#21
パァァァァァァァ~ッ…!!
朱雀は目の前が真っ白になるくらいに眩しく暖かな閃光をほとばしらせて輝き続けるのであった。
それは虹色の光を帯びた炎の羽の一枚一枚がヒラヒラと…ハラハラと舞い散る中に変化していく朱雀のシルエットがチラチラ見え隠れしているのだった。
……………………………!?
今だに霞がかかったような朧気で…ハッキリとは視認する事が出来ないが閃光の中で虚ろに見える朱雀の姿は…とても幻想的で美しかった。
それは…それは…例えようも無いくらいに。
ハッ!!………………………
「………き、綺麗だ
…………女神みたいだ」
影人は素直に感じたままを小さく呟くように口にしていたのだった。
どうやら…光透波には聞こえていないようだったのである。
聞こえていたら…きっと、ほっぺたが真っ赤に腫れ上がるくらいにおもいっきりつねられていたに違いなかった。
そんなことよりも…ようやく、ハッキリとした朱雀の艶姿が…皆の前に現われたのだった。
その姿に…皆…一様に目を見張るのであった。
朱雀は…影人よりも頭一つ分くらい背が高くて、すらりと線が細いスレンダーな体形であった。
175センチ超以上は…有にあろうかと思える程だ。
しかし…ただ痩せ細っただけのヒョロヒョロした虚弱体質なスタイルでは無かったのである。
楓に負けず劣らずの迫力のある…女性らしさを全面にバンと強調する…豊満な胸の双丘。
キュッと見事に引き締まったウエストは女性にしてみれば…なかなかに筋肉質であり格闘家のようだ。
そして…ハートのマークを逆さまにしたみたいに整った形をして、ツンと誇らしげであり、小悪魔的に上を向いたヒップが自棄に魅力的で蠱惑的な雰囲気を醸し出しているではないか。
さらに朱雀を…より一層魅惑的に感じさせているのが服装であった。
天女の羽衣みたいな透き通った光を紡いで仕立てられたような服装。
絹織りと襦袢みたいでもあり…紬のような薄手の和服めいた…
およそ、この世のモノとは到底思えない服装でありながらも…それを朱雀は、いなせに羽織って着こなしていたのであった。
しかし、それ故に…この世のものとは思えない妖艶さを際立てていたのだった。
白くスベスベでキメの細かいモチモチとしていそうな柔肌を見せつけるように露出する大胆不敵な出で立ちは…朱雀が永遠にも似た歳月を過ごしてきたようには、とても感じられなかった。
グラビアモデルの写真集にありそうなセクシーなポーズを決めている朱雀には、違う意味で後光がさしていたのである。
…尚、思春期…真っ只中の健全な男子である影人にとっては、ち~と、ばかり刺激が強すぎたみたいである。
和服や着物にしてはビックリするくらいの大胆なスリットから…時々チラチラと見える健康的な太股や、大きく開いた着物の胸口から見える溢れ落ちそうな双丘など、視線の置き所にワタワタと困惑しているのであった。
唐突に鼻血が出そうな妄想をしてしまいそうな影人。
朱雀は…そんな妄想に駆られている事など露知らず、素知らぬ表情で…ツカツカと影人の方へ近付いていくと…ガバァ~ッと大きく両腕を広げてプールに飛び込むみたいに思いっきり力強く影人を抱きしめたのである。
影人をギュュゥ~ッと柔らかな胸の谷間に引き寄せ、抱き心地を入念に確かめると先程みたいに頬をスリスリ~ッとしながら楽しそうに話し掛けてきたのであった。
『………ッアハハハハッ!!
あんたが影人なんだねぇ~ッ
はじめまして~ッ…私が朱雀ですよ~!!』
……………はひ………!!!?
「なんか…想像していたよりも気さくな感じよねッ!
ぁあ~んッ…でも、でもぉ~…若様にあんなにベタベタしちゃって………
いやぁ~ん…羨ましいわぁッ!」
梅ちゃんは…またもや松っつんの手当てを忘れるくらいに嫉妬していたのだった。
「ああ…ワシの朱雀様のイメージが………
威厳が崩れていく…トホホ」
影蔵は…朱雀に対する畏敬の念が崩壊していくのを感じつつも…何故か安堵する気持ちも混ざっていたのが不思議であった。




