空を見上げ一息ついて
「ここがお風呂場です。今入られますか?」
ホイップがリビングの向かいにある扉を開く。扉を開けすぐの脱衣所を抜け広い湯船と温かい空気に、シオンがお風呂の中を見渡す
「じゃあ、今入ろうかな……」
「わかりました。お着替えは後程持ってきます。お風呂の入り方はわかりますか?」
「……大丈夫だと思う」
「了解です。また後で来ますね」
ホイップがお風呂場の扉をバタンと閉じる。またお風呂場を見渡して、ふぅ。と一つため息をつき、服を脱ぐ。体を洗い、温かい湯船に入る。湯船の水を両手ですくい、顔にバシャンとかける。ふぅ。とまた深呼吸をして、湯船の近くにある窓から外を見る。暗くなった空をボーッと見ていると一人のんびりと過ごし、静かだった脱衣所から突然ドタバタと騒がしい物音が聞こえだした
「お待たせしまたした!」
「シオンさん、お着替え持ってきましたよ」
ライとムギが勢いよくお風呂場の扉を開けた。二人で楽しく会話をしているその後ろで、ホイップがシオンが着ていた服と新たに持ってきた服を交換し、棚に戻している
「ライ、ムギ。お風呂で騒いじゃダメって言ったでしょ?またケガするよ」
「ケガしても、魔法で治しちゃうから大丈夫」
「そうそう。だからさっさとお風呂に入っちゃおう」
ライとムギが着ていた服を脱ぎ捨て、シオンのいるお風呂場に入る。シオンが入っている湯船の水をバシャバシャと掛け合い楽しそうな声を上げていると、ホイップも服を脱ぎお風呂場に入ってきた
「シオンさん、さらに騒がしくなりますが、お邪魔しますね」
「みんな一緒に入るの?」
「はい。シオンさんに、何かあればすぐ対応できるようにとアリエルさんに言われましたので」
「……そう」
ホイップに返事をした瞬間、湯船の水をかけあい遊んでいたライとムギの水がバシャンと勢いよくシオンの顔にかかった
「あっ、ごめんなさい……」
二人が恐る恐るシオンに謝ると、顔にかかった水を手で拭い、二人に向けて水をかけ返す。ライとムギもまたシオンにかけ返し、お風呂場は二人の声と水の音が響き続ける。三人のやり取りを体を洗っていたホイップが困ったように笑いながら、巻き込まれないように湯船にゆっくりと入った
「今日はいつもよりも水が少ないような気がしますが、今日ばかりは仕方ありませんね、目をつぶりましょう」




