるまで貫いた。
「ハッ!ビーちゃん!大丈夫⁉︎あぁよかった…」
#「=$・^+÷☆>4$・$/〜|______________
「これは…コイツは一体…」
「ワレの同胞ト共ニ作ったドラゴンが獄獣神のエリアで見ツケタ存在ダ。ダガそれニドラゴンは破壊されタ。」
「どうするの?ローレン総長。」
「ディッセンバ宮殿に至急伝達。調査の要請を送れ。」
_______ディッセンバ宮殿_______
「これより!王国騎士団に、ハヤト殿を編成する!」
祝福の拍手と管楽器の甲高い音が城内で反響している。
「ありがとうございます。ラック王」
「お主も共にこの世界に平穏をもたらすのだ」
〜〜〜〜〜〜〜〜
「フン! フン!」
「せっかくの祝いなんだから練習は無しにしたら?」
「リュウさん。教えてくれましたよね。聖騎士は6つの創剣と同様に六人にしか与えられない職だと。俺はまだ、未熟なんです。」
昼休憩の時、誰もいない練習場でただ一人木刀を素振りしていたハヤト。
柱にもたれかかり腕を組み、和やかな目をしているリュウ。
共に別の日本から来た、本来会うことなどなかった二人。今や師弟関係になるほど信頼と仲が深まっていた。
「結局、あの時君は神の涙は使わなかったな。もしかしたら君のあったはずの右手も戻るかもしれないのに。
聞くつもりはなかったのだが、何故?」
「なかった。
俺にはそんな大義を持つほど強くなくて、勇敢さもないし、勇ましくもなかった。神の加護を持っていいのは、勇者だけだと思ったから…」
「そうか…」
「そうだ。ダンジョンに行ってみないか?」
「ダンジョン?ですか。」




