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乙女ゲーの辺境伯に転生したので奴隷落ちする悪役令嬢を金貨2万枚で救おうと思います  作者: トンビが鷹を産んだトンビの方
第2章 新しい領主と第二皇子
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第21話 帝国式剣術

グレイムベア討伐から翌日

まだ日も昇らない早朝に訓練場から木剣がぶつかる音が響いていた


ガキィン!


「遅い」


ルーカスの木剣がレオンの肩を叩く


「ぐっ!」


レオンはよろめいた

まだ眠い正直に言えば二度寝したい。

だが目の前の銀髪の皇子は容赦がなかった


「もう一度」


「まだ日の出前ですよ……」


「帝国では普通だ」


即答だった

容赦が無い言葉にレオンは空を見上げる

まだ薄暗い、鳥すら起きていない


「帝国怖いな……」


「何か言ったか?」


「いえ」


再び木剣を構える


次の瞬間。ルーカスが踏み込んだ

速い、昨日より速く感じる

レオンは反射的に受ける


ガキィッ!


木剣なのに重い

腕が痺れる、だが以前ほどではない


「ほう」


ルーカスが目を細めた

レオンは気付いていた


帝国式剣術それは王都式の剣術とは違い力任せではない

重心や足運びそして間合いなど相手を殺すために洗練された技術だ

王国式より実戦的で強い

そして少しずつだがレオンも慣れてきていた


「昨日よりはマシだな」


ルーカスが言う。


「それ褒めてます?」


「褒めている」


レオンは苦笑した

この男なりの最大級の賛辞だった

朝の訓練が終わる頃には全身汗だくだった

ルーカスはまだ涼しい顔をしている

意味が分からない


「今日はここまでだ」


「助かった……」


レオンは木剣へ体重を預けた

その様子を見ていたガレスが笑う


「若様も大変ですな」


「本当にそう思ってる?」


ルーカスだけが不満そうに言う


「まだ動けるだろう」


「動けません」


レオンは即答だった


その後レオンは執務室へ向かう

待っているのは大量の書類だ


税収

備蓄

騎士団

街道整備

そして使節団滞在する為の予算の変更

辺境伯代行の仕事はまだまだ終わらない


夜ようやく一日が終わる頃

レオンはゼムの部屋を訪れていた

机の上には古びた本や資料が並ぶ

魔力侵食症の治療記録

未来予知の魔眼の研究資料

そして古代魔法に関する文献

ゼムが本を閉じる


「本当に休まれなくてよろしいので?」


「休めません」


レオンは苦笑した

父を救えなかった後悔がある

だから色々と知りたい少しでも未来を変えるために

レオンは未来予知の魔眼のスクロールを取り出した

あの日ルーカスを探した時に使った物だ

右目が僅かに疼く


「あまり無理はされませんよう」


ゼムが言いレオンは頷いた

そして魔力を流す

右目が熱を帯びる

右目が痛み視界の歪むだが以前より少しだけ軽い


「どうです?」


「前より長く見える気がする」


前までは断片的だった映像だった

だが最近は数秒ほど見えるようになっていた

まだスクロールの魔法陣の原理は分からない

だが確実に能力の理解は増している

ゼムは顎へ手を当てた


「未来予知というよりも未来観測に近いですな」


レオンもそう思っていた

ゲームではただの案内機能だった

だが現実では違いこの魔眼は本当に未来を見ていた

だから危険だからこそ使いこなしたい

その日から2週間

朝はルーカスとの剣術

昼は政務

夜は魔術研究

そんな生活が続いた

そして一週間後についに帝国から荷馬車が到着する

大盾十枚

重鎧十領

ノルディア騎士団改革のための武具が

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