お昼ごはんの前に
「ライ、どうする」
「もうちょっとしてから起こそっか」
「でも、お昼になっちゃうよ」
「疲れてるんじゃないかな?休ませてあげよう」
「でも、もうすぐご飯だよ」
「確かに。少し起こしてみる?」
明朝、寝室のベッドでスヤスヤ眠るシオンの顔をライとムギがじっと見つめている。シオンの頬をちょっとつついて触ってみたり、毛布を少し引っ張ったりしている二人の様子をホイップが呆れた顔で見つめている
「二人とも何しているの?」
「シオンさんが起きないから、起こそうか悩んでいるの」
「起こしちゃダメだよ。こっち来て」
ホイップに注意され、シオンを起こさないようにそーっとベッドから離れ、ホイップの側に駆け寄る
「ねぇ、ライ。起きたら記憶が戻ると思う?」
「どうだろう?もし魔術の影響で失っているのなら、そろそろ戻るかもね」
話し声でシオンを起こさないようにヒソヒソと話していると、一足先に寝室から出ていたホイップが出てこない二人の様子を見に戻ってきた
「ライ、ムギ。お昼ごはん前の練習行くよ。ほら早く」
「ちょっとまって」
また先に部屋を出たホイップの後を追いかける。寝室の扉を開けっ放しで出たせいで、バタバタと走るライとムギの足音が寝室まで届いて、寝ていたはずのシオンがゆっくりと目を開け、ゆっくりと体を起こす。ふぅ。と大きく息を吐き、窓を見る。窓の向こうから、練習のため外に出た三人の楽しそうな話し声が聞こえる。窓辺に手を起き、魔術の練習の準備をする三人の姿を見た後、ふと自身の右手の手のひらを見た
「魔術の影響……。確かにそうなのかも。よくわからないけれど」




