表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女ゲーの辺境伯に転生したので奴隷落ちする悪役令嬢を金貨2万枚で救おうと思います  作者: トンビが鷹を産んだトンビの方
第5章 白銀の聖剣と秘薬
117/274

第102話 商人の知恵

市場を歩いていると

一人の商人が慌てた様子で駆け寄ってきた


「レオン様!クロエさん!少しお時間よろしいでしょうか?」


クロエが足を止める


「どうしたの?」


商人は困ったような表情で頭を下げた


「王都へ送るボア肉なんですが運送商会から運賃を上げると言われまして……このままだと利益がかなり減ってしまいます」


クロエは落ち着いた様子で尋ねる


「理由は?」


「最近は利用する商人が増えまして馬車の数が足りないそうなんです」


「……なるほど」


クロエは少し考え込む

レオンもエミルも口を挟まない

二人ともクロエへ任せていた


「今は何台お願いしてるの?」


「五台です」


「全部同じ日に出発?」


「はい」


クロエは小さく頷いた


「それなら簡単だよ」


商人が首を傾げる


「え?」


「出発日を二日に分けよう」


「三台と二台」


「そうすれば運送商会も馬車を回しやすくなるし帰り便も空荷が減るから それでもう一度運賃を相談してみて」


商人は目を見開いた


「なるほど!確かにそれなら行けるかもです!運送商会も断る理由がありません!」


クロエは笑顔で頷く


「それでも駄目だったら その時は僕も一緒に話しに行くよ」


商人は深々と頭を下げた


「ありがとうございます!助かりました!」


そう言って慌ただしく走って行く

エミルは静かにクロエを見る


「今のお話ですが……以前から考えておられたのですか?」


クロエは首を横に振る


「ううん 今聞いて思い付いただけ」


「思い付いただけ……」


エミルは少し驚いた

商売とは経験を積み重ねるもの

そう考えていた

だがクロエは状況を聞いただけで改善策を導き出した

レオンは苦笑する


「クロエは商売の勘がいい上に状況把握が凄いんですよ 商売のことなら私より頼りになります」


クロエは照れくさそうに笑う


「そんなことないよ 僕一人じゃ何もできないし 商人さん達が頑張ってくれるから僕は少し手伝ってるだけ」


その時近くで話を聞いていた別の商人が笑った


「何言ってるんですか!」


「クロエさんがいなかったら」


「ここまで商売は大きくなってませんよ!」


「そうですよ!」


「王都との取引も」


「全部クロエさんがまとめてくれたじゃないですか!」


「俺達は安心して商売できます!」


周囲の商人達も大きく頷く

クロエは恥ずかしそうに頬を掻いた


「もう……褒めても何も出ないよ?」


レオンは笑う


「事実だろ?ボア肉事業がここまで広がったのはクロエの力があったからだ」


クロエは照れながら首を横に振った


「違うよ レオンが信用して任せてくれたから……僕は頑張れたんだ」


レオンは苦笑した


「それでも結果を出したのはクロエだ 胸を張っていいと思うぞ?」


クロエは少し照れながら笑う


「……ありがと」


そのやり取りを見ていたエミルは静かに二人を見つめた


(互いを認め合っている だからこそ ここまで大きな事業になったのでしょうね)


エミルの中でレオンとクロエへの評価は

また少しだけ変わっていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ