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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第二章:ルスティア編
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第十三録:遺恨怨恨 三節「強襲」

堕天使との戦闘が続く、変わらず防戦一方。

僕たちの攻撃は当たらず堕天使の攻撃も当たらない。

「…そろそろ均衡を崩そうかな!」

「どうするんじゃ?」

「こうするのよ!」

ネローズは手を掲げると黒い渦が堕天使を囲む

堕天使にも魔力を見えるようにあして相手の視界を塞ぐ。

方法はごく単純、堕天使は視界に収めた相手に対して

不可視の壁や攻撃をする、なら視界を塞いでやればいい。


ブランカと僕は一斉に攻撃を仕掛けた

だが、僕らの攻撃は止められた。

堕天使はこの事態を想定していたんだろう。

三つの頭を使い殆ど視界を補っていた。

「いいのかい?僕を見つめていて?」

先程と同じセリフを堕天使に言ってやる

頭の一つがヤテンラを注視する警戒したんだろう

ま、僕の狙いはそこじゃない


ザシュ…右頭部の両目に斧が突き刺さる

狙い通り命中した。

「!?ガッ…アァアア!!」

初めて声を上げる堕天使。

混乱しているんだろう、何故切られたのか。

「おや?目が6つもあるのに見逃したのかい?」

言葉が通じている堕天使を煽る。

僕は堕天使に攻撃を仕掛ける前に斧をブーメランの様に

視界外から当たる様に投擲、魔力の篭っていない

ただの斧に気が付かなかったんだろう。


煽りが効いたのか冷静さを失い四つの目が

僕を恨めし気に怒気を隠しもせず睨む。

「ハハ!だから見ていていいのかい?」

再三の忠告、そんなものを聞く気はないと

言わんばかりに僕に攻撃を仕掛けるも─

堕天使は僕の視界から消えた。


どこに消えたのか?答えは頭上。

優しく忠告をしてあげたと言うのに。

ヤテンラが鞭を絡ませていたことに気が付かなった

その驚異的な膂力で堕天使を振り上げた

「わしの旦那様を傷つけた報いじゃ」

そのまま振り回して地面へ叩きつける

不可視の壁でガードしようにも叩きつけられれば一緒だ。

僕とブランカは衝撃に備えて退避する


地鳴りがするほどの衝撃、地面は割れ堕天使は地にめり込む。

「レミリア、奴は生きているかい?」

「そうですわね、健在ですわ」

「えー!?ヤテンラちゃんの一撃でも!?」

ブランカが驚くのも無理はない

普通なら終わっているほどの一撃だ

しかし相手は堕天使、レミリアとネローズの

火力を耐えただけはある。

「…魔法の解析も難航してるよ

 流石は神代の技術…せめて魂に触れられればね」

ネローズは現状を伝えてくれた

確かに…彼女の能力なら突破口になりうる。


「ネローズ、堕天使の魂はどこに?」

「…それが二つあるのよ、あの左右の頭部に

 宿っているわそれに主導権は右のほうね左はか弱いわ」

実質的な右頭部による支配

そうなると左頭部に宿る魂は一体誰なんだ?

考えを巡らせているとヤテンラが戻ってきた

「なんじゃ、手応えがありゃせんかったのう」

「ハハ!頑丈だね!」


爛れた羽を羽ばたかせ態勢を戻す堕天使。

右顔面に刺さった斧がポロリと抜け落ちた。

先程とは雰囲気が違う。

「どうやら本気にさせてしまったようだね!」

「っ!来るわよ」

レミリア、ネローズに向かい放たれた

不可視の魔法を僕は斧で弾く。


「ウル!わかるの!?」

「なんとなくね!」

「キ、貴様ラノヨウナ劣等種ニ…コ、コノ'ケルビム'ガ…!!」

ケルビム…それがこの堕とされた天使の名。

知恵を追求し、神の怒りふれた愚か者の一人


「振り出しだけど左の頭部を狙うよ」

前衛のブランカとヤテンラに指示を出し

三人で再びケルビムに向かい戦闘を再開させる

今度は相手も本気、しかもアトミックダストの副次効果が

切れた中、勘と薄い気配だけで攻撃を捌かねばならない。

だが今度はレミリア、ネローズの支援がある


ケルビムは三つの頭を駆使して僕たちに狙いを

定める猛攻を仕掛ける、だがこちらも三人いる

一人に対して一つの頭部。

本来なら3つを巧みに駆使して攻撃を仕掛けるはずが

後衛の支援もあり対処されもどかしいだろう。

ケルビムは一つ失念している事がある。

こちらには前衛がもう一人いることを


「神ノ奴隷ドモガァ!!」

「それが知を司っていた者のセリフかい?哀れだね」

「減ラズ(くち)ヲ!!」

ケルビムは右目を動かし僕から視線を外した

瞬間、斧が飛んできた。

「ハハ!ありがとう」

向かってきた斧を避けてキャッチ、僕の手に再び戻って来た。

「さぁ!ケルビム、君は頭ひとつだけで僕の攻撃を防げるのかい?」


この不可視の魔法は対象を見ることで発動

そして、見つめている瞳の数だけ強化される

6つ全てなら槍の最大火力と言っていい突撃を防ぐほど。

しかし今は見ての通り、ブランカは真ん中

ヤテンラは左、僕は右の頭部の相手をしている

そんな本来の三分の一の出力で斧を防げるはずがない。


パリィ…紫電が斧を覆う。

そして、雷撃と共にケルビムへ振り下ろす。

「ッ!!」

受け切れないと判断したケルビムは

僕の斧を逸らす事に注力する。

「ハハ!いつまで持つかな!」


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