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乙女ゲーの辺境伯に転生したので奴隷落ちする悪役令嬢を金貨2万枚で救おうと思います  作者: トンビが鷹を産んだトンビの方
帝国の頭脳と和平条約
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第233話 魔力量

すみません

自分以外の家族が手足口病で更新が遅れます

ブックマーク リアクション 評価 ありがとうございます

2、3日で通常に投稿できると思います

これからも宜しくお願いいたします

訓練を終えた夕方 ノルディア邸の客間には

アレクとレックスは向かい合って座り

静かに紅茶を口へ運んでいた

しばらく沈黙が流れた後 アレクが口を開く


「今日の三戦はどうだった?」


レックスは静かに頷く


「どれも私の想像を遥かに超えておりました 特に第二皇子ルーカス殿とゼム殿には驚かされました」


アレクは頷く


「まずはルーカスだ あいつはどうだった?」


レックスは少し考えゆっくりと答える


「正直に申し上げます…… 強かったです 帝国式剣術の完成度も高く あの年齢とは思えません」


アレクは続けて尋ねた


「帝国式や王国式のルールなら勝てたか?」


レックスは迷うことなく答える


「帝国式ですと なかなか厳しい戦いになるかもしれません ですが王国式であれば私が勝つでしょう しかし彼は王子と同じ十四歳です あと数年もすれば……想像も出来ません 本当に末恐ろしい方です」


アレクは苦笑した


「俺と同い年であれだからな 本当に将来が恐ろしい」


レックスも頷く


「はい」


少しの沈黙が流れる

やがてレックスは静かに口を開いた


「ですが 私が最も驚いたのはゼム殿です」


アレクも小さく笑う


「あの爺さんか」


「はい あの英雄グラニウス様よりも剣技は上だと噂されていた帝国出身の老執事 まさかあそこまで強いとは思いませんでした」


アレクは腕を組む


「お前でも勝てそうに無いのか?」


レックスはゆっくり首を横へ振る


「はい…… 私は愚か王国近衛騎士団の半数を相手にしても勝つのはゼム殿でしょう」


アレクは目を見開く


「半数か……」


レックスは真剣な表情で続けた


「まだ身体強化しか使っておりませんでした 本気の風魔法も底が知れません」


客間へ静かな沈黙が流れる

やがてアレクは話題を変えた


「帝国の皇子の魔力量はお前から見てどうだった?」


レックスはすぐに答えた


「私が感知出来たのは ガレスと第二皇子ルーカス殿のお二人です」


アレクは小さく頷く


「やっぱりか 俺が感知出来たのはその他だと 白銀の聖剣エミル 老執事ゼム 雷属性のリック 第一皇子ジークハルト この四人だった」


レックスは驚いた表情を浮かべる


「レオン辺境伯様の魔力は感知出来なかったのですか?」


アレクは苦笑した


「ああ……あれは化け物だ 俺の従兄弟に当たるにしても 俺も感知すら出来ないあの魔力量とはな……」


レックスは目を見開く

アレクは静かに続けた


「いや……感知出来ないと言うより 感知出来る状態じゃない あいつの魔力は大き過ぎる 常に膨大な魔力が周囲へ滞留して どこからどこまでが あのレオンの魔力なのか輪郭すら分からない……あんな感覚は初めてだった」


レックスは言葉を失った

魔力感知とは 基本的に自分より魔力量が少ない相手しか感知出来ない

しかし 辺境伯レオンだけは違う

あまりにも膨大な魔力が周囲へ溢れ続け

魔力の境界そのものが分からない

それは王家の第一王子であるアレクですら理解出来ない領域だった

アレクは静かに笑う


「流石はノルディア家だ 英雄グラニウスの息子というだけじゃない 二百五十年前 ノルディア家が辺境伯となる礎を築いた英雄の血も流れている……英雄の血は今も受け継がれているってことだ」


レックスは唖然としていた

王家では魔力量も王位継承順位を決める重要な資質の一つ

その第一王子であるアレクですら感知出来ない魔力量

その事実だけでも レオンがどれほど規格外なのか理解出来た

するとアレクは表情を引き締める


「それより"あの雷属性のリック"という騎士 アイツの経歴を急いで調べてくれ」


レックスは僅かに目を細めた


「雷属性……あれは……」


言い掛けた瞬間 アレクが静かに遮る


「それ以上は言うな……見つからないように調べろ」


レックスも真剣な表情で頷いた


「承知いたしました」


夕日に染まる客間

二人は静かに紅茶へ口を付ける

雷属性の騎士

その存在はアレクの胸に新たな疑問を残していた

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