行く姿を見届けた後
「これホイップからのお買い物リスト」
一人買い物に行くシオンを見送るため、玄関まで来たライとムギがシオンが一枚の紙を渡す。受け取った紙にはいびっしり書かれた買い物リストを見て、シオンが少し不安そうに首をかしげる
「たくさんあるね。大丈夫かな……」
と、書かれているものを一個ずつ確認しながら呟いていると、寝室に残っていたアリエルが二階から降りてきた
「シオンさん、町までの道のりはわかる?」
「うん、昨日行ったばかりだからね。大丈夫」
「みんなのおやつも忘れちゃダメだよ」
「大丈夫。忘れないよ」
ムギのお願いに、アリエルがクスクスと笑う。後ろにいたのに気づいていなかったライとムギが、その笑い声に驚いてアリエルがいる方に振り向く
「じゃあ行ってくるね」
二人の様子にシオンもクスッと笑いながら玄関の扉を開ける。風が家の中に入り、シオンの髪がふわりと揺れる。買い物に行くシオンの後ろ姿にライとムギが大きく手を振り見送る
「行っちゃった。大丈夫かな」
「大丈夫だよ。それよりホイップの所に戻らないと」
シオンを見届けたライとムギが少し寂しげに話し手を握り合う。ライが扉をゆっくりと閉じ、二人の背後でシオンを見送っていたアリエルの方にまた振り向く
「アリエルさんは何をするんですか?書庫に籠りますか?」
「そうね、ホイップの為にもそうしたいところだけれど、お洗濯しないとね」
「私達が代わりにお洗濯をしますか?」
「ホイップに教わったからお洗濯出来ますよ!」
「大丈夫よ。ありがとう。それより二人はホイップの側にいてあげて」
「わかりました。ライ、行こう」
「うん、アリエルさん何かあったら呼んでね」
「ありがとう。頼もしいわ」
アリエルが返事をすると、ライとムギは手を繋いだまま階段を上る。ホイップの名前を呼ぶ声が少し開けたままになった寝室から聞こえてくる。二人の声を聞きながら階段を上るアリエルは、二階にある書庫に向かい途中通る寝室をこっそり見ると、ライとムギが窓から町が見える方に指を指して話をしていた。廊下まで聞こえる二人の声を聞きながら、ゆっくりと書庫の扉を開けると、机の上に置いていた本が一冊床に落ちた
「さてと、ホイップが読んでいた魔術書。ライとムギに見つかる前に、急いで封印を頼みに行かなきゃね」




