第187話 殺気の使い方
少し更新が遅れます
すいません
リアクションが一気に倍ぐらい増えて驚いてます
本当にありがとうございます
ガレスはレオン達へ気付くと大剣を下ろした
「若様」
ガレスはレオンの姿を見て一礼する
レオンも軽く頷いた
「訓練中だったか」
「はい!ちょうど素振りを終えたところです」
ガレスはゼムへ視線を向ける
「何かございましたか?」
ゼムは一歩前へ出た
「ガレス殿 少々お力をお借りしたく参りました」
「これは珍しい……私に出来る事でしたら何なりと」
ゼムはゆっくりと全員を見渡した
レオン
クロエ
フローラ
エミル
そしてリックもいつの間にか訓練場へ姿を見せている
全員が揃った事を確認すると
ゼムは静かに口を開いた
「まずは謝らなくてはなりません」
レオンは首を傾げる
「さっきも聞いたな」
ゼムは小さく頷いた
「はい 今までノルディアでは対魔獣戦が中心でした そのため訓練も自然と対魔獣を重視したものとなっております……ですが 人との戦いは全く別物です」
静かな声だった
だが全員が真剣に聞いていた
「ぼっちゃまはその"黒マント"と言う武人との戦いで違和感を覚えられました その原因は剣技ではありません 戦い方そのものにございます」
レオンは腕を組む
「戦い方……?」
「はい」
ゼムは頷く
「まず知っていただきたい事があります 国によって戦い方は違います」
フローラが小さく目を丸くした
「違うんですか?」
「はい」
ゼムは静かに答える
「帝国では殺気を自在に操ります 消す事も放つ事も戦況に応じて使い分けます」
ゼムは続いてエミルを見る
エミルは頷き前へ出た
「教国では殺気だけではありません 感情そのものを隠します 相手へ一切の情報を与えない それが教国式です」
レオンは静かに頷いた
確かにエミルと戦うと何を考えているのか全く読めない
次にゼムはガレスへ視線を向ける
「そして王国です」
ガレスは一歩前へ出た
真っ直ぐレオンを見る
「王国式で重要なものは一つです」
ガレスは少し間を置く
「殺気です」
レオンは真剣な表情で聞く
ガレスは続けた
「相手を威圧し 恐怖を植え付け冷静さを奪う それもまた王国式の戦いです」
ゼムは静かに頷いた
「ぼっちゃま 剣技だけで言えば今のぼっちゃまはガレス殿を上回っております」
その場の空気が止まる
レオンは目を見開いた
ガレスも驚かないそれが事実だからだ
だが
ゼムは静かに続けた
「しかし戦えば勝つのはガレス殿と思われます」
クロエ達も息を呑む
レオンはガレスを見る
「本当か?」
ガレスは迷う事なく頷いた
「はい 私は若様より剣技では劣ります ですが対人戦だけは負けるつもりはありません」
そう言って大剣を構えた
「若様 王国式で一度ご覧ください」




