第364話 魔導王の許可
冒険者協会本部を出たレオンは、そのままミストレアの外れにあるカイルの研究室へ向かった。
扉を叩いても返事はない。
いつものことだった。
レオンが扉を開けると、室内には金属を削る音が響いていた。
床には魔石や魔鉱石が入った箱が並び、机の上には分解された魔法具が広げられている。
その中央で、カイルが小さな金属板へ魔法陣を刻んでいた。
「カイル」
「ちょっと待って」
カイルは顔も上げずに答える。
「ここを間違えると、最初からやり直しになるんだ」
レオンは何も言わず、作業が終わるのを待った。
細い工具が金属板の上を進む。
最後の一本を刻み終えると、カイルは工具を置き、大きく息を吐いた。
「よし。これで大丈夫」
「終わったか?」
「うん。それで、今日はどうしたの?」
カイルが椅子ごと振り返る。
「S級へ上がった」
「本当に?」
「ああ」
レオンが新しい冒険者証を取り出す。
名前の横には、S級を示す文字が刻まれている。
カイルは冒険者証を受け取り、何度も表と裏を見比べた。
「おめでとう、レン」
「ありがとう」
「魔導国家へ来て、まだ十か月だよね?」
「ああ」
「十か月でF級からS級になった人なんて、聞いたことがないよ」
「必要な依頼を受けただけだ」
「普通は、必要な依頼を全部成功させられないんだよ」
カイルは冒険者証を返す。
「それで、S級になったことを教えに来てくれたの?」
「それもある」
「ほかにもあるんだ」
「ああ」
レオンは近くの椅子へ腰を下ろした。
「《天環魔導塔アストラリオン》へ入りたい」
カイルの表情が変わる。
「協会から許可は出たの?」
「断られた」
「やっぱり」
「知っていたのか?」
「レンが一人で入ると言えば、断られると思ってたよ」
カイルは机の上にある魔鉱石を端へ寄せる。
「アストラリオンは、魔導国家で最も危険なダンジョンの一つだからね。誰も最上階まで辿り着いていない」
「協会から許可を得るには、仲間を連れて行く必要がある」
「レンはパーティーを組むつもりがないんでしょ?」
「ああ」
「なら、協会から許可を得るのは難しいと思う」
「もう一つ方法がある」
レオンはカイルの黄色い瞳を見る。
「魔導王から許可を得ることだ」
カイルの身体が僅かに固まった。
だが、すぐに普段と変わらない表情へ戻る。
「それを、どうして僕に言うの?」
「カイルなら、何か方法を知っているかもしれないと思った」
「どうして?」
「魔法具や魔鉱石に詳しい。普通では手に入らないオリハルコンも持っている」
レオンは部屋の隅へ視線を向ける。
貴重なオリハルコンが、ほかの金属と一緒に箱へ入れられている。
「この研究室も、個人で用意出来る物とは思えない」
「それだけ?」
「ああ」
カイルはレオンの顔を見つめた。
レオンが自分の正体へ気づいているとは、考えていないらしい。
しばらくして、カイルは小さく息を吐いた。
「知り合いに、少しだけコネを持っている人がいる」
「魔導王へ話を通せるのか?」
「多分ね」
「頼めるか?」
「簡単にはいかないと思うよ」
「何か必要なら言ってくれ」
カイルは少し考えた後、机に並ぶ三つの魔鉱石へ視線を向けた。
《アルカナ迷宮》
《魔脈大坑道グランヴァン》
《還命樹海セルヴァリア》
それぞれの最下層から、レオンが持ち帰った物だった。
「アストラリオンへ入れたら、最上階の魔鉱石を採ってきてほしい」
「それでいいのか?」
「それがいいんだよ」
カイルは迷わず答えた。
「三つの魔鉱石を調べて、ダンジョンごとに魔力の流れ方が違うことが分かった。でも、まだ比較するには足りない」
「アストラリオンの魔鉱石があれば、何か分かるのか?」
「分かるかもしれないし、何も分からないかもしれない」
「どちらなんだ?」
「調べていない物の結果なんて分からないよ」
カイルは当然のように答える。
「でも、誰も最上階へ辿り着いていないなら、そこにある魔鉱石も誰も調べたことがない。僕はそれを見たい」
「分かった。最上階まで行けたら持ち帰る」
「約束だよ」
「ああ」
カイルは頷き、椅子から立ち上がった。
「少し時間をもらえる?」
「どれくらいだ?」
「分からない。相手にも都合があるから」
「許可が得られたら教えてくれ」
「うん」
それ以上、レオンは尋ねなかった。
カイルが誰を通じて魔導王へ許可を求めるのか。
どのような関係を持っているのか。
互いに秘密へ踏み込まない。
それが二人の間で、言葉にすることなく決められた約束だった。
その日の夜。
カイルは研究室ではなく、ミストレアの中心部へ向かった。
魔法都市ミストレアは、中央へ近づくほど建物が高くなるよう設計されている。
大通りの先には緩やかな坂が続き、その最も高い場所にレイン魔導国家の魔導城が建っていた。
白銀の城壁に囲まれた巨大な城だった。
城壁には等間隔で青い魔石が埋め込まれ、魔石同士を結ぶように無数の魔法陣が刻まれている。
侵入者を防ぐための結界。
炎や雷から城を守る防御魔法。
城壁へ近づく者の魔力を識別する探知魔法。
複数の魔法陣が重なり、城全体を守っていた。
城壁の内側には、細長い塔が何本も立っている。
その中でも特に高い四本の尖塔には、それぞれ赤、青、緑、黄の巨大な魔石が掲げられていた。
火。
水。
風。
土。
魔導国家で重視される四つの基本属性を象徴する塔だった。
四本の尖塔に囲まれるように、中央には一際大きな主塔がそびえている。
白い石壁には金色の装飾が施され、上部にはレイン王家の紋章が掲げられていた。
四つの魔石と、一つの杖を組み合わせた紋章。
夜になると魔石から淡い光が広がり、城の白い壁を青白く照らしている。
城の上空には、半透明の膜のような結界が張られていた。
普通に見上げただけでは気づかない。
だが、風に流された雲が結界の近くを通る度に、薄い光が波紋のように広がる。
城壁の外側には水を張った堀ではなく、魔力を含んだ水を流すための水路が巡らされていた。
青白い水は城内の魔法具や結界へ魔力を供給し、夜でも止まることなく流れ続けている。
魔導城の正門には、何人もの兵士と魔法使いが配置されていた。
馬車や訪問者は正門前で身分を確認され、魔力を記録する魔法具を通らなければ城内へ入れない。
カイルは正門へ向かわなかった。
城壁の西側。
魔力水路に沿って進み、人通りのない場所で足を止める。
そこには扉も通路も見当たらない。
白い石壁が続いているだけだった。
カイルが右手を壁へ触れさせ、魔力を流す。
石壁へ刻まれていた魔法陣が淡く光った。
流された魔力が王家の者であることを確認すると、壁の一部が音もなく奥へ沈む。
続いて左右へ分かれ、人一人が通れる入口が現れた。
王族と一部の使用人だけが知る通路だった。
カイルが中へ入ると、背後で石壁が閉じた。
通路の内部には窓がない。
だが、天井に埋め込まれた小さな魔石が、一定の間隔で白い光を放っている。
床と壁は灰色の石で作られ、その表面には細い銀色の線が走っていた。
侵入者を探知する魔法陣の一部だった。
許可を持たない者が通れば、壁から拘束用の魔法が放たれる。
さらに警報が城中へ伝わり、近衛兵が集まる仕組みになっている。
通路を抜けると、魔導城の西棟へ出た。
研究室で使っている外套を脱いだカイルを、待機していた兵士達は止めなかった。
「お帰りなさいませ、カイン殿下」
兵士達が一斉に頭を下げる。
カインは短く頷き、城の奥へ進んだ。
魔導城の床には、黒と白の石が幾何学模様を描くように敷き詰められている。
床の下には魔力を運ぶ細い回路が通されており、歩く度に銀色の光が僅かに明滅した。
廊下の壁には歴代の魔導王や、魔法技術の発展に貢献した研究者達の肖像画が並んでいる。
絵の下には名前だけでなく、発見した魔法や開発した魔法具まで記されていた。
天井には魔法灯が浮いている。
鎖や支柱で固定されているわけではない。
光を宿した球体が一定の高さで静止し、人が近づくと明るさを増す。
誰もいない場所では光を弱め、魔力の消費を抑える仕組みだった。
廊下の隅では、膝ほどの高さしかない小型の人形が床を磨いている。
清掃用の魔法人形だった。
人の邪魔にならないよう壁際へ移動しながら、城内を常に清潔に保っている。
城の内部は、外の気温に関係なく一定の温度に保たれていた。
壁へ組み込まれた魔法陣が、夏には冷気を、冬には暖気を生み出している。
ノルディアでレオンが氷魔法を使って行っていたことを、魔導城では複数の魔法具によって再現していた。
カインは広い中央広間へ入る。
吹き抜けとなった天井は三階分の高さがあり、中央には四属性を象徴する巨大な石像が立っていた。
炎を掲げる魔法使い。
水を操る治療師。
風を纏う剣士。
大地へ杖を突き立てる守護者。
四体の石像の足元には、魔導国家の建国から現在までの歴史が彫られている。
広間の奥には、上階へ移動するための円形の台があった。
カインが台へ乗り、壁の魔石へ手を触れる。
「王族執務区画」
声に反応して魔法陣が光り、台がゆっくりと浮かび上がった。
階段を使わず、魔力によって人を上階へ運ぶ昇降用の魔法具だった。
目的の階へ着くと、台が止まる。
そこから先は、城内でも限られた者しか立ち入れない区画だった。
廊下に敷かれた深緑色の絨毯。
金と銀で縁取られた柱。
壁には王家の紋章が刻まれている。
先ほどまで見えていた魔法回路は、全て壁や床の内側へ隠されていた。
見た目は静かで落ち着いている。
だが、カインには分かる。
廊下の至るところに、侵入者を拘束する魔法と、攻撃を防ぐ結界が隠されている。
やがてカインは、二人の近衛兵が守る扉の前で足を止めた。
深い緑色の木材で作られた両開きの扉。
中央には、四つの魔石と杖を組み合わせたレイン王家の紋章が刻まれている。
「カイン殿下がお見えになりました」
近衛兵が室内へ告げる。
少しして、扉の魔法陣が光った。
錠が外れ、重い扉がゆっくりと開く。
そこは魔導王の執務室だった。
円形の広い部屋。
天井は高い円蓋状になっており、夜空と星の位置を再現する魔法がかけられている。
天井に浮かぶ星々は、実際の空と同じ速さで僅かずつ動いていた。
壁一面には魔法書が収められている。
古い革表紙の本。
魔物の素材についてまとめた図鑑。
魔法陣の研究書。
歴代の魔導王が残した記録。
そのどれもが、城の書庫でも特に重要とされる物だった。
部屋の中央には、魔導国家全土を再現した大きな立体地図が置かれている。
山脈。
河川。
町。
街道。
魔脈の位置。
各地から送られた情報に合わせて、地図の一部が光り、現在の状況を示していた。
奥には大きな執務机がある。
机の上には国内各地から届いた報告書が積まれ、羽根ペンが人の手を借りずに文字を書き続けていた。
その向こうに、レイン魔導国家を治める魔導王レグルス・レインが座っている。
年齢は四十代半ば。
背中へ流した深緑色の髪と、相手の内側まで見透かすような黄金色の瞳を持つ。
細身ではあるが、背筋は真っ直ぐ伸びている。
黒を基調とした長衣には、金糸で複数の魔法陣が刺繍されていた。
両手の指には、属性ごとに色の異なる魔石を埋め込んだ指輪が嵌められている。
カインの緑色の髪と黄色い瞳は、父であるレグルスから受け継いだものだった。
「珍しいな」
レグルスが書類から顔を上げる。
「お前が自分から城へ戻ってくるとは」
「お願いがあります」
「研究費なら、先月渡したばかりだ」
「お金の話ではありません」
「ならば、研究室をもう一軒欲しいのか?」
「今の研究室だけで十分です」
「お前がそう言うとは、本当に珍しい」
レグルスは手にしていた書類を机へ置いた。
「話してみろ」
カインは一枚の紙を差し出す。
そこには、一人の冒険者について書かれていた。
名前はレン。
階級はS級。
《魔脈大坑道グランヴァン》と《還命樹海セルヴァリア》を単独で攻略した実績。
各地で達成した依頼。
討伐した魔物。
救出した人々。
冒険者協会に残された情報を、簡単にまとめたものだった。
「この冒険者へ、《天環魔導塔アストラリオン》への入場許可を出していただきたいです」
レグルスは資料を手に取る。
「《氷壁》のレンか」
「知っているのですか?」
「S級へ上がったばかりの冒険者だ。報告は受けている」
レグルスは資料を読み進める。
「協会は許可を出さなかったのか?」
「一人で入ろうとしているため、断られたようです」
「それならば、協会の判断は正しい」
「彼はグランヴァンとセルヴァリアを一人で攻略しています」
「だから、次も一人で攻略出来ると?」
「出来るかどうかは分かりません」
カインは正直に答えた。
「ですが、彼なら誰も到達していない場所まで進めるかもしれません」
「お前の目的は何だ?」
レグルスの視線が鋭くなる。
「友人をダンジョンへ入れてやりたいだけではあるまい」
「最上階の魔鉱石です」
カインは机の上へ三つの魔鉱石を並べた。
これまでレオンが持ち帰った物だった。
「僕はダンジョンと魔脈の関係を調べています。アストラリオンの最上階にある魔鉱石が必要です」
レグルスは三つの魔鉱石を見る。
「これを、レンという冒険者が持ち帰ったのか?」
「はい」
「お前の研究のために?」
「頼んだ物もあります」
「随分と信用しているのだな」
カインは答えなかった。
レグルスは椅子へ深く腰掛け、指で机を叩く。
「許可を出してもよい」
「本当ですか?」
「ただし、条件がある」
カインの表情が警戒へ変わる。
「何ですか?」
「お前が十六歳になったら、王国の魔法学園へ通え」
「……何故ですか?」
「王国の無詠唱魔術を調べてもらう」
カインは僅かに目を見開いた。
魔導国家では、魔法を発動する際に詠唱を用いる者が多い。
杖や武器に魔法陣を刻み、詠唱によって術式を完成させるのが一般的だった。
だが、帝国や王国の一部の貴族は、詠唱を行うことなく属性魔法を発動する。
特に王国の高位貴族には、無詠唱魔術を扱える者が複数存在していた。
無詠唱魔術は、親から子へ受け継がれることが多い。
幼い頃から魔力の動かし方や、体内で魔法を構築する感覚を教え込む。
その技術は家ごとの秘術として扱われ、外部へ伝えられることはほとんどない。
中には誰からも教わらず、自力で無詠唱魔術へ辿り着く者もいる。
だが、そのような者は極めて稀だった。
魔導国家でも、無詠唱魔術の原理は完全には解明されていない。
「王国へ行けと?」
「二年後だ。その頃には、今回の和平によって国同士の往来も今より安定しているだろう」
「僕はここで研究を続けたいです」
「王国でも研究は出来る」
「今の設備を全て持っていくことは出来ません」
「必要な物は用意させる」
レグルスはカインを真っ直ぐ見据える。
「魔導国家の王子であるお前が、いつまでも一軒家へ籠もっていることを認め続けるつもりはない」
「それは、今回の話と関係ありません」
「条件を決めるのは私だ」
カインは言葉を失う。
アストラリオンへの許可がなければ、レオンは塔へ入れない。
少なくとも、今のままでは協会から認められる可能性は低い。
「王国の魔法学園へ通い、無詠唱魔術の原理を調べる。それを受け入れるなら、レンへ許可を出す」
レグルスは一枚の許可状を取り出した。
既に必要な内容は書かれている。
まるで、カインが頼みに来ることを予想していたようだった。
「……最初から、そのつもりだったのですか?」
「何のことだ?」
「僕が許可を求めに来ることです」
「さてな」
レグルスは僅かに笑った。
カインは許可状を見つめる。
二年後。
十六歳になれば、王国へ行く。
今の研究室を離れ、王国の魔法学園へ通う。
望んでいたことではない。
だが、王国の無詠唱魔術に興味がないわけでもなかった。
何より、この許可がなければ、四つ目の魔鉱石を調べることは出来ない。
「分かりました」
カインは静かに答えた。
「十六歳になれば、王国の魔法学園へ通います。無詠唱魔術についても調べます」
「約束したな」
「はい」
レグルスは許可状へ署名し、王家の印を押した。
「持っていけ」
カインは許可状を受け取る。
「ありがとうございます」
「カイン」
部屋を出ようとしたカインが足を止める。
「何ですか?」
「そのレンという冒険者が、許可を与える価値のある者かどうか。お前自身の目で最後まで確かめろ」
「言われなくても、そのつもりです」
カインは一礼し、執務室を出た。
それから三日後。
レオンが宿の部屋でアストラリオンの資料を読んでいると、扉を叩く音が聞こえた。
「レン、いる?」
カイルの声だった。
レオンが扉を開けると、カイルが一枚の書状を持って立っていた。
「許可が取れたよ」
レオンは書状を受け取る。
魔導王レグルス・レインの署名。
王家の印。
《天環魔導塔アストラリオン》への入場を、S級冒険者レンへ許可するという内容だった。
「本当に取ってきたのか」
「頼めるかもしれないって言ったでしょ?」
「誰に頼んだ?」
「知り合い」
「魔導王と直接話せる知り合いか?」
「細かいことを気にしたら駄目だよ」
カイルは笑って誤魔化した。
「何か条件を出されたのか?」
「最上階の魔鉱石」
「それは、カイルが俺へ出した条件だろう」
「同じだよ。持ち帰ってくれれば問題ない」
カイルは、王国の魔法学園へ通う約束について話さなかった。
レオンも、それ以上追及しなかった。
誰にでも、話したくないことはある。
「助かった」
レオンは許可状を丁寧に畳む。
「約束どおり、最上階へ着いたら魔鉱石を採ってくる」
「気をつけてね」
「ああ」
「本当に分かってる?」
「死ぬつもりはない」
「それ、ギースさんにも言ったでしょ?」
レオンは黙った。
カイルが呆れたように息を吐く。
「少しでも無理だと思ったら、戻ってきてよ」
「分かっている」
「最上階の魔鉱石は欲しいけど、レンが帰ってこなかったら意味がないから」
「ああ」
今度は真剣に答えた。
魔導王の許可状。
S級の冒険者証。
アストラリオンについてまとめられた資料。
入場に必要な物は揃った。
レオンは窓の外へ視線を向ける。
ミストレアの北東。
遠く離れた場所に、雲を突き抜けるほど巨大な塔が立っている。
誰も最上階へ辿り着いたことのないS級ダンジョン。
《天環魔導塔アストラリオン》
《叡智の首飾り》が眠る、最後のダンジョンだった。




